昨年からの形式を引き継ぎ、対話文の聞き取り問題ではなく、一つのモノローグを聞いて聞き取りと自由英作文を書かせるという出題になった。
自由英作文についてはある記事を聞いて、その内容にかかわるテーマについて、自分の意見を3～4文で記述するという出題。英文は2回読まれるが、本文のどのあたりを参考にするのかを、前もって質問文をしっかり読んで確認しておきたい。実質的には自由英作文の出題であるので、意見型の自由英作文を書く枠組みをしっかり身につけておく必要がある。

7語の語句整序問題が4題。去年の9語より語数が減ったが、2題の出題から3題へと増加した。細かい知識が問われているわけではないが、時間をかけずに処理するためには、頭から完全な英文を作ろうとするのではなく、文の骨組みをまず見つけるなど整序問題の手順をしっかり身につけておく必要がある。

指示された語を用いての和文英訳問題が3題。過去出題されたような語数制限がないためやや書きやすいといえる。もっとも、与えられた語から出題者側が書かせたい表現は明確なためそれほど逃げが効かない問題である。ただ、回答になる英文は基本的な文法・イディオムがおさえられていれば対応できるため、知識の精度を高めておこう。

　説明文。英文自体はそれほど長くはないものの、下線部言い換え表現を選ぶ問題における肢の英文量が多いため、大問全体で読む英文を入れると思っている以上に時間がかかるため注意が必要だ。選択肢の英文は日本語で書かれているときと同じ感覚で本文より雑に読んでしまうことが多いため、本文以上に丁寧に読解する必要がある。

　説明文。適切な語を空所に選択する問題のみで構成されている。形式で絞るのではなく、完全に内容把握からの判断となる。英文自体は読みやすいので、すばやく内容の流れを直読直解し空所の前後はやや丁寧目に読むというようなメリハリをつけた読み方が重要だ。

昨年と同様、エッセーが素材となっている。本文の英文量はそれほどではないものの、4題のうち2題は記述問題であるためやや時間がかかるだろう。年によっては出題されることのある、状況がつかみにくく登場人物も多い物語文よりははるかに読みやすかった。今年は本文を読んでチャートを埋めるという小問も出題されたが、本文を読み始める前に目を通しておくことで、読解のヒントにもなる。より効率的に読むためにマークや下線をつけながら読むなどして内容整理しながら読んでいくとよいだろう。

3年連続のEメールを書かせる問題となった。もっとも今年は自分の書いたメールに対する返信メールを読んで、もともと自分が書いていたはずのメールを書くというものだった。メールの構成自体の指示はかかっているため昨年までよりも書きやすかったといえる。ただ、昨年までのような通常のEメールの出題も考え、大きなひな型は作っておきたい。