巣鴨高等学校 入試対策
2019年度「巣鴨高等学校の英語」
攻略のための学習方法
総合的な長文読解の問題演習を日頃からしっかり行って欲しい。問題のレベルは、全国的な私立進学校の入試問題が適切であろう。500~600字程度の英文であれば、5~6分で読了したい。入試までにそのような長文読解問題を100題はこなしたい。
スピード面では、速読で、できれば目線で英文を追いかける程度のスピードで英文内容を理解することが必要であろう。読解の速さだけでは正解を導くためには不十分である。さらに、内容把握能力。これが必要である。この能力の基盤となるのが、単語・イディオム・文法である。一つの英単語にも、様々な意味がある。
そして、シンプルな単語程、そこに含まれる意味は豊富である。豊富な単語の意味の中からどのような訳を的確・迅速に抽出できるかのが、勝負の分かれ道である。
入試で扱われる文法事項について押さえておきたい事項を説明する。
第1に『不定詞』
用法的には、名詞的用法、形容詞的用法、そして副詞的用法がある。名詞的用法は文字通り『名詞』のような働き(主語になる、動詞の目的語になる等)をする。形容詞的用法は同様に『形容詞』のような働きをする。
つまり、名詞を修飾するのである。副詞的用法はしっかり学習しておいて欲しい。その用法について、主なものを説明する。
- ①目的:She went to a store to buy a book.(彼女は本を買うために店に行った)
- ②結果:I grew up to be a teacher.(私は大きくなって教師になった)
- ③原因:We are delighted to see you.(私たちはあなたに会えて喜んでいます)
- ④理由(判断理由):What a fool I was to think that she loved me.(彼女が私のことを愛していると考えたなんて、なんて愚かだったんだろう)
第2に『完了形』
特に、現在完了形について基本事項を説明する。皆さんの中には、「過去」と「現在完了形」との違いに悩んだ場合も多いであろう。一言で言うならば「過去」は「過去の一点」であり、その時点で「行為・事実」は終了している。
一方、「現在完了」は過去のある時点から現在にいたるまで「行為・事実」がつながって(続いて)いる、ということである。したがって、現在完了の基本用法は次のようになる。
- ①完了:Ⅰ have just finished my work.(私はちょうど仕事を終えたところです)
- ②継続:I have had this headache for some days.(私は数日この頭痛が続いている)
- ③経験:I have met you only once.(私はあなたに一度しか会ったことがない)I have never been to a party.(私は決してパーティへ行ったことがない)
第3に『仮定法』
仮定法とは、現在または過去の事実と異なる状況を願望する際の表現方法である。例えば、「If I were a bird, I could fry the sky.」という仮定法の英文において、「自分は本当は現在、鳥ではないのであるが、仮に鳥ならば空を飛べるのに(でも鳥ではないから空を飛べない。空を飛びたいなぁ)」という願望の思いが含まれているのである。
さらに、Ifには『条件・場合』と『仮定法』の2つの主要な用法がある。2つの用法に間に、どのような区別があるのであろうか。これは非常に大事な事項(大学入試にも頻出事項)であるので、これを機会にしっかり理解してもらいたい。Ifの接続詞の中の動詞の時制が現在であれば『条件・場合(~の場合は、~ならば)』となり、過去または過去完了であれば『仮定法(もし~ならば、もし~だったならば)』となる。
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2019年度「巣鴨高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
【大問1】物語文の長文読解総合問題<11分>。
内容的には、文脈把握、適語選択、指示語問題、英文解釈の構成である。
【大問2】説明文の長文内容真偽問題<13分>。
文脈把握、英文解釈、要旨把握、内容一致に関する問題である。
【大問3】整序問題<13分>。
長文中における語群を並び替える整序問題。文法知識・熟語の知識が不可欠である。
【大問4】対話文完成問題<13分>。
この設問も文法知識・熟語知識が必要である。特に、英語表現の知識は不可欠。
【大問1】物語文の英語長文読解問題である
- 時間配分:11分
1.適語選択問題である<1分>。‘not ~ but …’ =「~ではなく…」に気づけば、「~」と「…」に該当するのは‘with’以下であることがわかるであろう。
2.指示語問題である<2分>。‘This’ が何を指すかを問う問題である。直前の文章に内容が隠されているのが原則である。
3.適語選択問題である<2分>。③は直後の文章を手掛かりに正解を考える。⑤は直後の文章を熟読すること。この手の類の問題は、必ず前後の文章に手掛かりが隠れている。
4.内容把握問題である<1分>。文脈をしっかり捉えて、ビリーがとった行動に注目すること。
5.指示語問題である<1分>。(エ)がさしているのは、雄鹿のことである。
6.適文選択問題である<1分>。状況的には、手に水をためて森に戻ろうとしていたときに母親に出くわしたビリーの言葉である。
7.英文解釈問題である<2分>。下線部より前にある‘they’が何を指しているのかを考えること。
8.内容把握選択問題である<1分>。ビリーの行動で鹿の赤ちゃんが救われたことで、「私」はどのように感じたのか。最終段落にそのヒントがある。
【大問2】説明文の長文読解総合問題である
- 時間配分:13分
1.内容真偽選択問題である<1分>。本文中より、具体的な数値に関連した部分に関する記述について真偽を確認する。
2.内容一致語句選択問題である<2分>。紅茶が英国で人気を得た経緯についてのまとめである。本文の内容をよく理解して適語を選択しよう。
3.適文選択問題である<2分>。[イ]は直後の英文、[ロ]は直前の英文を参考に選択肢を選ぶ。
4.英問英答問題である<2分>。英語の質問は、「なぜ、英国人はお客にお茶を出すときにしばしばShall I be mother ?というのか」という内容である。
5.内容一致問題である<2分>。与えられた英文の空欄に本文の内容に一致するように、適語を入れる問題である。
6.内容真偽問題である<2分>。選択肢の中で、「紅茶を飲むことが精神的疾患の危険を減らすことができる」という記述はない。
7.適所選択問題である<2分>。与えられた英文を適所へ挿入する問題である。挿入するべき英文は「紅茶の高値がもたらす他の影響は、紅茶のように見えるが実はそうではないものを人々に売るということである」という内容である。
【大問3】長文中における整序問題である
- 時間配分:13分
1.主語が何かを考えることと、比較の最上級構文を当てはめる<2分>。
2.条件を表す副詞節の時制は、たとえ未来を表す文章でも現在形で表現する<2分>。
3.「免許を持つ」という場合の「持つ」に所有を表す‘with’を用いる<3分>。
4. 関係代名詞や基本イディオム「~で死ぬ」などの知識を応用して問題を解く<3分>。
5.‘so ~ that …’=「とても~なので…」の構文を使う。<3分>。
【大問4】適語補充による会話文完成問題である
- 時間配分:13分
1.「どうしても~してしまう」を‘stop’を用いて表現することを考える<2分>。
2.「何をするべきか」を間接疑問文にするうえで、語順に気をつけること<2分>。
3.‘remind ~ of …’=「~に…を思い出させる」を使う<3分>。
4.‘make’の第5文型における活用法を当てはめること<3分>。
5.「嬉しいわ」という感情を表す表現は、「(嬉しいという)原因」を意味するto不定詞の副詞的用法(原因)を用いて表現する<3分>。
攻略のポイント
長文読解総合問題が2題出題される。
各々の英文は標準的英文である。難解な英文ではないが、事前に様々なジャンルの英文に接する必要がある。しかも、英文が読めるというだけではなく、短時間で内容把握を行う(筆者が一番主張したい内容は何か)真の「文章読解力」が必要である。
単語力に関しては、英検準2級以上は必要である。
また、いかに英文を読むスピードを上げるかが勝負である。
目標は、1分間で100単語をこなせる読解スピードを目標にして欲しい。全国上位校の高校入試問題の長文総合問題を1日に1題、確実に演習することをぜひ継続して行って欲しい。