対話文の聞き取り問題はなくなり、一つのスピーチを聞いて聞き取りと自由英作文を書かせるという出題になった。
自由英作文についてはスピーチを聞いて、その内容にかかわるテーマについて、スピーチに言及しながら自分の意見を30語で記述するという出題。英文は2回読まれるが、本文のどこを抜き取るのかを前もって質問文をしっかり読んで確認しておきたい。実質的には自由英作文の出題であるので、意見型の自由英作文を書く枠組みをしっかり身につけておきたい。

9語の語句整序問題が2題。去年よりの6～7語から語数が大きく増えた。細かい知識が問われているわけではないが、時間をかけずに処理するためには、頭から完全な英文を作ろうとするのではなく、文の骨組みをまず見つけるなど整序問題の手順をしっかり身につけておく必要がある。

指示された語を用いての和文英訳問題が2題。過去出題されたような語数制限がないためやや書きやすいといえる。もっとも、与えられた語から出題者側が書かせたい表現は明確なためそれほど逃げが効かない問題である。ただ、回答になる英文は基本的な文法・イディオムがおさえられていれば対応できるため、知識の精度を高めておこう。

去年は英文の中で一パラグラフが抜け落ちており、そこに入るであろう英文の要旨として適切なものを選択する問題であったが、今年は同一趣旨の適語選択問題となった。単なる適語選択というよりは、ワンパラグラフ・ワンアイディアという英文の書き方が分かっているかを問う問題である。もっとも、その趣旨さえ分かっていれば前後のつながりを落ち着いて考えることで容易に解ける問題である。

120語程度の英文に置かれた5か所の空所に適切な語を選択する問題。内容も比較的取りやすい英文であるため素早く解いてしまいたい。

説明文。適切な文を空所に選択する問題のみで構成されている。形式で絞るのではなく、完全に内容把握からの判断となる。英文自体は読みやすいので、すばやく内容の流れを直読直解し空所の前後はやや丁寧目に読むというようなメリハリをつけた読み方が重要だ。

エッセーが素材となっている。本文の英文量はそれほどではないものの、4題のうち2題は記述問題であるためやや時間がかかるだろう。もっとも、年によっては出題されることのある状況がつかみにくく、登場人物も多い物語文よりははるかに読みやすかった。より効率的に読むためにマークや下線をつけながら読むなどして内容整理しながら読んでいくとよいだろう。

ある英文のチラシを読んで、それについての問い合わせをするためのEメールを書くという問題。2年連続の出題となった。今後、Eメールを書かせる問題が定着するかはまだ分からないが、自由英作文の典型的な形式の一つではあるので、大きなひな型は作っておきたい。