青山学院中等部 入試対策
2017年度「青山学院中等部の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問数は年度により変動があり、おおむね地理・歴史・現代社会の順番でほぼ同量の設問が割り当てられている。
記号選択と適語記入が多く、短文の記述問題も少数見られる。
総解答数は40~50問ほど。時間のかかる問題ではなく、テンポよく解き進めるイメージである。
地理分野
地図・地形図・統計資料などがよく用いられている。
基本的事項の問題が多いが、村の成り立ちの特徴を考えたり、地図から昔の地形を推察したりなど、思考力を問われる問題もある。
全ての分野から幅広い出題が見られるので、まずは基本事項をしっかり暗記する。地名・地形・気候や産業などを頭にいれ、地図や資料集でしっかり肉付けをしておく。さまざまな図版なども見慣れておきたい。
その上で、なぜそのような地形が形成されたのか、なぜその地域でその産業が発達したのかなど、背景や理由も考えながら周辺事項も合わせて取り込んで、知識に厚みを持たせよう。
歴史分野
年表や歴史資料・写真などが使われる問題が多い。
地理分野と同様、基礎的な知識を問う問題が多いが、ただ人物名を答えるだけでなく、その周辺事項も合わせて少し詳しく訊かれるパターンが多く見られる。時代順の並べ替えもよく出されている。
まずは基本事項を幅広く覚えていく。テキストを丁寧に学習し、地図や歴史資料などを参照して周辺知識も合わせて結びつけておく。
年表で出来事の流れをイメージできるようにしておくことも大事である。ある項目について訊かれたら、その前後の出来事や関連する事項もすぐに引き出せるように訓練しておこう。
現代社会
政治経済分野の比重が地理歴史分野と比べて軽い学校も多いが、本校はこの分野もしっかり出されている。憲法や政治の仕組みを丸暗記しただけでは答えられない問題が出る。使われるデータも最新のものが多く、国際関係の出題も目立つ。
テキスト上の基本事項が頭に入っているのは当然として、より現実に即した新鮮な知識が求められているようである。時事・重大ニュース集なども活用しつつ、普段から時事問題に関心を持ってニュース・新聞をチェックする習慣を身につけたい。
全てを読破するのは時間的にも無理があるので、重大ニュースについては見出し・リード文くらいは目を通し、知らないことだったらもう少し詳しく調べてみるといった努力が、本校の試験では役立つはずである。特に直近の1~2年の出来事は整理してよく理解しておこう。
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2017年度「青山学院中等部の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は38問と少なめで、時間には余裕がある。
基本的事項の質問が多いが、その中にいくつか難しい問題が含まれている。テキストには出ていない事柄の質問もあり、思考力を要求される。
知識だけで解ける問題はてきぱきこなし、考える時間が必要な問題に余力を残せるようにペース配分したい。
【大問1】地理分野
- 難度:易
- 時間配分:10分
村落と地形についての問題
問一・問二 川が作る地形や代表的な地名など。基礎的な質問なので得点したい。
問三 低湿地では水害が起こりやすいことを考える。
【大問2】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:11分
- ★必答問題
地図の読み取り。
問一 (1)地形図の読み取りでよく出される。等高線で土地の高低を見る。
(2)白川郷・五箇山は合掌造りで有名な世界文化遺産登録地。県をまたいでいるので注意。
問二 散村の特徴を考える問題。②は他の農家の土地が周囲に散在しているため、大きな耕地は作りにくい点を考える。
問三 フェーン現象という用語で覚えてしまっているので、「フェーン」だけでは出てこなかった人もいたかもしれない。
問五 川の中州のことを「島」と呼び、それが地名として残っている場合がある。川が流れていたひとつの証拠になる。
【大問3】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
歴史上の人物について。
問一 徳川家光について。②長崎での貿易はオランダと中国(清)である。③朱印船貿易を始めたのは豊臣秀吉。
問二 聖武天皇について。大仏の建立を命じた。
問三 8代将軍は足利義政。東山文化の代表的な建築として、銀閣や禅宗の影響を受けた書院造を覚えたことだろう。
問五 Dの厳島神社は平安時代末期、平家一族との結び付きが強まり、平清盛により現在の姿に近い大規模な社殿が調えられた。Eの平等院鳳凰堂は1053年建立。
【大問4】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:8分
- ★必答問題
明治・大正時代の人物。
問一 薩摩藩出身で東京・紀尾井町で暗殺された人物は大久保利通。明治政府でさまざまな改革や政策に携わった。
問二 地震や噴火などの災害に関する問題も多く見られる。大きな災害については時期や場所など覚えておこう。
【大問5】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:3分
戦後の出来事。
問二 アメリカ同時多発テロは1991年・サンフランシスコ平和条約は1951年・日韓基本条約は1965年・ベルリンの壁崩壊は1989年。
【大問6】現代社会分野
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
国際連合について。
問一 国連事務総長は多くの学校で訊かれる問題なので必ず覚えておく。
問二 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)もよく出る問題。書けるようにしておく。
【大問7】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:3分
行政機関について。
問一 各庁がどの省に属する機関か整理しておこう。
【大問8】現代社会分野
- 難度:難
- 時間配分:4分
EUとイギリスについて。
問二 イギリス連邦はかつてのイギリスの植民地だった国々で構成される、緩やかな連合。現在の加盟国は53カ国。地図にあるのは、カナダ・アルゼンチン・南アフリカ共和国・ケニア・インド・オーストラリアで、アルゼンチン以外は加盟国になっている。
攻略ポイント
時事問題に十分な対策を。時事問題集ばかりでなく、新聞やニュースにも日常的に目を通し、直近1~2年の社会的な出来事に詳しくなっておこう。出来事を取り巻く背景も考えるようにすれば思考力も養える。
反面、地理や歴史は一部に難しい問題も見られるが、多くは基礎的な問題なのでしっかり得点できるように備えたい。記号選択式が大部分なので類似問題を多くこなして慣れておくこと。
合格者平均点は6割強なので、テキストを丁寧に学習してあれば十分得点できるはずである。
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