桐蔭学園高等学校 入試対策
2023年度「桐蔭学園高等学校の数学」
攻略のための学習方法
計算力を安定させる
計算力については、3点を意識して、鍛えておこう。
1つめは、計算の正確さだ。計算の数字が複雑になっても、正答率が下がらないように、練習を積んでおこう。過去問を参考にすれば、どこまで複雑な計算ができれなよいか、確認できる。
2つめは、計算と言っても平面図形の中での計算、連立方程式の計算、場合の数の中での計算など、それぞれの分野の中で計算の特徴がある。それぞれの分野の知識に基づいた計算方法がある。これは、志望校に精通した家庭教師に指導してもらうと的確である。
3つめは、計算の持久力だ。60分という長時間、集中力を切らさずに、計算していく持久力が必要になってくる。模試の数学の成績が、上がったり下がったりして不安定な生徒は、注意したい。持久力は、きちんと時間を測って演習を繰り返すことで、身についていく。1問1問にミスがないかではなく、答案全体でミスを減らせるようになろう。
答案の完成度を上げる
本番で安定して得点できるように、答案の完成度を上げる訓練を積んでいこう。多くの志望者は、一問一問を解くことに満足しがちで、答案全体の完成度を意識するのは、受験の後半(中学3年の夏休みくらい)からだ。もっと早めに受験生として意識を持ち、答案の完成度を上げる技術を身につければ、有利になる。答案の完成度は、2つの面から確認しておきたい。
1つめは、設問ごとの時間配分だ。時間配分ができていない志望者は、過去問を解いてみると、後半に簡単な設問があっても、得点できていない。つまり、前半の設問に時間をかけすぎていて、後半の設問にまで、手をつけられていない状態だ。受験では、答案全体の得点が、評価される。したがって、答案全体の得点を上げるために、それぞれの設問を解くべきか、あるいは解かないべきか、判断力が重要になる。過去問の演習は、そのような判断力を鍛える良い教材になる。
2つめは、見直しの技術だ。まずは答案全体でどれくらい見直しが必要になるのか、目安の時間を決めよう。あらかじめ時間を決めておくと、本番で迷いが生まれにくい。そして、見直しが効率的にできるような工夫をしよう。計算式を再利用したり、図形やグラフを確認しやすいように、丁寧に準備しておこう。
桐蔭は、マークシート方式で解答していくので、答案用紙をすべて埋めてから、見直しをはじめては、間に合わないだろう。大問の途中でも、積極的に見直しをしていくべきだ。
例えば、【大問3】【大問5】は、前の設問の数値を、後の設問でも利用している。もし前の設問で間違いが見つかったら、後の設問を次々に修正していかなければならない。時間を大幅に取られてしまう。
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2023年度「桐蔭学園高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
マークシート方式ということが最大の特徴で、指定された解答手順に沿って答えを正確に素早く求めていくことが必要となる。平面図形や空間図形の計量、関数と図形の融合問題が必須となる試験である。大問の最後の設問に詰まった場合は、後回しで最後に時間があれば取り組むのがよいだろう。
【大問1】 独立小問集合問題
- 時間配分:10分
基礎的な式の計算や方程式、平面図形の計量等を、素早く正確に解くことが求められる。見直しをしないでいいように一回で正答できるように。
【大問2】場合の数
- 時間配分:10分
それぞれの整数の倍数の性質を知識として整理しておこう。
(1)百の位、十の位、一の位がそれぞれ何通りあるか。
(2)偶数は一の位が2,4,6、4の倍数は下2けたが4の倍数。
(3)5の倍数は一の位が5の整数。
(4)6の倍数は偶数で3の倍数。
【大問3】二次関数と一次関数
- 時間配分:10分
正方形ではy座標が等しい、対角線を通る直線を考えることがポイントでる。設問全てを通して一つ一つ正確に求めていく。
(1)(2)正方形であることを利用して、x座標とy座標を求める。直線に代入する。
(3)連立方程式で交点の座標を求める。
(4)正方形の面積を2等分する直線は、正方形の対角線の交点を通る。
【大問4】平面図形
- 時間配分:13分
【大問5】空間図形
- 時間配分:13分
攻略ポイント
基本的な設問から始まって、ところどころに難しい設問が配置されている。満点を取ることも可能ではあるが、受験者の合否に影響を与えるのは、いかに失点をしないかという、答案全体の完成度になるだろう。作業の速さ、計算の正確さ、答案全体の時間配分などを、過去問を利用して、あらかじめ訓練しておきたい。また、マークシートの特徴として、間違えてしまうと、連続して失点してしまう恐れがあるので、計画的に見直しをする必要がある。 指定された解法に沿って解くため、一つの解法ではなく別解を多く日頃から習得しよう。