中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

青山学院中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「青山学院中等部の国語」
攻略のための学習方法

問題構成

本校の試験は大問が5~6問と多めである。漢字1題・長文読解3題・詩1題といったパターンがここ数年続いている。長文は文学的文章1問と説明的文章2問という組み合わせが多い。

文章量は文学的文章が多めで4000~5000字、説明的文章が1500~2500字ほどで2問あるので、多い年だと10000字超にもなる。2020年度は文学的文章5000字を含む、計9600字にもなり、文章量は多い傾向にある。

総解答数は40問程度。2020年度では39問中、記号選択21問・書き抜き7問・記述1問・その他といった設問の割合になっている。また、「自分の言葉で」適語を考える問題も数問みられる。書き抜きは字数指定のあるものが多い。

長文読解

本校の高い偏差値からすると、素材文や設問の難易度は比較的低いと言える。難解・長大な問題で受験生をふるいにかけるのではなく、小学校6年間で培った適正な国語力を測ろうとしている印象を受ける。

説明的文章は1問が1500~2500字ほどの文章で、選択肢問題もいたずらに迷わせるような意地悪な内容にはなっていない。

文学的文章も5000~6000字と文量は多いが、内容は小学6年生にも理解しやすい設定やストーリーのものが多く、読みやすい。

設問形式は記号選択と書き抜きが大半を占めるので、解答にさほど時間は取られない。

全体として、文章・設問ともに難し過ぎない設定で、適正な実力でテンポよく解いてゆく試験と言えるだろう。簡単過ぎず、難し過ぎず、中学入試としてよく練られた問題である。ただし、文章量・問題数は決して少なくはないので、スピードは十分につけておく必要がある。以上のような点をふまえて、長文読解の基本に沿って演習に取り組む。段落・要旨・要約や場面・情景・人物の心情とテーマなど、文学的文章・説明的文章の読解テクニックを身に付ける

記述問題は30~50字程度のものが出題されるが、全体の要約が必要なものやあまりに難しい心理を説明するような重い記述問題ではないので、同程度の字数の記述問題で練習して慣れておけば、それほど手間取らないだろう。

必ず詩の問題が1問出されるのが本校の特徴である。他校ではまったく見られない場合も多いので対策がおろそかになりがちだが、配点でも2割ほどを占めるので、大きく失点するわけにはいかない。

特別に難解な問題が出されるわけではない。中学入試レベルの教材で良いので、詩に特有の表現や技法に慣れておくこと。詩に多く触れて想像力を養うことは、長文読解にも大きく資するところがある。

漢字・その他

漢字は5~6問出題される。難しい漢字ではないので、標準的な漢字教材を1冊仕上げておけば対応できるだろう。その他、接続詞・ことわざ・慣用句などの言語事項が2~3問合わせて出題される。全般的な国語の学習や読書を通じて覚えられるレベルであろう。

まとめ

選択肢問題と書き抜き問題が多いので、類似問題で慣れておく必要はある。全体の文章量と問題数の多さから、スピードも必要とされる。その他の点は、中学入試として適切な難易度で整えられているので、普段の学習で手を抜かず、読書にもできるだけ親しむ習慣も持てば、自信を持って試験に臨めるであろう。

ただ、2018年度以降では文章量が増え、問題の難易度が高くなった印象がある。今後の傾向に注意しておきたい。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2020年度「青山学院中等部の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の読解問題は論説文2題・詩・小説という構成であった。

物語5000字・論説文2題で4600字の計9600字ほどと、小説の文量が多くなっている。ことばの知識は漢字や詩の技法、慣用句やことわざなどが数問出されている。

詩や論説文は解ける問題をてきぱきこなし、最後の長い小説になるべく急いで目を通して、設問にはひととおり手をつけたい。100点を目指す必要はないので、答えられそうな問題なのに解く時間が無かった、という事態は避けたい。

【大問一】漢字の書き取り

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分

(1) 体裁――そとから見たようすや感じ。

(5) 委ねる――すべてを他にまかせる。

【大問二】詩の鑑賞

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

おとなが思うよりもこどもはおとなたちの様子を強く心に刻み込んでいる。

(1) 「その時」とは「青春が襲ってくる」ときで、こどもたちはかつて見たおとなたちの断片的な記憶を統合しはじめるのである。

(3) 見られてもどうせわからないだろうと「油断」していると、その記憶が成長したこどもたちに与える影響の大きさにおとなたちは驚かされることになるのである。

(5) その「嵐」に「なぎ倒され」ていることから、それはこどもたちにとって抵抗できないほどの手に負えないものであると考えられる。成長するにつれて経験する初めてのことを指しているだろう。

(6) 「ゆめゆめ~ない」と否定の語をともなって「けっして~ない」という強い否定を表す。

(7) こどもたちをかわいい小動物くらいに思って「油断」しているようすが「栗鼠ども」という例えに表れている。

【大問三】論説文の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分
  • ★必答問題

人間や科学者にも、甘さと辛さの両面が必要であると述べている。

(1) 2段落後に書いてある。さぼってしまう人もいるから、「自分の実力をきびしく反省させる機会を与える」という考え方もある。

 (2) 他人に対して厳しすぎると世の中の雰囲気が悪くなってしまうが、社会的に誤った考えや行き過ぎた行動には厳しく指摘する「辛さ」も必要だと述べられている。

 (4)・(5) 科学者は厳しく事実だけを追究すればよいと思われがちだが、「新たな概念・知識」や「人の仕事」を受け入れる柔軟さ=「甘さ」も必要だと最後の段落に述べられている。それは「包容力」とも表現されている。

 (6)  評価には辛さが必要だという考えも示されている。

          イ 天災についての言及は無い。

          エ 「大衆にわかりやすい研究」という話は出ていない。

【大問四】論説的随筆文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分

「すべての本を検索し最適な本にいきつくこと」が必ずしも幸福とは限らないと述べている。

 (1) 続く段落で説明されていることをまとめると、現代では「世界中のすべての本にアクセスして好きなものを自由に選べる」ようになりつつある、ということである。その対照として挙げられているのが「人力に頼る方法」である。

 (2) そのような状況を次の段落で「夢のような話」といっている。それを受けて最後から2番目の段落で「見果てぬ夢」と表現している。

 (5) あうんの呼吸――二人以上の人が何かをするとき、その微妙な気持ちが一致すること。

 (7) 検索エンジンを使ってもプロセス(本にたどりつく回路)は自分と本の中に記憶されない。「物理的に本を発見すること」で刻み込めるのである。

【大問五】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:19分
  • ★必答問題

幼稚園の先生として働く主人公の成長が描かれている。

 (2) 主人公はこれまでにも泰子先生によく叱られていたと思われる。「頭ごなし」「常に自分が正解」などの表現からも「高圧的」が合う。

 (3)  「意地を張った負け惜しみ」を推察させるような言動は描かれていない。

 (5) 萌香の母親とあいさつする場面に書かれている。萌香に爪を噛むのをやめさせることを期待していたようである。

 (6) しどろもどろ――動揺で話し方が乱れること。

(8) 主人公がいないところで泰子が主人公を褒めていたという話を園児の母親がしている場面である。そこに泰子が登場するのはこれ見よがしな感じで恥ずかしいのである。ウは「二人で喜び合って盛り上がっている」が合わない。

 (10) 一連の主人公とのやり取りで、主人公が自分に心を開いてきているのを感じ取っているはずである。やりがいを感じていると聞かされて先輩として嬉しい気持ちもあるだろう。

 (11) 高圧的に自分を叱って自分を嫌っているのだろうと思っていた泰子が、自分をほめていてくれて、自分のことをわかってくれていると主人公は感じた。すると、泰子のいつもの口調にも威圧感を感じなかった。「私の受け止め方が変わったから」だと主人公は気づいている。

 (12) 自分の考えが萌香や母親に通じて自分のやり方にも効果があったことが嬉しかった。苦手だと思っていた泰子にも評価され、自分が変わることで打ち解けることもできた。先生として自分なりに成長していけるという手ごたえを感じられたのであろう。

攻略のポイント

最新年度も文章量の多い試験である。問題の難易度も高い。素材文の長文化は難関校全般に見られる傾向なので、スピードを意識した演習をこなして、最後までやり通す手際の良さを身に付けよう

とはいえ、文量が多いと時間切れの恐れは出てくる。無理そうな問題には早めに見切りを付けて、できる問題を確実に答えるのも作戦である。

こつこつと手を抜かずに身につけた実力があれば合格圏に到達できる試験である。

文学的文章・説明的文章・詩のそれぞれに、苦手意識を持たずに地道に勉強に取り組んで欲しい。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

青山学院中等部の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。