江戸川学園取手中学校 入試対策
2025年度「江戸川学園取手中学校の理科」
攻略のための学習方法
江戸川学園取手中理科の満点は50点(算数・国語は100点)、テスト時間は社会と合わせて60分。ここ数年の問題レベルを見てみると、塾のテキストなどで学習して、その内容が理解できていれ得点できる標準レベルの問題が中心である。例年、物理・化学・生物・地学の各分野からほぼまんべんなく出題されている。特定の分野に的を絞って学習するのではなく、どの分野から出題されても大丈夫なように、すべての分野の基本をしっかり固めて欲しい。顕微鏡の使い方について出題された年度もあるので、実験器具の使い方についてもしっかり押さえておくべきであろう。夏休みが終わる頃までには各単元の基本知識を固め、秋からの模試・総合的な演習・過去問演習・記述問題対策に備えられればベストであろう。ただし、秋以降においても模試や過去問などでできなかった問題については基本に立ち返ってしっかり復習して欲しい。
各分野の学習方法は以下の通り。
<分野毎の学習法>
生物分野
本年度はモンシロチョウについての出題で、知識問題に加え、記述問題・絵を描く問題も含まれていた。近年では、遺伝子の構造について、ペンギンと食物連鎖、植物、動物、昆虫、人のからだの働きなどが出題されている。この分野の学習法としては、動物・昆虫・植物について、テキストの図・絵・写真を確認しながら学習を進めて欲しい。植物については光合成・呼吸・蒸散作用などの働きについて出題される可能性が高いので、働きを確認するための実験方法と合わせて学習すること。さらに、人のからだの働き(消化・呼吸・血液循環)についてもしっかり押さえておきたい。
地学分野
本年度は地球の大きさと形について出題された。基本知識問題の他に、偏平率の計算問題が含まれていた。近年では、天体、流れる水の働き、気象、地震などについて出題されている。今後も、天体(太陽や星の動き、月の満ち欠け等)、気象、地層、岩石、地震、火山等幅広い単元での出題が予想される。単なる知識丸覚えだけではなく、問題演習もある程度経験して、知識を運用する力を身につけておく必要があろう。
物理分野
本年は火星における物理現象というユニークな出題で、火星における力のつり合い(てこ・浮力)、火星における音の速さが主なテーマであった。ここ何年かを見ても、てこのつり合い・浮力など力のつり合いに関する出題頻度が高い。近年力のつり合い以外では、エネルギーの利用、光、電気(電磁石など)に関する出題が見られる。この分野の対策としては、力のつり合いに関する計算練習と、電気回路についての問題演習を十分に行うことがあげられる。光や音に関しても怠りなく学習して欲しい。
化学分野
本年度は水の状態変化に関する出題で、問題文の読み取りが重要な意味を持つ内容であった。昨年度も物質の三態変化(水が中心)について出題されている。近年それ以外では、気体の発生と中和、ものの溶け方、燃焼と還元、水溶液と金属の反応、金属の燃焼などが出題されており、計算問題が出題されることも多い。基本知識をしっかり固めた上で、中和・気体の発生・燃焼などに関しての計算練習はしっかり行って欲しい。
江戸川学園取手中の入試で合格点を取れる力を身につけるためには、苦手な単元を作ることなく各分野の基本を固めて欲しい。その上で、化学・物理分野の計算問題などの練習を十分行うこと。記述問題や作図問題が出題される可能性も高いので、しっかり練習しておきたい。
なお、理科と社会合わせて60分という時間設定になったので、あらかじめ時間配分をどのようにするのかの作戦を練っておくように。
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2025年度「江戸川学園取手中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
社会と合わせて60分のテスト時間、配点は50点満点(算数・国語は100点満点)で昨年からの変更はなかった。大問数は4、小問数は20。記号選択問題、適語を答える問題、計算問題が中心で、記述問題・図を描く問題も見られる。長めのリード文や図・グラフを読み取った上で解答する問題が中心になっている。問題数は決して多くはないが、社会と合わせて60分の時間の使い方が大きなポイントとなる。
【大問1】物理分野 火星における物理現象
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
問1 「火星では・・・・おもさは1/3になります」より、36㎏の1/3の12㎏になる。
問2 時計回りと反時計りの回転力(支点からの距離×おもりの重さ)が等しい時に棒はつり合うので、60×1÷4より15㎝。
問3 火星であっても、30gのおもりと120gのおもりの重さの比が、1:4であることは変わらないので、120gのおもりを下げる位置は変わらない。
問4 「浮力=液体に浸かっている部分の体積×液体の密度」なので、木片に加わる浮力は、80×1.2より、96g。また、ばねばかりの示す値は、96-60より、36g
問5 火星で働く浮力は地球で働く浮力の1/3になるので、96×1/3より32g。ばねばかりの示す値は、32-60×1/3より、12g。
問6 音が6mを往復するのに0.025秒かかるので、秒速は、6÷0.025より240m。
問7 問6で求めた秒速を用いると、100÷240より四捨五入して、約0.4秒後。
火星における物理現象というユニークなテーマの出題。てこのつりあい・浮力・音の速さについての基本的な解法が身についていることが必須。その上で、問題文に書かれてある火星における重さや速さの説明文の理解がポイント。本校では力のつり合いの計算問題の出題頻度が高いので、力のつり合いの計算に不安のある人は、しっかり問題演習をすること。
【時間配分目安9分】
【大問2】化学分野 水の状態変化
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
問1 水の密度の変化を表すグラフを選択する問題。問題文に書かれてある内容が大きなヒントとなる。重さは変わらないので、体積が小さくなると密度は大きくなり、体積が大きくなると、密度は小さくなる。
問2 過冷却された状態から温度が上がっており、この時に熱が発生している。
問3
ⅰ グラフのA~Bは融点で0℃である。
ⅱ 記述問題 ビーカーの外側のくもりは、空気中の水蒸気が冷やされて水滴になったもの。
ⅲ 記述問題 ビーカーの水が水蒸気になり、その水蒸気が冷えて水滴になる。
ⅳ 記述問題 はじめに出てきた泡は水に溶けていた空気。後で出てきた泡は、水が水蒸気になったもの。
水の状態変化についての出題。問1・問2は、問題文の読み取りが重要な意味を持つ問題。過冷却とは何か、などをしっかり読み取って欲しい。問3は記述問題3題。特に、ⅰとⅲは記述ではあるが、入試頻出。来年度以降も記述問題が出題される可能性があるので、入試直前期には、10字~20字程度の記述問題の演習をするように計画を立てよう。
【時間配分目安:8分】
【大問3】生物分野 モンシロチョウ
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
問1 モンシロチョウの卵の絵を選択する問題。
問2 記述問題。葉の緑色と同じ色なので、外敵に見つかりにくい。
問3 卵は次第に濃い黄色になる。幼虫は4回脱皮したあと5令幼虫となり、もう1回脱皮した後、さなぎになる。
問4 カマキリとギンヤンマ(トンボ)は不完全変態なのでさなぎの時期がない。テントウムシは成虫で冬越しする。
問5 モンシロチョウの羽の絵を描く問題。昆虫の羽は胸についている。モンシロチョウの羽は4枚。
問6 個体数調査についての問題。2回目に捕獲した100匹の5分の1にあたる20匹に印がついていたので、1回目に捕獲した5倍の400匹が畑にいるモンシロチョウの総個体数となる。
モンシロチョウに関する出題。昆虫についての知識問題、記述問題、絵を描く問題と、バラエティーに富んだ出題である。問6の個体数調査についての問題は、中学入試で頻繁に取り上げられる。これを機会に、解法をマスターしよう。
【時間配分目安:8分】
【大問4】地学分野 地球の大きさと形
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
問1 地表の7割が海、3割が陸。地球の周囲の長さは約4万km。
問2 地球は自転をしているので、地軸から離れた赤道付近では遠心力が大きくなる。そのため、地球は膨らんだ形をしており、完全な球形ではない。
問3
(1) 問題文に書かれた式に従って計算すると、(6380-6360)÷6380=1/319となる。
(2) 完全な球形ならば、赤道側の半径-極側の半径=0となる。
地球の大きさと形に関する出題。問1は知らないと解けない問題だが、知っていて欲しい数字。問3は問題文に従って計算すればよく、しっかり読み取って欲しい。偏平率は聞きなれない言葉だと思うが、計算式が書かれてあるので、実は点を稼げる問題である。
【時間配分目安:5分】
攻略のポイント
物理・化学・生物・地学の4分野からの出題であった。ここ何年かを見ても、4分野から出題されることが多い。植物・動物・天体・気象・力学・電気・燃焼・水溶液などあらゆる分野から出題される可能性がある。知識問題が中心であり、知識を確実に固めることが攻略のための最大のポイントである。計算問題や記述問題も出題されるが、難問は出題されないので、テキストの例題レベルが解けるように練習して欲しい。また、社会と合わせて60分という時間をどう使うのか、事前にある程度の作戦を想定しておく必要がある。
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