中央大学附属中学校 入試対策
2018年度「中央大学附属中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストを使って「物理、化学、生物、地学」の4分野をまんべんなく学習し、標準~応用程度の問題をクリアしておきたい。夏休み明け以降は、他校も含め、1週間に1年分以上の頻度で過去問演習を繰り返し、ミスをした問題について受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
全分野において、語句の暗記のみに終始せず、計算問題や思考型の問題への対策が必要である。これらの問題においては、根本原理の知識が不足していると感じられる場合、丁寧に図解されている参考書を読んだり、先生に図解してもらったりして解決すると良い。
また、根本原理を理解した後に練習を重ねればさらに安定的に得点しやすくなる科目でもあるから、1日に1問ずつ問題を解いたり、週に2回程度理科の計算練習をしたりするなど学習をルーティン化して解き慣れておくとさらに心強い。
重要語句についての知識は必須だから正しく理解しておきたい。知識の記憶はインプット(読む、聞く)よりアウトプット(話す、書く)に重きを置いて学習すると良い。お家の人や先生にクイズ形式で出題してもらったり、テストをして実力を試したりするとよい。その際、受験テキストの一問一答形式の問題や基礎を確認するような問題、語句の穴埋め問題などを活用すると良い。
以下、分野別に学習法を述べる。
物理
実験に関する文章や図を与えた上で計算させる問題の出題頻度が高いから、これらの対策を重点的に行いたい。過去問以外に、標準程度の難易度の参考書を使って学習するとよい。本年度入試においては考え方を述べさせる計算問題も出題されたが、普段から途中式や考えを書きながら学習すると良い対策になる。
化学
表やグラフを用いた計算問題や現象・実験器具についての知識問題を解けるようにしておきたい。この分野においては、「塩酸にアルミニウムを入れると水素が発生する」のような気体や水溶液の性質についての基本知識を丁寧に整理した後、グラフ・表の読み取り方、計算の方法を理解すると良い。標準程度の参考書を用いて、理屈を丁寧に理解した上で練習量を重ねたい。
生物・地学
単純な知識を問う問題も出るが、知識を活用するタイプの出題も多く出題されている。知識を基本~標準程度の問題集を使って確認したら、文章やグラフから考察させる思考型の問題の練習を積みたい。受験テキストによる学習はもちろん行うとして、やや学校の独自色が出やすい部分でもあるため、過去問演習を繰り返すのが良い練習になる。
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2018年度「中央大学附属中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1が物理4問、大問2が化学と地学で5問、大問3が生物5問であり、時間は30分であった。
全体では文章読解や計算が伴う思考型の問題と知識が必要な問題が半分ずつ出題された。
物理分野では途中式・考え方を述べさせる問題が2問出題された。
【大問1】人の動く速さと動く歩道/物理
- 難度:標準
- 時間配分:9分
説明文を読んで思考させるタイプの問題であり、全て計算問題だった。問題文の内容の読み間違いに気を付けたい。算数で速さ、流水算、旅人算の学習をした人であれば、それらの知識を使って問題ない。
問2 動かない普通の歩道を5秒間で歩く距離と、動く歩道が5秒間で進む距離の和を求めればよい。流水算における「下りの速さで進む道のり」として求めても良い。
問3 二人の動いた様子をそれぞれ図(線など)に表し、その差を計算すればよい。1秒間で進む距離の差をもとに計算するのも手。記述式の答案では、文章を書くことが求められているため、下記の例のように、式だけでなく、式で求まるものを言葉で説明しながら書くと良い。
例)Bが5秒間で進んだ距離は、1.5×5=7.5より7.5mである。
問4 Cが西向き、つまり動く歩道と反対向きに進むことに気づけることが重要。秒速を求めたいので1秒間に二人の動く距離を求め、それらが等しくなることを考えると良い。
【大問2】炭素の燃焼、酸性雨、地層/化学、地学
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
思考型が半分で知識型が半分。計算では文章の内容を正しく把握したい。問題集で類似問題を解いた経験があると心強い。
問1 文章読解を正しく行いたい。初めにすべきことは36gの炭素を1:2に比例配分することである。二酸化炭素、一酸化炭素の成り立ちをモデル図で捉えられると心強い。
問2 前問に引き続き、文を正しく読み取ることが重要。すべて二酸化炭素になる場合と今回の実験の場合の比較であることに気づければよい。
問3,4 二酸化炭素、窒素・硫黄酸化物、水酸化ナトリウム水溶液の性質が問われた。気体、水溶液についての知識を整理しておきたい。
問5 火山灰やサンゴの化石から分かること、れき・砂・泥岩の並び順から分かること、隆起・侵食を受けた場合の様子など、地層に関する基本知識を整理しておきたい。
【大問3】光合成/生物
- 難度:標準
- 時間配分:8分
光合成に関与する気体についての知識と、実験結果の表への考察が必要であった。受験テキストにおいても扱われる内容であるから確実に得点したい。
問2 知識として身についていることが望ましいが、この実験が光合成について調べるものであること、光合成には二酸化炭素が必要なことから正答を導きだしても良い。
問3 やや紛らわしい選択肢がある場合、「必ずしもそうとは言えないもの」を省けばよい。
問4 「水温によって植物の活動の活発さが変わる」と考えると選べる。
問5 BTB溶液の色がアルカリ性で青、中性で緑であることと、二酸化炭素を吹き込んで緑色にしたことから、吹き込む前にはアルカリ性であったことを見抜きたい。
攻略のポイント
題量に対する時間はやや長めである。また、問題文や選択肢がやや長めである場合が多い。したがって、スピードにこだわり過ぎて、雑に読んだり、雑に計算をしたりするのは得策ではない。むしろ、ていねいに読むことで細かな違いを把握したり、ていねいな計算をしたりすることが大切である。
一部の問題では、知識を忘れてしまっている場合でも問題文の内容から推理することで回答できる場合があるから、忘れているからと言ってあきらめない方が良い。
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