巣鴨高等学校 入試対策
2023年度「巣鴨高等学校の英語」
攻略のための学習方法
総合的な長文読解の問題演習を日頃からしっかり行って欲しい。問題のレベルは、全国的な私立進学校の入試問題が適切であろう。500~600字程度の英文であれば、読了に5~6分で読了したい。入試までにそのような長文読解問題を100題はこなしたい。
スピード面では、速読で、できれば目線で英文を追いかける程度のスピードで英文内容を理解することが必要であろう。読解の速さだけでは正解を導くためには不十分である。さらに、内容把握能力。これが必要である。この能力の基盤となるのが、単語・イディオム・文法である。一つの英単語にも、様々な意味がある。
そして、シンプルな単語程、そこに含まれる意味は豊富である。豊富な単語の意味の中からどのような訳を的確・迅速に抽出できるかのが、勝負の分かれ道である。入試で扱われる文法事項について押さえておきたい事項を説明する。
第1に『不定詞』
用法的には、名詞的用法、形容詞的用法、そして副詞的用法がある。名詞的用法は文字通り『名詞』のような働き(主語になる、動詞の目的語になる等)をする。形容詞的用法は同様に『形容詞』のような働きをする。
つまり、名詞を修飾するのである。副詞的用法はしっかり学習しておいて欲しい。その用法について、主なものを説明する。
① 目的:She went to a store to buy a book.(彼女は本を買うために店に行った)
② 結果:I grew up to be a teacher.(私は大きくなって教師になった)
③ 原因:We are delighted to see you.(私たちはあなたに会えて喜んでいます)
④ 根拠(判断理由):What a fool I was to think that she loved me.(彼女が私のことを愛していると考えたなんて、なんて愚かだったんだろう)
第2に『完了形』
特に、現在完了形について基本事項を説明する。皆さんの中には、「過去」と「現在完了形」との違いに悩んだ場合も多いであろう。一言で言うならば「過去」は「過去の一点」であり、その時点で「行為・事実」は終了している。
一方、「現在完了」は過去のある時点から現在にいたるまで「行為・事実」がつながって(続いて)いる、ということである。したがって、現在完了の基本用法は次のようになる。
① 完了:Ⅰ have just finished my work.(私はちょうど仕事を終えたところです)
② 継続:I have had this headache for some days.(私は数日この頭痛が続いている)
③ 経験:I have met you only once.(私はあなたに一度しか会ったことがない)I have never been to a party.(私は決してパーティへ行ったことがない)
第3に『仮定法』
仮定法とは、現在または過去の事実と異なる状況を願望する際の表現方法である。例えば、「If I were a bird, I could fry the sky.」という仮定法の英文において、「自分は本当は現在、鳥ではないのであるが、仮に鳥ならば空を飛べるのに(でも鳥ではないから空を飛べない。空を飛びたいなぁ)」という願望の思いが含まれているのである。
さらに、Ifには『条件・場合』と『仮定法』の2つの主要な用法がある。2つの用法に間に、どのような区別があるのであろうか。これは非常に大事な事項(大学入試にも頻出事項)であるので、これを機会にしっかり理解してもらいたい。Ifの接続詞の中の動詞の時制が現在であれば『条件・場合(~の場合は、~ならば)』となり、過去または過去完了であれば『仮定法(もし~ならば、もし~だったならば)』となる。
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2023年度「巣鴨高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は、物語の長文読解総合問題<11分>
内容的には、文脈把握、英文和訳、適語選択に関する問題である。
大問2は、説明文の長文読解総合問題<13分>
語句解釈、適語選択、英文和訳、要旨把握に関する問題である。
大問3は、整序問題<10分>
語群を並び替える整序問題。文法知識・熟語の知識が不可欠である。
大問4は、対話文完成問題<14分>
本設問も文法知識・熟語知識が必要である。特に、会話の流れを正確に把握し、適切な英文を考える。
大問5は、リスニング問題<12分>
【大問1】物語の英語長文読解問題
- 時間配分:11分
1.話者特定問題である<1分>
傍線①の内容がechoed inside his headなのである。ジェフが回想している場面である。
2.内容把握問題である<2分>
下線部の内容は「あなたが言わんとすること」であり、その内容は「2日目を迎えた学校では不慣れな環境での生活である」ため、現状に「不安」を感じているのである。
3.内容把握問題である<2分>
本問の内容は「ジェフとカーラが互いに助けられる」ということに対して、「どうやって」という質問である。具体的には、直後のWe can share our experiences and learn from each otherである。
4.指示語問題である<2分>
That とは直前のI guess notであり、省略された部分を補うと、I guess he really was not smiling on the insideとなる。
5.適語選択問題である<2分>
友情は売買できるかということに関する認識の違いをとらえると、I don’t have to be friends with him?となる。
6.英文解釈問題である<2分>
“But Bradley’s different than you and me,” said Jeff. I think you’ll find that ~ and friendly withを参考に考える。
【大問2】説明文の長文読解総合問題
- 時間配分:13分
1.語句解釈問題である<2分>
these discoveries とあるので、直前の文であるAs people discovered how to control some foods, either by planting seeds or raising animals, our eating customs started to changeが手掛かりとなる。
2.適語選択問題である<1分>
but(逆接)であることを参考に前後の文脈を考える。
3.適語選択問題である<2分>
直前の文で「大型哺乳動物の家畜化失敗」について言及していることと関連して考えること。
4.下線部訳問題である<3分>
下線部中の2つのthatはどちらも関係代名詞(主格)であり、asは後ろが文であるので接続詞になる。接続詞としてのasは、「時」「理由」「譲歩」「様態」「比例(時の経過)」が主な用法であり、本問では「比例(時の経過)」である。その理由は、使われている動詞がgrow upであるので、「成長する」というのは時の経過を含んでいるからである。
5.文脈把握問題である<2分>
直後の文が下線部の理由になっている。
6.適語補充問題である<1分>
下線部を含む文冒頭にあるthis successが何かを考える。直前にour ability to successfully domesticate a few plants and animalsが手掛かりになる。
7.表題選択問題である<2分>
本文は私たちが現在食べている動植物は全体から考えるとほんのわずかであるが、何故なのかを説明しているのである。
【大問3】整序問題
- 時間配分:10分
1.「2週間前に引いた風邪が治っていません」という英作である。「まだ風邪が治っていない」と考えて現在完了形の否定形を使う。「(風邪が)治る」はrecover from ~である。
2.「ローラは他の子たちと遊んでいてたのしくなりました」という英作である。語群の中のmakeは第5文型のmakeであるので、make+目的語(O)+形容詞(C)という形にする。
3.「クラシックギターをとても上手に弾いている青い服の女性は誰ですか」という英作である。構造的に語群中に関係代名詞があればよいのであるがないので、playingを現在分詞の形容詞用法として英文を組み立てる。
4.「日本で旭川ほど寒くなる都市はないでしょう」という英作である。言うまでもなく比較構文の英文を考える。
5.「いつアメリカに出発するか教えてくれませんか」という英作である。Can you tell me when ~ と続く。「出発する」はleave for ~である。
【大問4】和文英訳問題
- 時間配分:14分
(1)「私はラッシュアワーには電車に乗りたくありません」を英訳する。「~したい」の否定形であるのでdon’t like to ~とする。
(2)「ケンはなんてすごい演説をしたんだろう」を英訳する。感嘆文で表現する。「演説をする」はmake a speechである。
(3)「1か月前に、メディアがこの問題に注目してくれたのです」を英訳する。「注目してくれた」はdraw attention to ~である。
(4)「あなたの活躍を楽しみにしています」を英訳する。「~を楽しみにしている」はlook forward to ~となるが、この場合のtoは前置詞なので「~」動詞の原形ではなく「名詞」が入る。
【大問5】リスニング問題
- 時間配分:12分
攻略ポイント
長文読解総合問題が2題出題される。各々の英文は標準的英文である。難解な英文ではないが、事前に様々なジャンルの英文に接する必要がある。しかも、英文が読めるというだけではなく、短時間で内容把握を行う(筆者が一番主張したい内容は何か)真の「文章読解力」が必要である。
単語力に関しては、英検準2級以上は必要である。また、いかに英文を読むスピードを上げるかが勝負である。目標は、1分間で100単語をこなせる読解スピードを目標にして欲しい。全国上位校の高校入試問題の長文総合問題を1日に1題、確実に演習することをぜひ継続して行って欲しい。