法政大学第二中学校 入試対策
2024年度「法政大学第二中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問は4問~11問と年度により異なる。大問ごとに、あるいはいくつかの大問をまとめて各分野に分かれている。総解答数は50問前後。地理・歴史・政治経済と、ほぼ同じ問題数になっている。
あるテーマに沿った短文・長文の資料やリード文を読み、答えていく形が多い。1つの資料に付き複数の答えを求められるパターンもよく見られる。
記号選択が多く、適語記入が数問と2行程度の記述問題が1問出されるのが通例である。問題数の多さには注意が必要である。
地理分野
地形図の読み取り・各地の農産物など(2020年度)や緯度・経度と日本の農林水産業(2021年度)など、一つのテーマに沿ってやや詳しく訊くパターンが多い。テーマそのものについても、また関連する地形・地名や産業などについても問題が出されている。
地図を用いた問題が多いので、各地の地名・地形と位置をしっかり覚えておくこと。2018年度では地形図の読み取りも出題されている。また、ここ数年は雨温図がよく使われているので、日本の6つの気候区を確実に見分けられるようにしておいたほうが良いだろう。なお、2019年度では地図などの資料が全く使われなかった。過去問もよく見て違いを確認しておきたい。
歴史分野
あるテーマに沿って詳しく訊く問題や、幅広い範囲からある項目について答えさせる問題などのパターンがある。旧石器時代~第二次世界大戦後のいろいろな出来事(2020年度)や平安~大正時代の歴史(2021年度)などのテーマが取り上げられた。また、ここ数年は古代の歴史書が史料としてよく使われている。
古代から現代まで広い時代から出題がある。時代順の並べ替えの問題も毎年出されている。各時代、各項目に大きな抜けが無いよう、丁寧に学習しておこう。
政治経済分野
日本国憲法と政治の仕組みを中心に問題が出されている。そこに、時事問題や国際関係の話題も織り交ぜられている。記述問題はこの分野で出されることが多く、衆議院の優越がある理由(2020年度)や核兵器禁止条約の内容と日本の立場(2021年度)などのテーマで1~3行ほどの記述問題が出題されている。
憲法や政治について基本事項をしっかり覚えたうえで、時事問題集などで最新の国内外の出来事・情勢に詳しくなっておこう。
注意点
全体的には基本事項の問題が多いのだが、一部にやや細かい知識を問われる問題がある。憲法の婚姻についての条文や各地の祭り(ともに2017年度)など、詳しく覚えていない人も多かったのではないだろうか。答えられれば差がつくところであるが、問題数の多さを考えるとわからない問題に時間を取られるのは得策ではない。自信のない問題は素通りしてとにかく最後まで一通り終わらせ、答えられたのに時間が足りなかったなどという事態は避けるようにしたい。
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2024年度「法政大学第二中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は52問で時間は40分。選択肢問題が多めである。記述問題は3行ほどの字数で1問出されている。
問題数は多めだが、地理分野以外での資料の使用は少なめであるのでテンポよく進められるだろう。ペース配分に注意して迷う問題は後回し、最後までひととおり解き進めよう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:【大問1】【大問2】合わせて16分
- ★必答問題
世界遺産を題材に、各地の特色や産業などについて訊かれている。
問1 【1】お・屋久島
【2】い・白神山地
【3】あ・知床
【4】き・小笠原諸島
【5】う・富士山
【6】か・奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島
【7】え・京都古都の文化財
問2 世界遺産は国連教育科学文化機関(UNESCO)により審査・登録される。
問3 【5】・【7】富士山は自然遺産ではなく、文化遺産としての登録である。
問4 あ. D え. B お. A
問5 A. 肉用牛・乳用牛ともに1位で北海道。
B. 鹿児島黒豚や地鶏などで有名な鹿児島県。
問6 明石市とニューオリンズの経度差は225度。15度につき1時間の時差で日本の方が時間が進んでいるので、日本より15時間前の8月3日16時である。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:【大問1】【大問2】合わせて16分
- ★必答問題
扇状地付近の地図を読み取る問題。
問1 等高線が頂上に向かって凸になっている部分が谷であるから、い・う・お。
問2 A
問3 主曲線が10mごと、計曲線が50mごとになっているので25000分の1である。
問4 (い) 大きな谷から平地に流れ出る川が作った扇状地である。
(う) 針葉樹と広葉樹の記号が確認できる。
【大問3】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
日本人と犬の関係を話題として、各時代の出来事などについて訊かれている。
問1 (1) 枕草子 (2) 執権 (3) 徳川綱吉
問2 鉄が使用されるようになったのは弥生時代以降である。
問3 狩猟
問4 卑弥呼
問5 平城京
問6 戦での働きに対する褒賞を受け取るため。
問7 建武の新政
問8 イエズス会はプロテスタントではなくカトリックである。
問9 享保の改革(1716~45年)→田沼意次の改革(1759~86年)→寛政の改革(1787~93年)→天保の改革(1841~43年)
問10 ⑨ 南満州鉄道爆破事件・あ ⑩ 盧溝橋事件・い
問11 国家総動員法に基づき、戦争のための物資とされた。
問12 (あ)
【大問4】政治経済・現代社会分野
- 難度:標準
- 時間配分:【大問4】・【大問5】合わせて11分
核軍縮を題材とした問題。
問1 (1) 抑止 (2) ガンジー (3) 第五福竜丸 (4) 核兵器禁止
問2 中国はG7には含まれない。
問3 マグロ
問4 (い)は部分的核実験禁止条約、(う)は核拡散防止条約、(え)は新戦略兵器削減条約の内容である。
問5 上告
【大問5】政治経済・現代社会分野
- 難度:標準
- 時間配分:【大問4】・【大問5】合わせて11分
問1 (1) 国権 (2) 最高機関
問2 オーバー(ツーリズム)
問3 インフレーション
問4 社会保障
問5 (え) 円安は円の価値が下がるということであり、海外の物品やサービスが以前より高額を出さないと買えないということである。
問6 労働三権のうちの「団体交渉権」
攻略のポイント
問題数が多く、基本事項の問題も多い。とにかく最後まで手を付けて答えられる問題は確実に答える。過去問をよく見て、頻出傾向にある単元・範囲は特に丁寧に覚えておこう。記述問題は短文の説明記述が多いので、記述対策問題集での練習も役に立つ。無理に難問集などに手を出す必要はないが、一部のやや細かい知識を問われる問題は答えられれば差がつく部分なので、基本事項をひととおり覚えたら、さらに詳しい教材で補足しておくのも良いだろう。
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