中央大学附属中学校 入試対策
2021年度「中央大学附属中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストを使って「物理、化学、生物、地学」の4分野をまんべんなく学習し、標準~応用程度の問題をクリアしておきたい。夏休み明け以降は、他校も含め、1週間に1年分以上の頻度で過去問演習を繰り返し、ミスをした問題について受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
全分野において、語句の暗記のみに終始せず、計算問題や思考型の問題への対策が必要である。これらの問題においては、根本原理の知識が不足していると感じられる場合、丁寧に図解されている参考書を読んだり、先生に図解してもらったりして解決すると良い。
また、根本原理を理解した後に練習を重ねればさらに安定的に得点しやすくなる科目でもあるから、1日に1問ずつ問題を解いたり、週に2回程度理科の計算練習をしたりするなど学習をルーティン化して解き慣れておくとさらに心強い。
重要語句についての知識は必須だから正しく理解しておきたい。知識の記憶はインプット(読む、聞く)よりアウトプット(話す、書く)に重きを置いて学習すると良い。お家の人や先生にクイズ形式で出題してもらったり、テストをして実力を試したりするとよい。その際、受験テキストの一問一答形式の問題や基礎を確認するような問題、語句の穴埋め問題などを活用すると良い。
以下、分野別に学習法を述べる。
物理
実験に関する文章や図を与えた上で計算させる問題の出題頻度が高いから、これらの対策を重点的に行いたい。過去問以外に、標準程度の難易度の参考書を使って学習するとよい。本年度入試においては考え方を述べさせる計算問題も出題されたが、普段から途中式や考えを書きながら学習すると良い対策になる。
化学
表やグラフを用いた計算問題や現象・実験器具についての知識問題を解けるようにしておきたい。この分野においては、「塩酸にアルミニウムを入れると水素が発生する」のような気体や水溶液の性質についての基本知識を丁寧に整理した後、グラフ・表の読み取り方、計算の方法を理解すると良い。標準程度の参考書を用いて、理屈を丁寧に理解した上で練習量を重ねたい。
生物・地学
単純な知識を問う問題も出るが、知識を活用するタイプの出題も多く出題されている。知識を基本~標準程度の問題集を使って確認したら、文章やグラフから考察させる思考型の問題の練習を積みたい。受験テキストによる学習はもちろん行うとして、やや学校の独自色が出やすい部分でもあるため、過去問演習を繰り返すのが良い練習になる。
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2021年度「中央大学附属中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
例年通り大問3つで、大問1が生物6問、大問2が物理5問、大問3が化学と地学6問の計17問。その内訳は、記号選択が12問、数値記入が3問、語句記入が1問、記述が1問であり、いずれの大問もやや長めの文章が与えられ、それに関連する出題がなされる形式だった。制限時間は30分で少々ゆとりのある設定。
【大問1】身近な生物/生物
- 難度:標準
- 時間配分:8分
東京郊外にある丘陵の自然を題材とした文章を読み、文に登場するキーワードに関連する事柄を問う問題。一部知識が無いと難しい問題が含まれている。標準的な難易度の知識を要する問題で正答しておきたい。
問1 知識を要する問題。タンポポのスケッチからカントウタンポポとセイヨウタンポポの識別を行う必要がある。
問2 こちらも知識問題。生物のたまごの様子を述べた文章から、成体の姿を割り出す問題。
問3 是非正解しておきたい。カブトムシの生態についての基本知識があれば正答にたどり着けると思われる。
問4 こちらも正解したい。クマが山で生活し続ける上で何が問題になったか考えると正答が選べるはず。
問5 知識問題だが、有名な知識と思われるので、こちらも正解したい。
【大問2】落下する物体の速さ/物理
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
落下する物体についての、先生と生徒の会話文を読み、文に出てきた現象について考察していく問題。教科書を通じて学んだことが無い人もいると思われる題材だが、速さの知識さえあれば十分である。文章をよく読んで取り組みたい。
問1文章を手掛かりにして確実に正解したい。グラフの問題では、必ず縦軸と横軸が何を示しているか確認しよう。今回は縦軸が秒速、横軸が時間のグラフだ。
問2 是非正解したい。秒速が一秒間で進む道のりであることを思い出すと良い。
問3 文章を把握できたか否かを問う計算問題。こちらも正解したい。頂点における速さについて考えよう。
問4 問1〜3が正解できていれば、こちらの計算問題も正解できる。文章に書かれている情報を適切に使う。
【大問3】物質、地球/化学、地学
- 難度:標準
- 時間配分:9分
身の回りの物質に関する会話文を読み、書かれている内容に関連する質問に答える問題。小学校、受験テキストで学習する標準的な知識があれば十分。
問1 計算問題。知識は無くても良いが同様の問題を解いた経験はあった方が有利。設問に書かれている情報を適切に使う。
問2 一般的な温度と物質の状態の関係を思い出すと良い。
問3 この大問内では比較的高度な内容だが、知っている人も多いと思われる。山の頂きでお湯を沸かす経験があるとそれを活かせる。
問4〜6 知識問題。いずれも標準的な内容だろう。正解したい。
攻略のポイント
問題量に対する時間は他校に比べてやや長めであるから、スピードにこだわり過ぎる必要は無い。問題文や選択肢がやや長めである場合が多いから、ていねいに読むことを心がけたい。また、計算や作図ではやや複雑な作業が必要となる場合があるから、これらもていねいな処理を心がけたい。一部の問題では、知識を忘れてしまっている場合でも問題文の内容から推理することで回答できる場合があるから、忘れているからと言ってあきらめずに粘りたい。
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