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獨協埼玉中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2024年度「獨協埼玉中学校の理科」
攻略のための学習方法

獨協埼玉中学校理科の出題は、塾のテキストや問題集で学習していれば解答可能な基本~標準問題が中心である。各分野ともに、正確な知識を身につけることが高得点への近道である。分野毎の学習方法は以下の通り。

<分野毎の学習法>

生物分野 今年度は小問で人の目のつくりと光の進み方・昆虫の特徴・有胚乳種子と無胚乳種子について出題された。いずれも、基本的な知識を問う内容である。今年度は大問でこの分野の出題はなかった。ここ数年での出題を見ると、人の耳のつくりと働き・セキツイ動物の心臓のつくり・植物の茎と葉のつくり・指標生物・体温調節と血液・人のからだの働き・バイオーム・植物の分類と働き・食物連鎖・魚の生態などをテーマにした出題が見られた。内容としては、いずれも基本的な知識を問う問題が中心である。この分野の学習法として、植物については、光合成、呼吸、花のつくり、などの基本的な知識を身につけておきたい。また、昆虫については、チョウ、セミ、バッタ、トンボといったような代表的な昆虫のからだのつくり、食べ物、冬越しの方法といった基本知識を確実に覚えて欲しい。人のからだの働きに関しては、消化や血液循環を中心に、各器官の働きを確実に理解して欲しい。また、新型コロナウイルスとの関連で、ウイルス・免疫などに関する出題にも注意しておきたい。

地学分野 本年度は大問での出題では地震について、小問では梅雨前線について出題された。地震に関する出題は2024年1月1日の能登半島地震に近い震源で起こった2023年の地震がテーマになっている。近年この分野では、気象(ラニーニャ現象など)・天体(星と星座など)・川の流れの働き・地震・地層と幅広く各単元から出題されている。今後も、季節の星座や星の動き・太陽の動き・月の満ち欠けなど天体に関しての出題を中心に、気温の変化・台風など気象に関する出題、地層や岩石・地震に関する出題が予想される。この分野においても、基本知識を確実に覚えることが大切である。

物理分野 本年は大問でばねについて、小問で熱・磁石につく金属について出題されている。昨年も物理分野(浮力)が大問で出題されている。ここ数年を見ると、てこの原理を利用した道具・浮力・振り子の運動など力のつり合いに関する出題が多くなっている。他には光の性質・電熱線による発熱・電流と磁界・磁石などに関する出題が見られた。今後も力のつりあいと電気を中心とした出題が予想される。この分野の学習法としては、力のつり合いに関しては基本知識を固めるとともに、てこや滑車のつり合い・浮力・振り子の周期等の計算問題の練習をしっかり行って欲しい。電気回路については、豆電球の明るさを中心に、手回し発電機、電磁石、方位磁針の振れ、電熱線の発熱についても基本的な問題は確実に解けるように練習して欲しい。光の性質では鏡による像、ピンホールカメラなどを中心に学習を行うこと。

化学分野 本年度は小問の中でものの溶け方・混合物について出題され、大問での出題はなかった。ここ数年では金属と水溶液の反応が複数回出題され、他には、ものの溶け方、濃さ、水溶液の性質、金属の燃焼などに関する出題が見られた。この分野の学習法としては、まずは、水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本的な知識を確実に身につけて欲しい。さらに、水溶液と金属の反応、金属の燃焼、溶解度等に関しては基本的な計算問題が解けるように練習しておこう。

模試や過去問演習は、まだ仕上がっていない分野を見つける絶好のチャンスでもある。できていない問題については、なぜ間違えたのかの分析をしっかり行い、苦手分野の克服につなげて欲しい。苦手分野の確認や克服に関しては、家庭教師を有効的に利用しよう。

また、日頃からニュースや天気予報などを通じて、自然や科学に興味の眼を向け、入試直前には、時事問題対策用の問題集などで対策を行って欲しい

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2024年度「獨協埼玉中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は3で、小問数が25、試験時間は30分で70点満点、例年通りであった。今年度の合格者の平均点は39.2点、昨年とほぼ同じ難易度であった。記号選択問題、適語を答える問題、計算問題が中心で、グラフを描く問題・簡単な記述問題も含まれていた。知識問題が多いが、考察力が必要な問題や計算問題も見られる。問題数に対して試験時間は決して長くはないので、できる問題から解答欄を埋めていくといった作戦も大切である。

【大問1】小問集合

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1)熱の伝わり方に関する選択問題。冷房:対流、電子レンジ:放射、フライパン:伝導。

(2)梅雨の時期の停滞前線を梅雨前線と呼ぶ。

(3)昆虫の特徴を選択する問題。「すべて」選択することに注意。

(4)エンドウ・ナズナは無胚乳種子、イネ・トウモロコシは有胚乳種子。

(5)顕微鏡の操作を正しい順に並べる問題。

(6)ヒトの目の中を光が通過する順に並べる問題。角膜⇒ひとみ⇒レンズ⇒ガラス体⇒網膜となる。

(7)ミョウバンを溶けるだけ溶かすと「飽和」水溶液ができる。この水溶液を徐々に冷やしていくと、「再結晶」して固体のミョウバンを取り出すことができる。

(8)鉄以外の金・銀・銅は磁石につかない。

(9)石油とステンレスが混合物。ステンレスは鉄・ニッケルなどの金属による混合物。

物理・化学・生物・地学の各分野および顕微鏡の使い方についての小問集合。テキストなどに書かれてある内容であり、ここはしっかり得点を稼ぎたい。

【大問2】物理 ばね

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

(1)     表の数値を使い、2種類のばねの長さとおもりの重さの関係をグラフに表す問題。

(2)     ばねBの自然長は15㎝で、1gにつき1㎝伸びているので、おもりの重さが7.5gのときは7.5㎝伸びて、22.5㎝となる。

(3)     (1)で完成させたグラフより、2つのばねの長さが同じになるとき、その長さは35㎝。

(4)     同様に(1)で完成させたグラフを見ると、A、Bともにおもりの重さが20gのとき35㎝になる。おもりは棒の真ん中につるすので、おもりの重さは20×2より40g。

(5)     30÷6より、1本のばねにかかる重さは5gなので、伸びは5㎝。

(6) ばね1本に2gの重さがかかることになるので、30÷2より、15㎝。

(7) 実験結果の表より、板の面積とばねの伸びは反比例の関係にある。板の1辺が6㎝のとき板の面積は36㎠。板の面積が1㎠のときばねの伸びは72㎝なので、1×72÷36より、ばねの伸びは2㎝。

ばねの伸びに関する出題。「おもりの重さとばねの伸びは比例する」という基本さえ理解できていれば、正当可能な問題が中心である。

【大問3】地学 地震

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

(1)(2)記号選択と記述問題。地震による各地の揺れの強さを震度という。

(3)問題文によると、石川県珠洲市周辺で起きた地震なので、能登半島付近の×印は震央。震源とは地下の地震が起こった場所のことで、地図で示されているのは震源の真上の震央であることに注意。

(4)地震のエルルギー、震源の深さによって深度の大きさや広がり方が異なる。

(5)一般的に、震源の深さが深いほど揺れが遠くまで広がる。

(6)震度の分布を見ると、(5)より震源が浅かったと考えられる。

(7)6400km÷8㎝より、8000万年。

(8)震源の場所を図で見ると、北米プレートとユーラシアプレートの境界に近い。太平洋プレートによって押された北米プレートがユーラシアプレートにぶつかっている地点が震源に近いと考えると、こんにゃくを左右から押す実験がふさわしい。

(9)(6)(8)をまとめた内容の文を完成させる選択問題。左右から押される力が働き、地下の浅いところの岩盤が割れた、となる。

地震に関する出題。2023年5月5日の能登半島付近を震源とする地震が題材になっている。なお、この付近を震源とするさらに大きな地震が2024年付近に発生(能登半島地震)、甚大な被害をもたらした。

攻略のポイント

今年度の出題は小問集合および大問2題の構成で、大問2題は物理・地学からの出題であった。これは昨年と全く同じ構成で、ここ3年は小問集合と大問2題の構成が続いている。小問集合・大問の全体を見ると4分野すべてからの出題となっている。大問・小問集合ともに塾のテキストや問題集で学習を積み重ねていれば正答できるレベルの問題が中心であるが、考察力を必要とするやや難度の高い問題も含まれている。本校の理科を攻略するためには、各単元をまんべんなく学習し、知識を確実に身につけることが最も大切である。やや細かい知識を問う問題も見られるので、日頃から科学、生物、気象、天体などに関して興味を持って眼を向けて欲しい。計算問題も出題されるので、物理・化学分野の計算問題演習もしっかり行うこと

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