星野学園中学校 入試対策
2023年度「星野学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題の構成
大問3つに地理・歴史・政治経済の各分野が割り当てられている。総解答数は35問前後。
地理・歴史が同じくらい、政治経済がやや少なめの出題という年度が多い。適語記入・記号選択が多く、年度により短文記述や50字程度の記述問題も出されている。あるテーマのリード文に沿った出題だが、下線部だけ読めば答えられる問題も多く、一問一答でリズムよく答えていくイメージの試験である。
地理分野
いろいろな博物館(2023年度)や5つの都道府県(2022年度)などのテーマでリード文が作られているが、下線部の地名・内容について地理分野の様々な問題が一問ずつ訊かれる形式である。地形・地名・産業や世界地理の問題も見られる。グラフや地図などの資料も使われている。ここ数年は雨温図の見分けがよく出されているのでよく練習しておくと良い。全体としては基本事項の問題が多いので、テキスト・資料集にしっかり取り組んでいれば対応できるだろう。
歴史分野
NHKの大河ドラマ(2023年度)や服飾などの習俗(2022年度)といった話題が取り上げられている。歴史分野では長いリード文は用いられていないが、ある言葉に関連した歴史についての問題が一問ずつ出される形であるのは地理分野と同様である。歴史上の人物・出来事や文化などについて、図版などの資料を用いて出題されている。時代順の並べ替えもよく出されている。こちらも基本事項からの出題が主なので、まんべんなく丁寧に基礎を固めよう。
政治経済分野
政治や憲法についての会話文や資料(2023年度)や前年度の出来事(2022年度)などを題材にして、下線部について答えていく形式である。政治の仕組み・憲法などの基本事項を中心に、国際関係・貿易なども質問も見られる。地理・歴史より問題数は少なめである。三権の仕組みと日本国憲法について基本事項をしっかり暗記し、時事問題集や新聞・ニュースなどで、特に前年など直近の社会情勢に目を光らせておこう。国連事務総長や外国の首相が交代したときなどは要注意である。
記述問題
2019年度は記述問題の出題は無かったが、2020年度以降は記述問題が出されている。資料に沿って考えれば答えを導きだせるようになっているが、昨今の大学入試における小論文重視の傾向も考えると、今後はさらに思考力を要求される出題が増えることが予想される。普段から出来事の原因やその後の影響などをよく考えることを習慣づけて、まずは30~50字ほどで、論述タイプの記述問題を多くこなしておこう。
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2023年度「星野学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は32問。地理12問・歴史13問・政治経済7問という内訳である。
リード文の必要な部分だけ読めばできる問題も多く、手間のかかる問題は少ないので、30分あれば足りるだろう。今年度は記述問題も出されている。わかる問題をどんどん解いて、難しい問題をしっかり考える時間を残そう。
【大問1】地理分野
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
- ★必答問題
各地の博物館を話題として、気候や産業などについて訊かれている。
問1 AからBに向かって2つの高所があり、どちらもほぼ同じ高さなので選択肢ウのラインであると考えられる。
問2 2地点の経度差は210度あり時差は14時間となる。日本の方が時間が先に進んでいるので、ニューヨークは日本の14時間前の1月12日午後8時である。
問3 ア. 徳島県ではなく愛媛県である。
イ. 掘り込み港ではなく、干拓・埋め立てにより工業用地が造成された。
ウ. 福山―坂出ではなく、児島―坂出が結ばれた。
問4 施設は「ウポポイ」の愛称で呼ばれている。
問5 オ. やませは日本海側ではなく太平洋側で吹く風である。
問6 「トレース(跡をたどる)+アビリティ(能力)」で「トレーサビリティ」。
問7 棒受けあみ漁はライトの光で魚を集め網に誘導して捕獲する方法で、エサを使わず魚も傷つかないエコな漁法とされている。
問8 豊田市にちかいことから自動車関連の品目が多いと考えられる→選択肢イ。
問9 (1) A. 面積が大きい・野辺山原などのヒントから、長野県。
B. 銚子港があるので、千葉県。
(2) 冬に降水(雪)量が多い特徴から、日本海側の新潟。
(3) 理由はいくつか考えられるが資料からわかることで答えればよい。東京に大学が多いことから、大学に通う年齢である学生が地方から東京に多く流入していると推察される。
【大問2】歴史分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
NHKの大河ドラマを話題として、各時代の人物や出来事などについて訊かれている。
問1 (Ⅰ) 平将門 (Ⅱ) 北条時宗 (Ⅲ) 紫式部
問2 ① 承久の乱後、西国の統制や朝廷の監視のため六波羅探題が設置された。
② 後醍醐天皇が南朝を立てたことから南北朝の内乱が起こった。
③ 応仁の乱では細川勝元が指揮する東軍と山名持豊が指導する西軍が11年にわたって戦った。
問3 選択肢イが正しい。アの三内丸山遺跡は縄文時代の遺跡であり、ウ~カは東北地方ではない。
問4 人物は聖徳太子で、内容は(う)が正しい。他の選択肢は関係ない人物や時代が混在している。
問5 桶狭間の戦い(1560年)→室町幕府滅亡(1573年)→長篠の戦い(1575年)→安土城建築(1576年)。
問6 イ. 「日本独自の産業や文化を発達させようとした」という理由は考えにくい。
問7 ア. 間宮林蔵ではなく、伊能忠敬。
イ. シーボルトが開いたのは「鳴滝塾」。
エ. じゃがいもではなく、さつまいもである。
問8 津田塾大学の創設者である津田梅子。
問9 1894年、陸奥宗光が領事裁判権の撤廃に成功したすぐ後に日清戦争が起こった。
問10 富岡製糸場の開業は1872年で学制の発布と同年である。大日本帝国憲法の発布は1889年、普通選挙法の成立とラジオ放送の開始はともに1925年である。
問11 オイルショック(石油ショック・石油危機)
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
憲法や政治のしくみ、為替などについて訊かれている。
問1 (1) 幸福追求 (2) 公共の福祉
問2 ウ. 学問の自由は自由権のうちの精神の自由に含まれる。他の3つは社会権に属する。
問3 被告人
問4 弾劾裁判所は裁判官を裁くための場で国会内に設けられる。議院内閣制との関連はない。
問5 為替市場では金利が高い方に資金が流れる。アメリカのほうが日本より金利が高いのでドルが人気となり、円が売られ市場にあふれて円安となった。逆に円を買う人が増えれば円高となるわけである。
問6 金利を上げれば市場に出回るドルが少なくなるので、インフレを抑制できる。
攻略のポイント
合格者平均点は高めになると思われるので、基本事項の部分でミスすると差が開いてしまう。まずは基本事項の徹底を。テキストをしっかり暗記してあれば、十分合格点に到達できる。雨温図や時代順の並び替えなど、よく出される問題には特に慣れておこう。国際関係も毎年出されているので油断せずに。地図やグラフ・図版などの資料も出されるので、資料集をよく見て見慣れておこう。
記述問題は今後も年度により出題される可能性があるので、過去問で練習を。
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