法政大学中学校 入試対策
2023年度「法政大学中学校の算数」
攻略のための学習方法
本校の入試問題は、出題傾向がかなり安定している。したがって、出題傾向に合わせた学習は特に有効といえるだろう。
本校の算数は、入試偏差値の割に問題が易しいので、平均点が非常に高くなる傾向がある。合格者の得点率は85%前後であることが多く、この傾向は非常に珍しい。難しい問題の演習は不要だが、苦手分野を作ることなく、基礎をしっかり固めておくことが重要である。
算数が苦手であっても、努力次第で点数が取れる問題なので、あきらめずに練習を積み重ねたい。一方、算数が得意であっても、あまり差をつけることができないので、他教科とのバランスには注意したい。
【大問2】の小問集合について
基本的な問題が8問出題されている。入試では落とせないような典型的な問題が多い。基本的な問題がほとんどだが、どの分野を問われても正解できるようにしておく必要がある。したがって、苦手な分野がある場合は、それを放置せず、きちんと克服しておかなければならない。対策としては、過去問だけでなく、普段の模試を活用することもできる。模試の序盤にある小問集合は、本校の練習と弱点分野の発見にはうってつけである。
本校の小問集合では、図形の問題が少なく、図形以外の問題が中心に出題されている。また、時刻の計算問題がよく出題されている。
場合の数について
場合の数は、【大問3】で毎年のように出題されている。場合の数を苦手とする受験生は多いが、本校で出題される問題は難しくないので、きちんと正解できるようにしておかなければならない。苦手意識の強い場合は、問題演習をひたすら積み重ねても効果は得にくい。まずは、基本的な考え方をきちんと理解することが重要である。考え方を理解したうえで問題演習を重ねていけば、本校の問題には十分対応することができる。
平面図形について
平面図形は、小問集合での出題数は少ないが、【大問4】で毎年のように出題されている。オーソドックスな問題が多く、基本がしっかり身についていれば困ることはないだろう。
本校の入試では、平面図形は落とせない問題として出題される可能性が高いので、応用力の養成よりも、抜け目のない学習を心がけたい。標準的な問題に数多く触れておくことが何よりの対策である。
立体図形について
立体図形は、【大問5】で毎年のように出題されている。
様々なジャンルから出題されるが、やはり難しい問題が出題されることはない。平面図形と同様に、抜け目のない学習が重要である。
【大問6】について
最後の大問は、図形以外の分野から出題されている。出題分野は固定されていないが、割合に関する問題が比較的多い。【大問5】までに比べると、やや難易度が上がるが、難問になることはない。標準レベルの問題演習で対応できるが、演習不足になりやすいタイプの問題が出題されることがあるので抜け目のない学習を心がけたい。
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2023年度「法政大学中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
出題傾向がほとんど変わらず、平均点が非常に高いことが本校の特徴となっている。
今年も概ね例年通りの出題といえる。しかし、受験者平均点は86.3点、合格者平均点は109.2点(150点満点)と、本校にしては低めの結果となった。
試験時間は十分に与えられているので、慌てず着実に解いていくようにしたい。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:6分
- ★必答問題
計算問題が3問。いずれも素直に計算するのみ。
【大問2】小問集合
- 難度:易
- 時間配分:16分
- ★必答問題
いずれも基本的な問題である。
(1)は時間のかけ算。
(2)は差集め算。基本的な問題である。
(3)は相当算。線分図を書いて整理するとよい。
(4)は食塩水の問題。基本的な問題である。
(5)は年齢算の典型的な問題。
(6)はつるかめ算。
(7)は通過算。鉄橋を渡るときとトンネルをくぐるときの速さが異なる設定になっている。速さが同じだった場合にどのような結果になるかを考えるとよい。
(8)は角度の問題。定石通りに補助線を引けばよい。
【大問3】場合の数
- 難度:標準
- 時間配分:4分
- ★必答問題
硬貨を使って支払うことができる金額の種類が何通りあるかを求める。
(1)では、10円硬貨3枚、50円硬貨1枚、100円硬貨2枚の場合を考える。使う枚数が異なれば、金額も異なるので考えやすい。
(2)では、10円硬貨4枚、50円硬貨3枚、100円硬貨2枚の場合を考える。この問題では、同じ金額になる支払い方が複数考えられる。
【大問4】平面図形
- 難度:易
- 時間配分:6分
- ★必答問題
正六角形の外側を棒が回転移動する問題。
(1)では、棒の頂点Pと正六角形の頂点が重なる場所を考える。図を書いて確かめればよい。
(2)では、棒の頂点Pが動いた長さを求める。(1)で書いた図が正しければ、難なく正解できるはず。
【大問5】立体図形
- 難度:標準
- 時間配分:5分
立方体から三角すいを切り取った形の容器に水を入れる問題。
(1)は水面の面積を求める問題。悩むような問題ではない。
(2)では、石を入れたときの水深の変化に注目して、石の体積を求める。
【大問6】売買算
- 難度:標準
- 時間配分:6分
商品の一部が売れ残る設定になっている。解きにくく感じた受験生が少なからずいたことだろう。
(1)(2)どちらも、売り値の平均に注目すると考えやすくなる。
攻略のポイント
例年より平均点は低めとはいえ、正確な処理能力が重要であることには変わらない。
【大問1】【大問2】は基本的な問題が多いので、得点をしっかり稼いでおく必要がある。不正解は1問以内が目標。
【大問3】(2)は、すべて書き出して調べてしまう作戦も考えられる。その場合は、他の問題を先に終わらせておいた方が安心かもしれない。
【大問4】【大問5】は、落ち着いて取り組めば、それほど難しくないはず。ここはしっかり得点しておきたい。
【大問6】は、算数が苦手な受験生であれば、無理に解きにいかなくてもよいだろう。
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