中央大学附属横浜中学校 入試対策
2020年度「中央大学附属横浜中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問3つに、地理分野・歴史分野・政治経済分野が割り当てられる形式がここ数年の定型となっている。分野別では政治経済の問題数がやや少なめである。総解答数は35問前後。
選択肢と適語記入の問題が多く、地理・歴史分野で各1問ずつの記述問題・計2問が出題されている。
記述問題は40~50字ほどの字数でまとめるようになっている。リード文・資料文・地図・統計グラフ・史料などが多く用いられ、試験全体の分量が多くなっている。
地理分野
日本全体から幅広く訊かれる場合とある地域について詳しく訊かれる場合とがある。
日本と外国との関係(2020年度)やいろいろな県の特徴(2018年度)などの出題があった。地形・地名・産業・貿易や気候など、広い範囲から問題が出されている。地図や統計・グラフなど、資料が多く用いられている。
記述問題では与えられた資料から考えられることを述べる論説タイプの問題がよく出されている。各地の特徴や統計データなどについて、暗記するだけでなくその理由もよく考えながら勉強しよう。
歴史分野
いくつかの時代について説明した文章を読んで、下線部について答えていく形が多い。古代から近・現代まで、広い時代から出題されている。政治・外交や文化など、いろいろな項目の問題が見られる。時代順の並べ替え問題が毎年出されている。また、年度により、図版などの資料が用いられることもある。
記述問題は資料から考えられることを述べる論説タイプも、ある事項の理由を答える説明タイプも、両方みられる。どの時代から出題されても困らないよう、全体に抜けが無いように覚えておこう。また、なぜそのようなことが起こったのか、原因・背景なども合わせて考えるようにしよう。
政治経済分野
前年など、直近に起こった出来事について、またそれを題材として憲法や政治の仕組みなどについて訊かれている。三権の仕組みや選挙、国際関係などの問題が出されている。この分野では記述問題は出題されていない。基本事項の問題が多いが、前年の話題が多く取り上げられるので、重大ニュース集や時事問題集で最新の情報によく目を通しておこう。
記述問題
ここ数年は地理分野と歴史分野で1問ずつ出題されている。統計や資料などを読み取ってそこから考えられることを答える論述タイプも、歴史上の事柄などについて内容や理由を訊かれる説明タイプも両方出されている。論述タイプといっても、与えられた材料をしっかり読み取れば答えられるものなので、臆病になることはない。なぜ統計の数字がそのようになるのか、そのような出来事が起こった背景は何かなど、考えながら資料を見る練習を積んでおこう。
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2020年度「中央大学附属横浜中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は42問で例年と変わらない。地理分野14問・歴史分野17問・政治経済分野11問という内訳になっている。統計などの資料が多く使われており、リード文や資料文もあるので、全体量が多くなっている。記述2問に9~10分前後を残して、残りの時間で他の問題をこなせるスピードをつけておこう。
【大問1】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
- ★必答問題
訪日外国人や貿易など、日本と外国との関係について主に訊かれている。
問1 ① 外国企業は本社をまず東京・首都圏に置くことが多い。
② 各地の中小工場などでも外国人労働者が多く働いている。
③ 日本に来る外国人はまず、成田や大阪などの大きな空港を訪れることになる。
問2 イ. そのために駅を新設するということはない。
問3 ②はロシアからの船が多いということで稚内港。③は韓国に近く定期便も就航している博多港。①の石垣港はクルーズ船の寄港地として台湾を経由してくることが多い。
問4 ウ. 道路は山頂より低い場所を通っているので、「見上げる」ことにはならない。
問5 (1) A. ネパールにはヒマラヤ山脈があり、中国とインドという人口の多い国にはさまれている。
D. ブラジルへは日本から多くの移民があり、子孫の日系人が多く住んでいる。
(2) w. イギリスは日本より高緯度にあり、気温が低い。
x. 中国の内陸部は湿度が低く、雨がほとんど降らない。
問6 ②. 琵琶湖の部分が平坦になっているので、図ア。
④. 四国山地の高さから考えて、図ウ。
問8 (1) エ. 逆に二酸化炭素が増えるはずである。
(2) かつて日本とアメリカとの間でも自動車分野で大きな貿易摩擦が問題となった。
問9 2011年を境に、燃料の輸入が大きく増えている。これは東日本大震災で原子力発電所が停止し、その電力供給の不足を補うのに火力発電所を再稼働させ天然ガスなどの輸入が大幅に増えたためである。
【大問2】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:15分
- ★必答問題
鉄の使用を話題に、各時代について訊かれている。
問1 (ア) 縄文時代にオオツノジカやナウマンゾウはいない。
(イ) 青銅が日本に伝わったのは弥生時代である。
(エ) 釣り針には動物の骨や牙などが使われた。
問2 (イ) 百済と白村江の戦いについて説明しており、正しい。
問3 渡来人によりさまざまな技術が日本に伝えられた。
問4 大山古墳をはじめとして、大阪府・奈良県には大規模な古墳が存在する。
問5 各地の風物や言い伝えなどを記録した『風土記』。
問6 地方の特産物を納めるのは「調」。「庸」は労役の代わりに布や米などを納める。
問7 宮城県・多賀城市に多賀城跡の史跡がある。
問8 前九年の役(1051~62年)・保元の乱(1156年)・平治の乱(1159年)・壇ノ浦の戦い(1185年)・承久の乱(1221年)。
問9 (エ) 鎌倉時代には将軍の補佐役である執権が実際の権力を握っていた。
問11 一向宗は加賀をはじめとして各地で一揆を起こしている。
問12 幕府は年負を増やすため新田開発を進めた。また、備中ぐわなどの性能のよい農具やほしかなどの肥料も使われ、米の収量が増えた。
問13 韮山反射炉の建造が1857年であることから、ペリーの来航と開国(1853年・1854年)で外国の武力を実感したためと思われる。
問14 日清戦争に勝利した日本は2億両(現在の価値で約360兆円)もの賠償金を得た。
問15 (1) 資料ウは足尾銅山鉱毒事件で田中正造が書いた直訴状の一部である。
(2) 資料エは部落解放運動団体「全国水平社」の創立にあたっての宣言文である。
問16 サンフランシスコ平和条約に調印したのは吉田茂首相。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
日本の政治や経済について訊かれている。
問1 イ・ウ・エは精神の自由、オは身体の自由に分類される。
問3 (ア)「直接民主制」ではない。
(ウ)「まずは自分の国の利益を増やすことを目指す」は合わない。
(エ)「天皇の詔勅」も日本国憲法に反することはできない。
問4 (ウ) 予算案についても衆議院の優越が決められているので正しい。
問5 憲法第25条で生存権について規定されている。
問6 (イ) 品物が同じなら高所得者も低所得者も同じ税額を支払うので、低所得者には負担が大きい。
問7 厚生年金などの社会保険は社会保障関係費に含まれる。
問8 CTBT(包括的核実験禁止条約)・IAEA(国際原子力機関)・NPT(核拡散防止条約)・PTBT(部分的核実験禁止条約)。
問9 (エ) インターネット上には根拠のあいまいな憶測や犯罪を企図した偽の情報も多くみられる。
問10 (ア) 互いの不足を補い経済も動く。自由貿易の良い点である。
問11 (エ) 日本銀行は紙幣の発行や政府・銀行との取引が主な業務で、一般の国民とは取引を行わない。
攻略のポイント
試験全体としての分量が多いので、うっかり時間切れにならないように過去問でペースをつかんでおきたい。
おおむねテキストに載っている基本事項の問題が多いのだが、統計やリード文などで資料が多く用いられたり、現代社会分野では最新のトピックが取り上げられたりもするので、資料集や重大ニュース集などの補助教材も活用して、知識を補強しておくことが望ましい。
記述問題は説明記述・論述記述ともに出題があるので、類似問題で十分に演習しておきたい。
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