山手学院高等学校 入試対策
2014年度「山手学院高等学校の英語」
攻略のための学習方法
[長文読解問題]
とにかく、量が多いというのが山手学院高校の特徴である。
そのため、知識問題に関しては時間をかけずに答えを導き出すだけの知識の精度の高さと、読み切りさえすれば確実に点の取れる長文をいかに早く読みこなすのかということが最大のポイントである。
早い時期から、長文問題に取り組み、英文を句ごとに前から読み下し内容を把握する能力を身につける必要がある。
知識問題については、細かい事項が問われているわけではないが、空所に入るものを文法形式で選別することによって素早く答えられるようになる。
差が出るのは、内容把握問題であるため、いかに早く正確に、解答に必要な範囲での丁寧さで読めるかがポイントとなる。
普段の勉強としては精読と速読のトレーニングを意識して分けることが大事だ。
まず、精読に関しては、英文構造をある程度正確に分析できるようにするため、解説の詳しい問題集を進めていく必要がある。
むろん、本番では全ての英文を丁寧に構造分析しながら読むのは時間的に不可能ではあるが、立ち止まって丁寧に訳さなければ訳がつかみにくいという部分が必ずある。
そして、その部分こそが英語力の有無を試すことが出来ることから、設問に絡みやすいのだ。
したがって、どのような英文でもやろうと思えば英文解釈することが出来る力をみにつけなくてはならない。
文法事項の一通りの学習を早急に終わらせ、英文法を英文を読むためのツールとして捉え直す必要がある。
次に速読に関してだが、やはり前から句・節ごとに訳し下していく練習が必要になる。
きれいな日本語を作ろうとすると、いったん英文の後ろまで目を通して後ろから訳を作ることになり、結果的に一文を二度読むことになってしまい時間がかかりすぎてしまうからだ。
したがって、音読学習を勉強の中に取り入れることが効果的といえる。
声に出して読む場合、前から内容を取らざるを得ないからだ。
もっとも、前から訳を読み下す力だけでは内容把握がおろそかになってしまうおそれがあるので、文と文、パラグラフとパラグラフの内容のつながりを常に意識した読み取りの練習を早い段階から積む必要があるだろう。
[文法・語法・構文・会話表現]
小問が20ある短文空所補充問題では、基本的なものから発展的なものまで幅広く問われている。
ここを12分程度で「8割以上」確実に取ることが出来るようになれば合格にかなり近づけることになる。
私立上位校向けのインプット教材を、1冊完成させよう。
取りづらいのは語法や会話表現なので、そのあたりを特に重点的におさえると良いだろう。
語句整序問題に関しては、基本構文が思いつければ比較的楽に処理できるものであるが、与えられる語数の多いものもあるため、一定の手順を確立しておいたほうが良いだろう。
句・節ごとの意味のかたまりを作り、その後、英文の基本的な骨組みから組み上げていくというプロセスを身につけよう。
他動詞の目的語を取る性質や、節と節を結びつけるためには接続詞が必要だという、英語の原理・原則を大切にした勉強ができていれば、ここで点数を稼ぐことが出来るだろう。
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2014年度「山手学院高等学校の英語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
長文2題にどれだけ多くの時間を当てられるかが高得点を目指す上での大きなポイントとなる。
知識系の問題は様々なバリエーションで問われており、またややレベルの高い知識が出題されている。
考えれば解けるのか、そうでないのかの判断を素早く出来るようにならないと、最後の設問までたどりつけないだろう。
【大問1】長文読解問題
- 時間配分:16分
説明文の読み取り。オリンピックの由来を説明した英文が素材となっている。
様々な説をならべて論じているため、漫然と読んでいると紛らわしい選択肢の判断に時間がかかりすぎてしまうだろう。
事後的な検索を可能にするために、一読目の段階でポイントになりそうな部分にチェックをするなど、本文に手がかりを残しておくと良い。
脱文挿入問題については、本文を読む前に必ず挿入すべき英文を読んでおくべきである。そうすることで、本文を読みながら挿入すべき英文を見つけやすくなる。
すべてが本文を読みながら埋まらなくても、選択の幅を絞ることで、残りについても時間をかけずに処理することが出来る。
適語補充に関してはほぼ文法・語法の知識である。空所に入るべき品詞を意識することで選択の幅を絞り効率的に解きたい。
【大問2】長文読解問題
- 時間配分:12分
会話文型の読解問題。
一度場面転換がされるが、二人の会話文であることは変わらないため、会話の流れの把握自体で混乱することはないだろう。
適語補充問題に関しては前置詞の知識が問われている。それぞれの前置詞の基本的な意味と用法がわかっていれば入れることが出来る。
脱文挿入に関しても、典型的な口語表現と、基本構文が問われているため、本文を読みながら解き終わるまでにすべて答えてしまいたい。
内容一致問題は正確な内容の読み取りが問われている。
【大問1】と同様、漫然とした読み方では設問処理の効率が落ちるので、どこでどのようなことが話題になっていたかを分かるように本文に手がかりを残すと良いだろう。
【大問3】同意文完成・語句整序問題
- 時間配分:6分
与えられた英文と同じ内容の英文になるように与えられた7~11個の語句を並び替える問題。
細かい知識が問われているわけではないが、不要な語が1語あるため注意が必要だ。
語数が多いものもあるが問われているのは基本的な構文であるのでぜひとも正解したい問題である。
【大問4】短文空所補充問題
- 時間配分:12分
会話文完成という形で問われているものの、知識を問うオーソドックスな短文空所補充問題と考えてよい。
配点は各1点ながらも、小問数は20問と多い。
問われている知識の幅は広く、時制や受動態、比較といった主要な文法事項から、自動詞・他動詞の区別や品詞の選択など語法に関する問題、典型的な会話表現などが問われている。
ややレベルの高い知識も含まれているため、全問正答は目指さずに出来る問題を確実に素早く解くというのが戦略的には賢いだろう。
【大問5】会話文完成問題
- 時間配分:2分
短い対話の中で空所にされた部分に適切な単語を記述する問題。空所は5箇所。
会話文完成の形が問われているが、基本的な単語・慣用表現が書けるかを問う問題である。
普段から単熟語を書いて覚えるという作業をしていれば特に問題はないだろう。
【大問6】単語記述
- 時間配分:2分
AとBとの関係がCとDとの関係とおなじになるように、Dに適切な単語を記述させるというもの。
答えとなる単語は基礎的なものなので、問題形式に慣れさえすれば完答を目指せる。
攻略ポイント
速読能力の向上が重要課題になる。一朝一夕で身につく技能ではないため早い段階から対策を行うべきだろう。
英文を前から句ごとに取り、内容をつないでいくという思考経路を身につけたい。
後述のように音読学習を取り入れるのが効果的である。
知識系の問題については、やや難しい知識も問われているが、設問数の多さからすると、落としてはいけない問題を確実に拾い、捨てる問題は捨てて先に進むという見極めも必要になってくるだろう。