巣鴨高等学校 入試対策
2022年度「巣鴨高等学校の英語」
攻略のための学習方法
総合的な長文読解の問題演習を日頃からしっかり行って欲しい。問題のレベルは、全国的な私立進学校の入試問題が適切であろう。500~600字程度の英文であれば、読了に5~6分で読了したい。入試までにそのような長文読解問題を100題はこなしたい。
スピード面では、速読で、できれば目線で英文を追いかける程度のスピードで英文内容を理解することが必要であろう。読解の速さだけでは正解を導くためには不十分である。さらに、内容把握能力。これが必要である。この能力の基盤となるのが、単語・イディオム・文法である。一つの英単語にも、様々な意味がある。
そして、シンプルな単語程、そこに含まれる意味は豊富である。豊富な単語の意味の中からどのような訳を的確・迅速に抽出できるかのが、勝負の分かれ道である。入試で扱われる文法事項について押さえておきたい事項を説明する。
第1に『不定詞』。
用法的には、名詞的用法、形容詞的用法、そして副詞的用法がある。名詞的用法は文字通り『名詞』のような働き(主語になる、動詞の目的語になる等)をする。形容詞的用法は同様に『形容詞』のような働きをする。つまり、名詞を修飾するのである。副詞的用法はしっかり学習しておいて欲しい。その用法について、主なものを説明する。
①目的:She went to a store to buy a book.(彼女は本を買うために店に行った)
②結果:I grew up to be a teacher.(私は大きくなって教師になった)
③原因:We are delighted to see you.(私たちはあなたに会えて喜んでいます)
④根拠(判断理由):What a fool I was to think that she loved me.(彼女が私のことを愛していると考えたなんて、なんて愚かだったんだろう)
第2に『完了形』。
特に、現在完了形について基本事項を説明する。皆さんの中には、「過去」と「現在完了形」との違いに悩んだ場合も多いであろう。一言で言うならば「過去」は「過去の一点」であり、その時点で「行為・事実」は終了している。
一方、「現在完了」は過去のある時点から現在にいたるまで「行為・事実」がつながって(続いて)いる、ということである。したがって、現在完了の基本用法は次のようになる。
①完了:Ⅰ have just finished my work.(私はちょうど仕事を終えたところです)
②継続:I have had this headache for some days.(私は数日この頭痛が続いている)
③経験:I have met you only once.(私はあなたに一度しか会ったことがない)I have never been to a party.(私は決してパーティへ行ったことがない)
第3に『仮定法』。
仮定法とは、現在または過去の事実と異なる状況を願望する際の表現方法である。例えば、「If I were a bird, I could fry the sky.」という仮定法の英文において、「自分は本当は現在、鳥ではないのであるが、仮に鳥ならば空を飛べるのに(でも鳥ではないから空を飛べない。空を飛びたいなぁ)」という願望の思いが含まれているのである。
さらに、Ifには『条件・場合』と『仮定法』の2つの主要な用法がある。2つの用法の間に、どのような区別があるのであろうか。これは非常に大事な事項(大学入試にも頻出事項)であるので、これを機会にしっかり理解してもらいたい。Ifの接続詞の中の動詞の時制が現在であれば『条件・場合(~の場合は、~ならば)』となり、過去または過去完了であれば『仮定法(もし~ならば、もし~だったならば)』となる。
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2022年度「巣鴨高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、エッセーの長文読解総合問題<16分>。内容的には、文脈把握、英文和訳、適文選択・補充、内容真偽に関する問題である。
大問2は、説明文の長文読解総合問題<12分>。英文和訳、要旨把握、内容真偽に関する問題である。
大問3は、整序問題<10分>。長文中における語群を並び替える整序問題。文法知識・熟語の知識が不可欠である。
大問4は、対話文完成問題<10分>。この設問も文法知識・熟語知識が必要である。特に、会話の流れを正確に把握し、適切な英文を考える。
大問5は、リスニング問題<12分>。
【大問1】エッセーの英語長文読解問題
- 時間配分:16分
1.英文和訳問題である<2分>。
下線部訳問題である。主語は、Most of the librarians I knowであり、librarians とIの間に関係代名詞目的格が省略されている。stay aloneは「一人でいる」、after darkは「暗くなった後で」である。
2.適語選択問題である<2分>。
直前の文に、When I stopped working, he always …. No more, he would say. Let’s play.が手掛かりになる。
3.適語補充問題である<2分>。
hiding meant pushing your head into a bookshelfを参考に考える。デューイは頭だけを隠したのである。
4.文脈把握問題である<3分>。
直後の文は、You gave me twenty secondsとある。つまり、デューイを探す時間をほとんど与えられなかったことがnot fairなのである。
5.適文選択問題である<2分>。
【A】All right, Dewey, that’s enough.とあることを踏まえて考える。
【B】デューイと私はかくれんぼをしていることを考えれば、「今度は、私の番(=my turn)」が適切である。
【C】デューイも私もかくれんぼをやめて仕事に戻ったのである。
6.文脈把握問題である<2分>。
The weight, as they say, was lifted.は「よく言われるように、心の重荷は取り除かれた」となる。asは接続詞であり、「~のとき」「~なので」「~だけれども」「~のように」「~につれ」という意味になることをしっかり覚えておこう。weightは「重荷」、liftは「取り除く」である。
7.文脈把握問題である<1分>。
下線部訳は「天井が私の上に落ち始めた」となるが、これは私の心情をたとえている表現である。「天井が落ちてくる」とは「何かの重圧に押し潰されそうになる」ということである。
8.内容真偽問題である<2分>。
本文から、「デューイは私の隠れようとする場所に先回りをすることがあった」、「デューイと私は夜を何度も一緒に過ごし、互いのきずなを深めていった」が適切である。
【大問2】説明文の長文読解総合問題
- 時間配分:12分
1.適語選択問題である<2分>。
文脈から空欄は、uniqueという意味にしたので、commonが適切であろう。
2.英文和訳問題である<3分>。
下線部訳である。learning will be helpfulは「学ぶということは役に立つ」となる。もちろんlearningが動名詞で主語になっている。
3.適語選択問題である<2分>。
直前の文を参考に考える。「犬は名前を呼ばれると、それを命令として理解する」とある。
4.要旨把握問題である<1分>。
下線部にある「訓練」の内容を考える。以後の段落にその内容が書かれている。
5.語句解釈問題である<1分>。
consistentとalways repeat the processとの関連性を考えよう。
6.適語補充問題である<1分>。
本文の内容の説明は、次の文で書かれている。
7.内容真偽問題である<2分>。
本文の内容から「小さく低い声で話しかけられると、悪いことをしたと思うことがある」が適切である。
【大問3】長文(説明文)における整序問題
- 時間配分:10分
①「会社員のそれ(=一日)とは」異なる、としたい。「~のそれ」とはthat of~となる。
②「(一晩)につき約5時間の睡眠」をとる、という内容にしたい。「一晩につき」はa nightである。
③「寝ることに慣れなければならない」という内容にしたい。「~に慣れる」はget used to ~ingである。
④「食べ物がどこかへ行ってしまわないように」注意する、という内容にしたい。「しないように」はkeep…from ~ingで表現する。
【大問4】適語補充による会話文完成問題
- 時間配分:10分
(1)「東京から京都までどれくらいだっけ」を英訳する。Bの回答を参考に「距離」を聞いていることがわかるので、How farで書き始める。
(2)「明日の宿題、手伝ってくれないかな」を英訳する。「~してくれないかな」はCan you ~で表現する。
(3)「少し休んだらどう」を英訳する。「~したらどう」はWhy don’t you ~ となる。
(4)「東京タワーの倍くらいあるんだよ」を英訳する。「…の倍~」はtwice as ~ as …となる。
【大問5】リスニング問題
- 時間配分:12分
リスニング問題である。
攻略のポイント
長文読解総合問題が2題出題される。各々の英文は標準的英文である。難解な英文ではないが、事前に様々なジャンルの英文に接する必要がある。しかも、英文が読めるというだけではなく、短時間で内容把握を行う(筆者が一番主張したい内容は何か)真の「文章読解力」が必要である。
単語力に関しては、英検準2級以上は必要である。また、いかに英文を読むスピードを上げるかが勝負である。目標は、1分間で100単語をこなせる読解スピードを目標にして欲しい。全国上位校の高校入試問題の長文総合問題を1日に1題、確実に演習することをぜひ継続して行って欲しい。