中央大学附属中学校 入試対策
2023年度「中央大学附属中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストを使って「物理、化学、生物、地学」の4分野をまんべんなく学習し、標準~応用程度の問題をクリアしておきたい。夏休み明け以降は、他校も含め、1週間に1年分以上の頻度で過去問演習を繰り返し、ミスをした問題について受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
全分野において、語句の暗記のみに終始せず、計算問題や思考型の問題への対策が必要である。これらの問題においては、根本原理の知識が不足していると感じられる場合、丁寧に図解されている参考書を読んだり、先生に図解してもらったりして解決すると良い。
また、根本原理を理解した後に練習を重ねればさらに安定的に得点しやすくなる科目でもあるから、1日に1問ずつ問題を解いたり、週に2回程度理科の計算練習をしたりするなど学習をルーティン化して解き慣れておくとさらに心強い。
重要語句についての知識は必須だから正しく理解しておきたい。知識の記憶はインプット(読む、聞く)よりアウトプット(話す、書く)に重きを置いて学習すると良い。お家の人や先生にクイズ形式で出題してもらったり、テストをして実力を試したりするとよい。その際、受験テキストの一問一答形式の問題や基礎を確認するような問題、語句の穴埋め問題などを活用すると良い。
以下、分野別に学習法を述べる。
物理
実験に関する文章や図を与えた上で計算させる問題の出題頻度が高いから、これらの対策を重点的に行いたい。過去問以外に、標準程度の難易度の参考書を使って学習するとよい。本年度入試においては考え方を述べさせる計算問題も出題されたが、普段から途中式や考えを書きながら学習すると良い対策になる。
化学
表やグラフを用いた計算問題や現象・実験器具についての知識問題を解けるようにしておきたい。この分野においては、「塩酸にアルミニウムを入れると水素が発生する」のような気体や水溶液の性質についての基本知識を丁寧に整理した後、グラフ・表の読み取り方、計算の方法を理解すると良い。標準程度の参考書を用いて、理屈を丁寧に理解した上で練習量を重ねたい。
生物・地学
単純な知識を問う問題も出るが、知識を活用するタイプの出題も多く出題されている。知識を基本~標準程度の問題集を使って確認したら、文章やグラフから考察させる思考型の問題の練習を積みたい。受験テキストによる学習はもちろん行うとして、やや学校の独自色が出やすい部分でもあるため、過去問演習を繰り返すのが良い練習になる。
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2023年度「中央大学附属中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
異なるテーマに基づく大問が3つで、それぞれ5問ずつ、計15問の出題だった。文章を読み進めながら解く形式となっており、内訳は、記号選択が9問、数値記入が2問、語句記入が2問、記述が2問であった。制限時間は30分で1問に使える時間は2分程度。
【大問1】豆電球と乾電池の回路/物理
- 難度:標準
- 時間配分:10分
文章を手掛かりに思考する必要がある内容だった。文章を丁寧に読み進め、正しく意味を把握することさえできれば、小学校で学習する内容が理解できていれば高得点を狙える。文の長さに圧倒されず、落ち着いて読むことが重要だ。
問1~3電流、電流計に関する基本的な知識の確認といった内容。この3つは失点が許されない。
問4 学習したことがある人は少ないと思われるが、問題文の内容が理解できれば極めて解き易い問題。問題文で述べられていることを利用する姿勢が大切。
問5 乾電池を並列につないだときの電流に関する知識と、問題文で述べられている内容を手掛かりに考えると良い。
【大問2】しょう油から食塩を取り出す方法/化学
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
しょう油から食塩を取り出す方法について述べられている文章を元に思考する内容。どのような原理でそれが可能なのかを理解してから解き進めたい。
問2 ガスバーナーの着火における手順についての問題。定番の内容と言えるが、学習した人でないと難しいだろう。
問4 しょう油に含まれる食塩の量についての計算問題。今回与えられた実験の内容についての理解と、正確な計算能力が要求された。単位について細心の注意を払って解きたい。
問5 砂糖では同様の実験が不可能である理由を記述させる問題。問題文に手掛かりがあることに気づけると良い。
【大問3】日本の気候、自然、環境問題/地学・生物・化学
- 難度:標準
- 時間配分:10分
知識問題と言えるものが多いが、適切な根拠を元に考えることで正解に辿り着けると良い。
問1 日本の周囲における代表的な天気図に関する問題。問題文の内容も汲みながら適切な選択肢を選びたい。
問3 共生関係にある生物に関する問題。学習したり、調べたりしたことがある人に有利。
問4 生物数の減少に関する問題。減少の理由について考えてみると良い。
問5 炭素が燃焼した際に発生する二酸化炭素の重さに関する問題。どのような仕組みで二酸化炭素に変化するか考えると良い。
攻略のポイント
問題量に対する時間は他校に比べてやや長めであるから、スピードにこだわり過ぎる必要は無い。問題文の意味を正しく把握しておかないと失点につながる場合があるから、ていねいに読むことを心がけたい。また、計算や作図ではやや複雑な作業が必要となる場合があるから、これらもていねいな処理を心がけたい。一部の問題では、知識を忘れてしまっている場合でも問題文の内容から推理することで回答できる場合があるから、忘れているからと言ってあきらめずに粘りたい。
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