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筑波大学附属高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「筑波大学附属高等学校の国語」
攻略のための学習方法

記述

「筑附の記述対策」は「問題解説」及び「攻略ポイント」のとおりだが、その前提としてなすべきことがある。
それは「文を記す」「記述する」ことに慣れることだ。

最初は時間がかかってもいい。厭わずに、とにかく「書く」。そして、書いた「文」は必ず誰かに読んでもらう。「文法」など正しい日本語の「文」になっているのか、言いたいことは正確に伝わっているのかを確認する必要があるからだ。

では、何を「書く」か?「練習問題」や「過去問」にある「記述設問」は勿論だが、その問題文の「要約」をするのがとてもいい方法だ。50~60字程度で書いてみる(筑附の長めの「記述」の練習にもなる)。無論、内容は先生などに確認してもらう。「要約力」は文章の「理解力」にもつながるので一挙両得。

次の段階としては「字数の感覚」を身につけることだ。
書きたい内容は何文字くらいになるのか? 解答欄を埋め始めてから「過不足」を後悔しても遅い。下書きしている時間もない。だからこそ、「字数の感覚」が重要。

その際、10~20字程度をひとつのブロックとして考えるといい。「記述設問」で得点を左右する「重要な要素」「必要な要素」は、それぞれその程度が目安だ。マス目のある原稿用紙を使って、自分が書こうとしている「要素」がその範囲に収まるようになるまで何度も練習すること。

ある程度「感覚」がつかめたら、「最重要な要素」を「文末」にして、他の「必要な要素」を下から積み上げていくように記述する練習をしていく(その際はマス目のない用紙を使いたい)。

解法

「記述」「選択肢」「抜き出し」、その他の問題も含め「筑附の国語」で勝利するための基本は、「解法」をいかにうまく使うかということだ。

「解き方」が安定しなければ、「得点力」はアップしない。「論説文」(説明文)と「小説」「随筆」、それぞれに応じた独自の「解法」。そして、全てに共通する「解法」。それらを体系的に理解して定着させ、応用できるようにしなくてはならない。

そこで肝要なのは、「復習」の仕方だ。「答え合わせ」をして「解説」を読み納得した。問題はその後だ。「考え方のプロセス」を「トレース」することが必須。万一、「トレース」できないとすれば、そのこと自体が問題になる。「解法」が定まっていない証だからだ。

そして、「間違った問題」こそ宝の山だと認識すること。「解き方のプロセス」のどこで誤ってしまったのか? その「分岐点」をしっかりと確認して頭に刻み込んでおくことこそが、同じ間違いを繰り返さない秘訣になる。
さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけたい。それが「解法」となる。

そうして理解、習得したものを書き留めた自分自身の「解法ノート」を作成しておきたい。解き方に迷ったらそのノートを確認して、確実に応用できるようにしておくこと。繰り返すことで、やがて自然と「解法」を用いて解くようになるはずだ。

速読

大学入試にも匹敵するボリュームの問題文を読まなくてはならない。
全体で6000字程度。解答時間は50分。当然、「速読」が求められる。

しかし、設問を解くために読むのだから一般的な「速読術」を使うわけにはいかない。やはり、文章に応じての「速読」のコツを習得しなくてはならない。

「論説文」(説明文)であれば「Nの法則」。意味段落の「序論」「結論」は「論旨」が述べられているので確実に読み、「本論」は「段落相互関係」に着目しながら「各形式段落」の「最初」と「最後」を中心に読み進める。
「小説」「随筆」は、「場面分け」をしながら新たな「登場人物」をチェックし、「心情表現」を拾って素早く読んでいく。その上で、とにかくできる限り数多くの過去問の文章を読むことだ。

筑附に限らず、他の学校の入試問題も読んでおきたい。練習あるのみ。そして、最終的には分速700字以上(できれば750字近く)で「速読」できるようにしたい。

知識

「直接出題」だけではなく、「本文読解」等でも必然的に問われることになる「総合的知識」。いかなる「攻略法」があるのか?

「国語的知識」は幼少期からの蓄積、故に「15の春」を前にした今ではもはや手遅れ。確かに、そうした側面はある。だが、そこで思考停止してしまっては「ジ・エンド」。今からでもできることは、ある。
先ずは、「己が実力」を悟ること(「己が」=「おのが」が読めなければ既にヤバイと自覚せよ)。

過去問を解いてみて(少なくとも5年分以上)、「5割未満の正答率」だったら「中学入試レベル」からの再スタートだ(分かっていると思うが、「中学入試」を馬鹿にしてはいけない。上位校では「高校入試」どころか「大学入試」のレベルに達する)。

「5割超の正答率」でも無論、不断の努力は欠かせない。要は、地道な努力、日々の積み重ねあるのみだ。
さらに、「口語文法」も侮ってはいけない。直接出題されることがあるし、「記述」にも不可欠だ。
日本語として「文法」的に「正しい文」でなければ「減点」されるし、そもそも内容が正確に伝わらない。特に、「文節の相互関係」や「付属語」(「助詞」「助動詞」)の「意味・用法」は確実に定着させておくことが重要だ。

なお、「知識」強化用のテキストとしては、「高校入試 でる順ターゲット 中学漢字・語句・文法1500 四訂版」(旺文社)などが推薦できる。また、残念ながら「中学入試レベル」から再スタートの場合は、「四谷大塚」の「四科のまとめ『国語』」(HPから購入可能)等がオススメ。

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2024年度「筑波大学附属高等学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問は「論説文」、出典は橋場弦「古代ギリシャの民主制」(文字数約2600字)。小問は全8問(解答数10)。「選択肢」(「構成説明合致」あり)、「説明記述」(全2問。ともに「字数指定なし」で、「60字ほど」の解答欄)、「漢字の書きとり」(全3問)。問題文は3分程度で読み切り、設問を21分ほどで解きたい。

大問は「小説」、出典は水野良樹「モノガタリは終わらない」所収の「誰がために、鈴は鳴る」(文字数約3400字)。小問は全7問(解答数9)。「選択肢」(「総合的知識問題」あり)、「抜き出し」(2問)、「説明記述」(全2問。ともに「字数指定なし」で、「90字ほど」と「60字ほど」の解答欄)。問題文は4分ほどで読み切り、設問を22分程度で解きたい。

【大問一】

  • 時間配分:

およそ2500年前、古代ギリシアに生まれた民主政。順に支配し、支配されるという政体は、いかにして考え出され実施されたのか?――公共性を平等に預かり、「分かちあう」ことを基本にした古代の民主政の歴史的経験と、いまを生きる私たちの世界とのつながりを論じている。
本文では、近代民主主義の基本原理は「代表制」だが、古代の「デモクラティア」にはそうした考え方は存在しなかったと指摘している。「政治論」で難解な専門用語があるが、「*注」を活用して内容を理解したい。
本校としてはオーソドックスな小問構成で、難易度も「標準レベル」。手際よく解き進めていきたい。以下、いくつか検討してみたい。

[問二] 「理由説明選択肢」(4択)。
傍線部「生活を『分かちあう』ことは、包摂と統合にもつながった」について、「それはなぜか」を答える。
「選択肢設問」は「消去法」が原則。先ずは「原意消去」をしたい(「原意絶対優位の原則」=「設問」「傍線部」等の「原意」、要は「本来の意味」を最優先に考えること)。本問は「理由説明」なので、「包摂と統合にもつながった」ことの「直接的理由」として結びつかないものを「消去」したい。各選択肢の「文末」⇒「だから」⇒「包摂と統合にもつながった」とつながるかどうかだ(「選択肢」の説明で最も重要な要素は「文末」に記されている)。確認する。
(ア)「市民が集う大きな施設や大規模な集会の仕組みが形成されたため」、(イ)「身分差による分断や対立が生じなかったため」、(ウ)「みな同じものを共有していると捉えることになったため」、(エ)「集団としての強い一体感が生まれたため」。さあ、どうだろうか? 「包摂と統合」につながった⇒「包摂」とは「一定の範囲の中に包み込むこと」だと知っているはずなので、「みな同じものを共有している」以外は「消去」できなくてはいけない。念のために、「同一意味段落」で他の部分の説明を確認する(「論説文」では「同一意味段落」に「根拠」「手がかり」がある)。特に誤っていないと分かる。よって、「答え」は(ウ)だ。実に清々しい「一発消去」ではないか。
「原意消去」を徹底的に練習し、応用できるようにすべし。
<時間配分目安:1分強>                     

[問三] 「内容説明記述」(「字数指定」なし、「60字ほど」の解答欄)。
傍線部「それはまた別の問題である」について、「民主制が『寄り合い』と異なる点は何か」を説明する。「民主制」と「寄り合い」、それぞれがどのようなものなのかを「同一意味段落」で読み取りたい。「寄り合い」に関しては傍線部の直前から、「成員の平等を原則として、さまざまな問題を話し合いながら解決した集会」だと分かる。また、「民主制」については直後で「集団的意思決定のことだけではない」とし、続けて「意思決定のみならず、その決定を実行するために、市民みずからが権力を行使した」と説明されている。こうした内容から、両者の相違点は明らかだ。あとは、整理して「過不足なく」まとめていきたい。
たとえば、「『寄り合い』は平等な成員の話し合いで問題を解決するだけだが、民主制では意思決定のみならず市民自身が権力を行使したという点。」(61字)といった「答え」だ。
「論説文」では、「解法」に即して丁寧に「同一意味段落」を読み解くことが肝要だ。
<時間配分目安:2分半>

[問六] 「理由説明選択肢」(4択)。
傍線部「彼らがエレウテリア(自由)と名づけたその価値は、今も色あせることがない」について、「そのようにいえるのはなぜか」を答える。
先ずは「原意消去」で、「理由説明」として「価値は今も色あせることがない」ことの「直接的理由」として結びつかない「文末」を「消去」したいが、選択肢全ての「文末」が「気づかせてくれるから」なので、判別不可能だ。
次は何によって「消去」するかだ。各選択肢の説明で何かに気づかないか? 最初の部分が「古代ギリシャ人が価値を○○した自由は」で共通し、「○○」が全て異なっているのだ。ということは「○○」で「消去」できる。
では、「古代ギリシャ人」は「自由」の「価値」をどうしたのか? 直前に「自分の生き方を自分の意志で決める」ことの「価値」に「はやくから気づいた」のが「ギリシャ人」であったとある。つまり、「古代ギリシャ人」は「自由」の「価値」に「はやくから気づいた」ことになる。
各選択肢の「○○」は、(ア)「見出した」、(イ)「明らかにした」、(ウ)「高めた」、(エ)「確かなものにした」。「気づいた」のだから無論、「見出した」以外は「消去」だ。念のために、「同一意味段落」で他の部分の説明を確認して、特に誤っていないと判断できる。したがって、「答え」は(ア)でいい。
本問は「2段階消去」だったが、先ずは「原意消去」、忘れないこと。
<時間配分目安:2分強> 

[問八] 「漢字の書きとり」(全3問)。
昨年度と比べ難易度は格段に低い。本校志望者であれば「全問正解」が必須だ。チェックしよう。
二重傍線部(a)「メイチョ『代表の概念』で政治学者ハンナ・ピトキンが明らかにした」=「名著」⇒「すぐれた著作。有名な著書」のことだ。(b)「キョクタンな寡頭政(かとうせい)」=「極端」⇒これは流石(さすが)に「no problem」でなくてはならない。(c)「国のかじ取りをユダねる」=「委(ねる)」⇒「高校入試」では定番だ。
「本校の漢字」では、前後の「文脈」から内容を特定した上で、適切な漢字を当てはめる必要があるので注意したい(本年度は難しくないが)。
また、「同音異義語」「同訓異字」などにも細心の注意を払うこと。
<時間配分目安:1分以内>

※尚、[問七]は「本文内容合致(構成法の説明)の不適切選択肢設問」だ(4択)。
「論説文」なので、「論旨合致」であれば、「序論部」および「結論部」と照合すればいいが、本問のような「構成法の説明合致」では「本文全ての内容」と照合する必要があり、とても手間がかかる。
そこで時間をとられるよりは、他の小問をしっかりと確認し、確実に得点していく方が得策だ。したがって、戦術的には「あとまわし」にすること。無論、「捨て問」でも構わない。

【大問二】

  • 時間配分:

人から人へ、モノはめぐる。とっておきの物語をたずさえて――現代日本を代表する作家たちが、「捨てない」をテーマに、モノの「これまで」と「これから」を豊かに描き上げたショートストーリー集の1篇。
本文では、病気により俳優の道を諦めようとしていた「すぐる」と離婚を経験した姉の「美咲」が、「祖母」の形見である「身代わり鈴」を通じて、祖母の愛情はもちろん、その娘である「母」も不器用ながら自分たちに愛情を注いでいたことに気づかされ、家族の絆や愛情を再確認する過程が描かれている。
平易な文章で内容は難なく理解できる。長い「地の文」の合間に「セリフ」がはさまれており、「状況」や「心情」の機微を読み取るのにやや苦心するかも知れない。以下、いくつかの「設問」を検証してみる。

[問四] 「理由説明記述」(「字数指定」なし、「60字ほど」の解答欄)。
傍線部「もうひとつ、身代わり鈴を買ってきて」について、「『祖母』が美咲にこのように頼んだ理由は何か」を説明する。
「同一場面」から「状況」を読み取りたい(「小説」では「同一場面の直前直後」に「手がかり・ヒント」がある)。直後で、「祖母」が頼んだ時のことを「美咲」が語っている。「みーちゃん(=美咲)、おばあちゃんの代わりにお母さん(=美咲の母)にも買ってきてあげて」「お母さんにだってお守りが必要なのよって、おばあちゃん、そう言ってた」。さらにその後では「お母さんにも必要だったんだよ。支えになるものがね。だって、あのひと、一生懸命ひとりで子どもたちを食わせてさ……、おばあちゃんはそれをわかってたんじゃないかな」とも語っている。
こうした「状況」から「『祖母』が頼んだ理由」をまとめていくことになる。たとえば、「祖母は母親として、たったひとりで一生懸命に子どもたちを育てている美咲の母にも支えになるお守りが必要だとわかっていたから。」(60字)といった「答え」になる。
尚、「小説」では「同一場面」から「状況」を読み取ることが最重要だと心得よ。
<時間配分目安:3分強>

[問五] 「内容説明選択肢」(4択)。
傍線部「まるで一生懸命拝むみたいに両手で鈴をぎゅって握って」について、「この鈴は『母』にとってどのようなものだったか」を答える。
先ずは「原意消去」を試みたいが、本問では「ぎゅっと握っている」ことを問われているのではなく、「鈴」そのものについて問われているので、この段階では流石(さすが)に無理だ。そこで、「傍線部一文一部の法則」に「手がかり」を求めたい(「傍線部が一文の一部分だった場合、傍線部以外が重要」という読解の基本となる解法)。直後に「(鈴をぎゅって握って)あんた(=すぐる)のドラマ見てた」とある。そして、その後の「状況」から、「美咲」が「母」にそのことを聞いたとき、「すぐるのドラマをひとりで見るのが怖い。おばあちゃんに一緒に見てもらおうと思って……」と答えていることが分かる。
こうしたことを踏まえて、「消去」していきたい。本問は各選択肢の説明がとても短いので、全文と照合する。
(ア)「自分の祈りを届けてくれるもの」、(イ)「息子の願いを叶えてくれるもの」、(ウ)「息子の身を守ってくれるもの」、(エ)「自分に寄り添ってくれるもの」。「ひとりで見るのが怖くて」「おばあちゃんに一緒に見てもらおう」と思って「鈴を握っている」のだから、「答え」は(エ)に決まっている。
本校では、こうした「選択肢設問」もあると覚悟せよ。
<時間配分目安:2分半> 

[問六] 「内容説明の抜き出し」(「10字以内」指定)。
傍線部「゙お母さん゙」について、「美咲はここで『゙お母さん゙』をどのような意味で用いているか」を「一〇字以内」で抜き出して答える。
「抜き出し」では、「抜き出すべき内容」を特定した上で「抜き出し範囲」を絞っていくことが鉄則だ。「内容」を捉えるために「傍線部一文一部の法則」でチェックする。直前直後は「美咲」の言葉で「おばあちゃんはずっと、お母さんの(゙お母さん゙)だったんだよ」となっている。ということは、「美咲」の「母」にとって「祖母」は「゙お母さん゙」だというのはどういう意味なのかが「抜き出し内容」になる。「範囲」は「同一場面」になる。
ここでは、傍線部の前の1行空白になっている後から本文最後までだと判断できる。相当に長いが、近い部分から丁寧に探していく。すると、傍線部の9行前に「お母さんにも必要だったんだよ。支えになるものがね」という部分がある。[問四]で確認したように、「母」に「必要だった」のは「祖母」だったのだから、内容的に合致する。同じ「抜き出し範囲」に他に候補はない。したがって、「答え」は「支えになるもの」(7字)だと特定できる。
尚、「抜き出し候補」はひとつとは限らないので、「範囲」の全てを隈なく探すことが肝要だ。
<時間配分目安:1分半>

[問七] 「語句の意味の選択肢」(全3問/各4択)。
「総合的知識問題」。二重傍線部(a)「鬼籍に入った」・(b)「由緒」・(c)「口走った」の「本文中での意味」を答える。
「原意」(=「本来の意味」)での特定を優先させ、それが困難な場合は前後の「文脈」から判断していく。「答え」を確認する。
「鬼籍に入る」=「死んで鬼籍に名を記入される。死亡する」という意味だ⇒(a)の「答え」は選択肢(ウ)「亡くなった」⇒なかなかの難問⇒ちなみに、「鬼籍に入る」の「入る」は「はいる」ではなく「いる」と読むので要注意。「由緒」=「物事のそもそもの起こり。いわれ」⇒(b)の「答え」は(ウ)「事のおこりやいきさつ」⇒これは知っていて当然。「口走る」=「無意識に、言葉として口に出すこと」⇒(c)の「答え」は(イ)「うっかりと言葉にした」⇒これも周知のはずだ。本校ではこの程度の「語彙力」は必須だと心得よ。
尚、「多義語」には十分注意すること。
<時間配分目安:全問で2分弱>

攻略のポイント

「複雑な設問内容および条件」と「字数の壁」が立ちはだかる「説明記述」(本年度はさほど複雑な問題はなかったが、油断大敵だ)、いかに「攻略」するか?
無論、「設問」と「条件」を正確に理解することが最優先。その上で、実直に「説明記述練習」を続ける他はない。正否の分岐となる「最重要要素」を「文末」として他の「必要要素」を積み上げていくという手法を完璧にマスターし、各「要素」を「10~20字程度」でまとめられるように徹底的に練習する。それによって、本校のどのような「字数指定」にも対応できるようにしておきたい。

「曲者」が多い「選択肢設問」などにはどう対処するか? どれだけ「解法」を的確に用いることができるかがポイント。「設問内容」に応じた「解法」に則して段階的に「消去」していくことが必要。そのためにも、基本的「解法」を完全に習得して、適切に応用できるようにしておく。それによって、「得点力」が安定することになる。

「総合的知識問題」も決して侮れない。 直接出題は少ないとしても、「内容理解」のためにも当然、「高度な語彙力」を含め「あらゆる知識」が必要になる。
本校を志したその時点から、独自に「幅広い知識」を常に習得していくことが重要だ(学校や塾での学習だけでは全く不十分)。「合格ライン」は70%程度(学校非公表。推定)。
「知識」での「失点」は致命的になると心得よ。

●一昨年度、本校でも遂に出題された「考察論述問題」、本年度は3年連続で未出だったが、絶対に油断はできない。新たな大学入試制度で重視されている「思考力・判断力・表現力」を問うものだ。当然ながら、来年度以降に向けても、十分な対策が求められる。

●試験時間は50分。問題文のボリュームは5000~6000字ほど(本年度は昨年度と同じ約6000字)。他の上位校と比較して決して多くはないが、やはり、速く正確に読み取ることが求められる。分速750字以上を目標に「読む練習」を常にすることが重要だ。

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