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青山学院中等部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2015年度「青山学院中等部の理科」
攻略のための学習方法

青山の理科の問題を見て難しいと感じる受験生はいない。しかし、解いてみると意外に時間がかかり試験時間を過ぎてしまうかもしれない。普段から、青山の理科を解くための準備をしておかなくてはいけない。短期間でできることではないので、遅くとも夏休みまでには始めること。

受験生は、テキストの使い方をもう一度見直しておくこと。新しい内容を学習するための道具としてだけ使っていてはもったいないことである。問題演習するときには、必ず復習のために読み返しておくこと。問題を解いて分かった内容を書き込んだりして自分用の参考書を作成していこう。理科の知識を増やすためには、テキストを読みこなしていかなければいけない。

青山の理科攻略のためには、一回一回の授業を大切にするべきである。必ず、復習は受けた授業の2倍は確保して欲しい。授業で出てきた用語を覚えることは最低限行う。テキストの問題演習。過去問演習。と、3回深く復習して欲しい。この積み重ねが青山の理科を攻略する一つの方法である。

青山の理科を攻略するには、毎日の一問一答の問題演習が欠かせないであろう。問題を読んで、すぐに答えが書けるまで問題演習を行って欲しい。5回ほど全問繰り返したら、その逆を行うこと。つまり、答えの用語から問題文が書けるまで問題演習を行うこと。手を広げず、テキストの問題でよいので、秋までに繰り返し問題演習を行っていくこと。

青山の理科を攻略するには、さらに過去問演習に時間を使うべきである。過去問を解くことで、抜けていた重要事項の確認になる。さらに青山の理科の試験範囲の深さと範囲をつかむことが出来る。昔から試験は「過去問に始まり、過去問に終わる」と言われる。その意味が実感するまで繰り返し過去問演習をして欲しい。

青山の理科の出題者は、毎日コツコツと学習する姿勢を身に付けている生徒が欲しいのである。常に努力し続ける前向きな生徒を求めている。この受験という機会を通して、計画的、継続的に学習する姿勢を身に付けて欲しい。

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2015年度「青山学院中等部の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

<概要>どの問題も時間がかかるものではなかった。テキストの内容を一通り学習しておけば問題文から解答を見つけていくことは容易であった。25分という短時間に6割以上得点するためには、「早く正確に」解答をしていく必要がある。

【大問1】 理科4分野(生物分野、物理分野、化学分野、地学分野)の幅広い知識

  • 時間配分:5分

どの問題も、テキストの最初に載っているものばかりであった。この機会に、テキストの最初の問題はまんべんなく解くことをお勧めする。ここで失点しまうと問題を解くスピードの失速につながるので注意。

(1)鉱物の割れ方の特徴を問う問題であった。同時に、結晶の形や色も復習しておくこと。

(2)ヒルガオ科の植物はヒルガオ、アサガオ、サツマイモなど。ナス科の植物は、ナス、トマト、ピーマン、トウガラシ、ジャガイモ、ホオズキなど。

(3)地球の半径を約6400㎞と知っていることが大きなカギ。ISS の公転軌道を6800kmとして地球を1周するのにかかる時間を求めていく。

(4)電流が磁界(磁石の力がはたらく空間)の中で受ける力を利用したモーターを使っている家庭用電気器具やコイルの中で磁石を動かすことで電流を生じさせる家庭用電気器具は、方位磁針を近づけると針がふれる。

(5)消石灰は、「水酸化カルシウム」。生石灰は、「酸化カルシウム」の総称。生石灰は水と反応して水酸化カルシウムになり、熱を発生する。石灰水は、水酸化カルシウムの水溶液であり、二酸化炭素を吹き込むと水に溶けない「炭酸カルシウム」が生じるので白くにごる。身の回りでは、チョークや貝殻、卵の殻、動物の骨、大理石、石灰岩などがある。

【大問2】ヒトの誕生について(ヒトの発生、胎盤とへその緒のはたらき)

  • 時間配分:5分

(1)、(2)赤ちゃんの出産までの期間(38週間)や胎児の図は7は、テキストレベル。

(3)母親のからだは、胎盤やB(へその緒)を通して、胎児の成長に必要な酸素や栄養分を受渡したり、二酸化炭素やはたらき不要物を受け取っている。よって、Bは、気体の交換を行っている「肺」や栄養分の吸収を行う「小腸」、不要物を排出する「じん臓」のはたらきを代行しているといえる。

(4)「たい児ができるもとになる細胞から人工的につくられる」のは、ES細胞。ちなみに、iPS細胞は、皮膚や血液などの細胞に特定の遺伝子を導入し、心臓や神経、肝臓などさまざまな細胞になれる能力を持たせた細胞。

(5)胎生 とは、受精した卵子が胎盤によって直接母体につながり、栄養を受けて発育し、親とほぼ同じ姿になって生まれること。卵生とは、卵が母体外に産み出されて発育すること。セキツイ動物の中で胎生は、哺乳類だけ。

【大問3】観天望気・気象観測

  • 時間配分:5分

(1)~(3)観天望気(自然現象や生物の行動の様子などから天気を予想すること)は、どのテキストにも載っている範囲。

(4)雲量と天気について。空全体にしめる雲の割合から、0と1は快晴、2~8は晴れ、9と10はくもりとなる。

(5)降水量とは、1時間前からその時間までの1時間に降った雨の量のことをいう。

【大問4】塩酸と水酸化ナトリウム水溶液の中和反応(水溶液の性質、中和反応の量的関係)

  • 時間配分:5分

(1)塩酸Bは、塩酸Aを2.5倍に薄めたものである。また、ビーカー④のときに中和したと考えられる。塩酸Bが水酸化ナトリウム水溶液と中和するためには、100㎖必要。

(2)塩化水素18gと水酸化ナトリウム20gが反応して、29gの塩化ナトリウムが生じる。また、④(中和)の混合物を蒸発させると、5.8gの塩化ナトリウムが残ったことから、50㎖の水酸化ナトリウム水溶液中には、4gの水酸化ナトリウムが溶けている。よって、1ℓ中には80gの水酸化ナトリウムが溶けている。

(3)③の状態ではまだ中和には至っておらず中和反応の途中である。中和反応の結果生じる塩化ナトリウムと過剰な水酸化ナトリウムの固体が残る。

(4)①のときに加えた塩酸A10㎖を塩酸Bに置き換えると25㎖になる。⑨では、塩酸Bを160㎖加えたので、塩酸Bは185㎖を反応に使ったことになる。水酸化ナトリウム水溶液100㎖を完全に中和させるには塩酸Bは200ml必要。

(5)水溶液の性質についてはテキストでもう一度復習しておくこと。

【大問5】空気の重さと体積について(密度の計算)

  • 時間配分:5分

(1)空気中の8割は窒素、2割は酸素として計算する。

(2)「20℃のとき1ℓの気体は種類によらず、1℃温度が上がると3.4㎖ずつその体積が大きくなる」という一文を見落とさないように。

(3)同体積の空気の重さよりも風船と水素の重さの合計が軽くなればよい。

(4)①光エネルギーを吸収しやすい色は、黒。重さは前問より、同体積の空気の重さよりも軽くなればよい。②袋の中の空気がふくらんで1ℓあたりの空気と袋の合計の重さが空気1ℓの重さよりも軽くなる場合を考える。

攻略ポイント

受験生で理科が得意なものは、満点も目指せる。しかし、試験時間が25分しかないので、問題に慣れていないときつい。テキストの最初に出てくる内容も丁寧に理解していく学習を身に付けていないと合格者平均点にとどかない。過去問練習は、20分で全問解いて見直しができるまでに何度も行うこと。

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