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筑波大学附属高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「筑波大学附属高等学校の数学」
攻略のための学習方法

本校の入試問題は、難易度の高い図形の問題が目立つ。したがって、図形の対策にばかり目が向きがちだが、まずは全範囲についてしっかり学習しておくことが優先である。本校の受験生のレベルと入試問題の難易度を考えると、正解すべき問題での失点は致命傷になりかねない。単純なミスを挽回するには、かなりの難問を正解しなければならないことを心得ておきたい。
秋以降になると、難問対策を本格的に行う必要があるので、夏までには標準的な問題は素早く正確に解けるようにしておく必要がある。また、本校対策に時間を集中させるためにも、併願校の過去問は早めに取り組み始めるとよいだろう。

・平面図形の対策
本校では、平面図形は非常に多く出題されている。難しい問題も多いので、しっかり学習をしておかなければならない。市販の問題集では、本校で出題されるレベルの問題はあまり掲載されていないことが多い。本校の過去問や、その他の難関校の過去問に取り組むのがよいだろう。
しかし、最初からこのような難関レベルの問題ばかりに取り組むことは困難である。あまりに難しいと、学習が先に進まずモチベーションが下がってしまう。
まずは、標準的な問題を素早く正確に解けるようにすることから始めたい。私立高向け問題集などに早期から取り組むことで土台を固めるのがよい。土台固めは夏休みの時期までには完成させたい。そうでないと、本校レベルの学習に取り組む時間がなくなってしまう可能性がある。

・立体図形の対策
立体図形が大問として出題されると、高度な空間認識力が要求され、難易度は高い。平面図形と同様に、本校の過去問およびその他の難関校の過去問などに取り組むのがよい。
過去問に取り組み始めた段階では、立体図形の問題はかなり難しく感じる受験生が多いだろう。立体図形の問題は、時間を気にせずにじっくりと取り組んでみることも必要である。図を自分でていねいに書き、あらゆる方向性から考える経験を積まないと、本校のような問題に対応するのは困難である。
日頃の学習では、立体図形を自力で書く習慣をつけておくとよいだろう。それが、空間認識力を高めることになる。

・文章題(方程式)の対策
文章題の大問は、図形ほど難易度は高くないので、点差がつきやすいといえる。十分な対策をすれば得点につなげやすいので、文章題の演習も欠かせない。
図形ほど難しくないとはいえ、難関校レベルの演習が必要なことはいうまでもないだろう。

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2015年度「筑波大学附属高等学校の数学」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

本校では、【大問1】は小問集合、【大問2】以降は大型問題が出題される。
設問数は全部で15問程度というのが、例年の出題構成。
今年もほぼ例年通りの問題構成であった。問題の質・量を考えると、50分の試験時間は短めである。難問に時間をかけすぎないように注意したい。【大問5】(2)は、あまり例のない出題であり、戸惑った受験生も多かっただろう。

【大問1】小問集合

  • 時間配分:11分

(1)は2次方程式の問題。解と係数の関係を利用すると楽に求められる。

(2)は約数の個数に関する問題。この問題はすぐに求められるだろう。

(3)は確率の問題。計算ではなく、調べるタイプの問題。調べる量は多くないので、短時間で求めることができる。

(4)は2次関数の問題。2次関数と正六角形の基本的な性質を利用していけばよい。本校受験生であれば、難しい問題ではないだろう。

(5)は関数の問題。対称性に注目して考えればよい。

【大問2】グラフの問題

  • 時間配分:6分

点Qの動きを点Pのグラフに書き込めばよい。グラフは、多少時間がかかっても、ていねいに書き込む必要がある。きちんと書けば、問題はすぐに解ける。

(1)はグラフを見ればすぐに答えることができる。

(2)もグラフを見れば、すぐに解ける。答えを求めるだけなので、なるべく楽な方法で解くようにしたい。

【大問3】平面図形

  • 時間配分:15分

平面図形の応用問題。(2)(3)の難易度は高い。

(1)は典型的な問題なので、ここは正解しておく必要がある。

(2)は、多くの知識を駆使しなければならない。CEとDPが平行であることに気付くことがポイント。

(3)は、相似と三平方の定理を使うことで解決できる。

【大問4】立体図形

  • 時間配分:13分

立体図形の応用問題。

(1)は典型的な問題である。

(2)について。三角形OBCを容器の底面にして考えると解きやすくなる。水面の位置は、三角すいの対称性に注目するとわかりやすい。水面の面積が求めやすいような数値設定になっていることにも注目したい。

(3)について。ポイントは三角すいを2等分する平面に注目するという定番のものだが、正答率はあまり高くないだろう。

【大問5】標本調査

  • 時間配分:5分

(1)は易しい。

(2)について。空欄15-アはすぐにわかるが、空欄15-イはどのように答えるべきか迷った受験生が多かっただろう。あまり難しく考えずに、簡潔に答えればよいだろう。

攻略ポイント

難しい問題は【大問3】(2)(3)、【大問4】(2)(3)の4問。この4問以外の問題でなるべく得点を重ねておくことが重要である。平均点などは公表されていないが、全体の65%程度の得点が目標ラインと思われる。

試験時間に余裕はないので、時間の使い方に注意したい。解きやすい問題を先に解くことはもちろんだが、状況によって解き方を選択する柔軟さも必要である。例えば、【大問2】(2)は解き方次第でかなり楽に解ける。

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