法政大学第二中学校 入試対策
2024年度「法政大学第二中学校の理科」
攻略のための学習方法
【知識分野】
各分野で、ごく基礎的な知識から難度の高い知識まで、幅広く出題される。その為、まずは総復習用問題集を用いて標準レベルまでの知識を着実に仕上げ、それぞれ得意な単元では難度の高い知識まで身につけてゆきたい。教材としてまずは、各塾のテキストの他、市販教材では『コアプラス』(代々木ライブラリー)、『メモリーチェック』(日能研ブックス)、『まるっとチェック』(学研)などもオススメである。加えて難度の高い知識は、塾テキスト内の細かい解説や資料集などを貪欲に読み込む必要がある。また、暗記系の学習には一定の「しつこさ」が必要で、完全に定着するまで、繰り返し取り組んでほしい。
【計算分野】
本校では、標準的な計算問題も一定数出題されるが、大問の設定から既に難度の高い計算問題もたびたび出題される。対策として、まずは標準的な計算問題を万遍なく仕上げた上で、計算分野に自信のある人は様々な問題集から難度の高い計算問題を探して挑戦してほしい。サピックス生なら過去回の塾テキストを遡りたいし、早稲アカ生なら『マスターテキスト演習編』を『スタンダード』のみならず『アドバンス』まで、他に市販教材の『塾技100』(文英堂)や、難関校の過去問も大問単位で取り組める。化学実験の計算問題全般と、力学の様々な問題が特に重要であるが、電流の発展問題なども一応押さえておきたいところだ。ただ知識問題と計算問題の両方で高いレベルを目指すのが困難な人は、どちらかを優先させても構わない。
【時事問題】
毎年必ず出題されるので、専用の参考書を通して標準的な知識は当然身につけたい。ただ問題はその先で、本校ではかなり詳しい知識まで頻繁に出題されている。詳しい知識は数も多く、優先度がわかりづらい為に学習効率の面で困難だが、まずは頻出の「地学分野の最新ニュース」「地球環境問題」等を念入りに覚えておこう。
【過去問演習】
事前に時間配分の感覚に十分慣れておきたい。難度の高い計算問題に対しては、解くなら時間を惜しまず丁寧に、またとばす判断も各自的確に下したい。同時に易しめの設問を急がず確実に正解する事も、当然のようでいて焦ると容易でもなく、過去問を通して十分慣れておきたい。
他に「てこ」を中心とした力学全般と化学実験の計算問題では、多くの男子難関進学校の出題傾向と類似しており、たとえば海城中・攻玉社中・高輪中などの入試過去問から大問単位で選んで取り組むのも、経験値を高めるのに有効だろう。
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2024年度「法政大学第二中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間40分に対し大問は5〜6問で、4分野から各1大問に加え、時事問題などの大問が追加される構成である。設問数は標準的で特別なスピードは必要無いが、かと言ってゆっくりも出来ない。難度の高い計算問題が途中に待ち受けており、各自の得意不得意を踏まえて、大胆にとばす判断も時に必要だろう。解くならばしっかりと整理して取り組むべきで、メリハリをつけて進めてゆきたい。
【大問1】生物(外来種)
- 難度:易〜難【落とせない問題1・4】
- 時間配分:7分
- ★必答問題
一般に頻出単元ではないが、どの塾でも必ず習う内容である。
問1は、アが有名で他は特に知らなくても仕方ないが、さすがにウはおかしく、選べるはずだ。易しい。
問2は、アライグマはやや意外であろうし、塾でも詳しくは習わない内容のため、完全解答はかなり難しい。
問3は「もともといなかった」は書けるだろうが、「人間の活動によって」まで書くのは「やや難」だろう。
問4は、⑴は常識的に正解できるはず。⑵も有名な基礎知識である。⑶は「渡り鳥」と答えても正解になるのではないか。全問易しい知識問題である。
【大問2】地学(地層)
- 難度:易~難【落とせない問題5】
- 時間配分:11分
- ★必答問題
前半部は長いリード文と数多くの図を踏まえた上で、正確な作図まで求められ、難問と言える。後半部は一転して短めの知識問題。本試験での合格者平均点から考えても、前半部をまるまる諦めて、他の大問に時間をかけるのもむしろ正しい対応と考えられる。
問1はリード文から考え進めてゆけば解けるが、砂岩層Aの厚さまで正確に答えるのは「やや難」である。
問2は正断層と逆断層への正確な知識を、作図もこなして正確に運用し、最後に長く多い選択肢から確実に選ぶ必要があり「難」である。
問3は前半部の仕上げで前問の2つから1つに確定するものだが当然「難」である。
問4はまずイは選んだ上で問題文に「全て」とあるのでウかエなど足したくなり、結局イのみなので「やや難」。
問5は最も基礎的な知識問題で、大変易しい。
問6は「やや難」だろう。しゅう曲の仕組みは知っていても、正確に選ぶのは意外と大変だ。
【大問3】化学(ものの燃え方)
- 難度:易~やや難【落とせない問題1・2・4アウ・5】
- 時間配分:9分
- ★必答問題
前半は「ろうそくの燃え方」について、後半は「様々な燃え方」と「酸化の計算問題」である。
問1は、ろうそくの燃え方についての基礎知識である。
問2も、ごく基礎的な知識である。
問3は、3つの組み合わせでやや難易度が上がる。
問4は、6題中ではアとウが易しく、その他の4題からどこまで正解を積み重ねられるか。
問5は、酸化の計算問題としては十分易しい。むしろあっけない程で、四捨五入まで含め確実に正解したい。
【大問4】物理(豆電球回路)
- 難度:易~難【落とせない問題1⑴⑵・2⑴】
- 時間配分:7分
- ★必答問題
出だしこそ基礎知識問題だが、その後は中学受験の理科では十分に学ぶ事のほとんどない電圧を問う問題になり、急に難しくなる。概して大学附属校では高校受験の内容を中学受験でそのまま出すケースがあるが、どの塾でも対応していない分野は気にしなくていい。
問1の⑴は、基本中の基本。⑵もさすがに皆知っているだろう。⑶で急に電圧が登場する。選ぶには正確な知識が要り、「やや難」となる。
問2の⑴は正解したい。1:1/2:1/3:1/4の比から正しく選べるか。⑵は中受生は知らなくても仕方ない。
問3は知っている人には難しくないが、前述の通り中学受験理科では電圧への理解はまだ徹底されておらず、正解者は少ないはずである。
【大問5】物理(豆電球回路)
- 難度:易~難【落とせない問題③④⑤】
- 時間配分:6分
- ★必答問題
最新ニュース関連とはいえマニアックな部類だろう。
① ②とも知らなければ正解は難しい。全く聞いた事のない人も多かったはずだ。③と④は本文中の「同じ頃に相次いだ核実験由来の」から正解できるはずだ。⑤もこの選択肢の中からなら選べるはずだ。
攻略のポイント
試験時間は40分で75点満点。
合格者平均点は、男子38.8点、女子36.0点。受験者平均点は、男子32.3点、女子30.5点である。今年度であれば36点以上が合格の目安で、半分取れれば合格なので、難しい問題にあまり時間をかけず、取れる問題を見つけて確実に正解する事が重要となる。
本校の入試では、ごく基本的な設問も毎年一定数あるので、まずはそこを確実に正解した上で、難度の高い計算問題とハイレベルな知識問題に対し、各自の実力に応じた適切な時間配分を行い、正解できる問題で確実に得点しよう。
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