獨協埼玉中学校 入試対策
2023年度「獨協埼玉中学校の社会」
攻略のための学習方法
[問題構成]
大問3つに地理・歴史・政治経済の各分野が割り振られ、問題数も3分野ほぼ同じで総計30~35問ほど出されている。記号選択・適語記入が多く、2行ほどの短文記述が各分野1問ずつで計3問の出題という形式がここ数年の定型である。地図・統計グラフ・図版などの資料が毎年用いられているので、資料集によく目を通しておこう。
[地理分野]
ある県や地方の問題を中心に、その他の地理全般の知識についても問われるような形が多い。地形・地名や産業、気候など各範囲から出題されている。写真・地図・統計グラフなどもよく用いられ、特に地図の読み取りの問題はよく出題されているので十分に慣れておくこと。
地理分野で短文記述が1問出されるのが通例で、木材を水に浮かせて保管する理由(2023年度)や木津川にループ橋だけが架けられた理由(2022年度)といった内容が問われた。
[歴史分野]
各時代の政権についてなど、1つのテーマに沿った話題の中で、古代から近・現代までの各時代について広く訊かれる形が多い。出来事・人物・文化や歴史に関係した地理などが問題になっている。この分野でも地図や図版などの資料がよく使われている。
各時代からまんべんなく問題が出されているので、苦手な時代・分野を作らないようにすることが大事である。雑誌『青鞜』の一節の意味(2023年度)や朝鮮特需が起こった理由(2022年度)などが問題になった。
[政治経済分野]
時事的な新しい話題や三権の仕組みなどの話題で、憲法や政治、社会問題などについて訊かれている。統計グラフなども用いられている。日本国憲法と政治の仕組みはよく出されているので、しっかり押さえておく。
この分野では、健康寿命と平均寿命の差が開くことの問題点(2023年度)や条約の承認と法律案における衆議院の優越の違い(2022年度)などが記述問題で問われた。
[まとめ]
形式・内容ともにオーソドックスな試験である。難問・奇問の類も見られない。全般的に基本事項の問題が多いので、まずはテキストの丁寧な学習で基礎力の徹底を図る。
地図・統計・写真や図版など、様々な資料が用いられている。資料集などで目にするものが多いので、よく目を通して記憶しておこう。特に地図を使った問題は多く、地形図の読み取りが頻出なので類似問題を多くこなして、各地の地形なども地図でよく見て日本全体の主だった地形に詳しくなっておこう。
記述問題は2行ほどで制度や出来事の内容・目的・理由などを問うものが多い。短文記述の問題集などにもみられる内容なので、そうした問題集で練習するのも良いだろう。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2023年度「獨協埼玉中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
地理分野12問・歴史分野11問・政治経済分野10問の計33問と、各分野均等の出題である。特別に時間のかかるような問題はないので、記号選択・適語記入はどんどん解き進めて、3問の記述問題に少し多めに時間を取れるようにしよう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
中部地方を中心とした問題。
(1) 九州地方に多く漂着していることから、距離の近い韓国(大韓民国)と考えられる。
(2) 1. 北陸 2. 能登
(3) イ. 小豆島は香川県に属する。
(4) ① 間に群馬県がある形で、栃木県は長野県には接していない。
② エ. AがZ、BがX、CがYの地点である。
(5) 扇状地
(6) 四日市ぜんそく
(7) ① ア. 村役場の北にあるのは中学校である。
イ. 一部に荒地も見えるがほとんどは田である。
② アメリカ・カナダ・秋田・奈良などの産地や、海外産の方が安いなどの情報から木材と考えられる。木材を水に浮かせて保管する利点は、陸上より移動などの取り扱いが容易であること・木材の腐敗を防げられることなどがある。
【大問2】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
- ★必答問題
山形県を話題に、各時代の人物や出来事などについて訊かれている。
(1)・(2) 1万年ほど前の縄文時代の女性をかたどった土偶が発見された(山形県西ノ前遺跡)。
(3) 前九年の役・後三年の役を平定した源義家。
(4) 地頭
(5) 歌舞伎が大成されたのは江戸時代。その起源となる阿国歌舞伎の始まりは安土桃山時代である。
(6) 分国法(家法)
(7) エ. 西廻り航路で瀬戸内海を通って大阪に運ばれた。
(8) ① 大日本帝国憲法発布(1889年)→日清戦争・労働組合の結成(1890年代)→韓国併合(1910年)
② 筆者の平塚らいてうは女性解放運動で活躍した人物。下線部は女性の地位向上や自立、差別からの解放を目指した宣言と受け取れる。
(9) 国家総動員法の施行が1938年(昭和13年)である。
(10) 中東
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
こどもを取り巻く問題を話題に、憲法や政治のしくみなどについて訊かれている。
(1) ① ウ. 文部科学省・文化庁の担当である。
② こども家庭庁
(2) ヤングケアラー
(3) ① 生存権
② A. 女性の方が6歳ほど長い。
C. グラフの間が女性の方が広いので、差が大きい。
③ 不健康な状態が長く続くということであるから、医療費や介護費など支出が増えて財政や家計を圧迫したり、入所する施設の不足や介護者の負担が増えるなどの問題が予想される。
(4) アは自由権、ウは参政権、エは請求権である。
(5) 労働基準法
(6) ① イ. 地方議会議員の被選挙権は満25歳以上である。
② 条例の制定の請求は、有権者の50分の1以上の署名を首長に提出するという手続きになる。
攻略のポイント
基本レベルの問題を落としては勝負にならないので、テキストを繰り返し丁寧に勉強する。
資料が多く使われ、地図を用いた問題も多いので、資料集・白地図なども活用し各県・地域の地形にも詳しくなっておくなど、知識を補強しておく。特に地図の読み取りは得意になっておこう。
記述問題は重い難解なものではないので、30~40字程度の短文記述の問題集で練習するのも良い。
難問集などに手を付ける必要はないので、基本をしっかり身につけるように学習したい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
獨協埼玉中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。