短い英文が3つ与えられ、それぞれの問いに算用数字で答える設問となっている。話の流れから書くべき内容は明確であるものの、連立方式を解く必要があるなど、普段の英語学習で考えないことを判断要素に入れなくてはならない。もっとも単純な計算ではあるため、時間をかけず完答を目指したい。

短い会話のやり取りの中の空所に適切な語を記述する問題。問われているのは口語表現ではなく、文法・語法の基本的な知識・理解である。ただ、同意文書き換えではないため、答えの内容に該当し、かつ空所の数に一致する表現を思いつかなくてはいけない点がやや難しいかもしれない。思いつかなければ、先に進んでしまった方が戦略的には正しいだろう。

今年は語句整序ではなく誤文訂正が問われた。200語程度の英文に9か所下線が引かれ、その中から3つの間違いを見つけ、さらにそれを正しく訂正するところまで問われている。かなり負担の重たい形式となっているため、誤りがかなり基本的な部分で作られているとはいうものの、本番の緊張の中では気が付かないこともあるため、すぐに答えが見つからなければ焦らずに後回しにするくらいの気持ちで臨んだほうが良いだろう。

物語の読み取り。去年と同様、内容一致問題だけの出題となった。内容一致は英文で書かれた12の選択肢の中から本文と一致するものを4つ選ぶというもの。全体としての英文は長くなるため時間配分に気を付けたい。本文の流れと選択肢の順番が同じであるため、数パラグラフごとに選択肢を検討することができると、記憶の鮮明なうちに肢を検討することができるため効率が良い。

　短めの説明文の読み取り。今年は文整序が出題されなかったこともあり、やや解きやすかったといえる。英文自体も読みやすく、長さもないため本文と照らし合わせながら解きやすい問題である。問2の適文挿入は本文を読む前に目を通しておくことで処理の効率が上がる。

　説明文の読み取り。内容一致問題と適文挿入が出題されている。後者については一昨年の形式に戻った。8か所の適文挿入を一つの文章群の中から選択しなければならないため、やりづらさを感じる問題となっている。手順を確立しておかないと時間がかかってしまう形式である。文章群・語群からの選択問題では入りやすいところから確定し、少しでも不安なところがあれば留保して先に進めるようにするのがよいだろう。問3の内容一致は広い範囲から正誤の根拠を見つけなくてはならないため、一番時間を書けるべき問題だ。もっとも、出来るだけ無駄な二度読みを排するために、一読目の際に本文に事後的な検索を容易にするための手がかりを残しておくことで効率的に処理することが出来る。選択肢の順番と英文の内容の流れがほぼ一致しているので、1パラグラフ読むごとに正誤を少しずつ確定しておくほうが効率は良いだろう。内容に関する記憶が鮮明なうちに設問に取り掛かれるようにするのが読解問題の解き方のコツだ。

自由英作文は、今年も大問として出題されることとなった。指示された状況・条件を踏まえ、40語以上の英語で表現させる点も同様である。ある程度書き慣れていないと時間内に内容の一貫した40語以上の英文を書くことは出来ないため、早い段階からトレーニングをしておこう。