法政大学中学校 入試対策
2024年度「法政大学中学校の算数」
攻略のための学習方法
本校の入試問題は、出題傾向がかなり安定している。したがって、出題傾向に合わせた学習は特に有効といえるだろう。
本校の算数は、入試偏差値の割に問題が易しいので、平均点が非常に高くなる傾向がある。合格者の得点率は85%前後であることが多く、この傾向は非常に珍しい。難しい問題の演習は不要だが、苦手分野を作ることなく、基礎をしっかり固めておくことが重要である。
算数が苦手であっても、努力次第で点数が取れる問題なので、あきらめずに練習を積み重ねたい。一方、算数が得意であっても、あまり差をつけることができないので、他教科とのバランスには注意したい。
【大問2】の小問集合について
基本的な問題が8問出題されている。入試では落とせないような典型的な問題が多い。基本的な問題がほとんどだが、どの分野を問われても正解できるようにしておく必要がある。したがって、苦手な分野がある場合は、それを放置せず、きちんと克服しておかなければならない。対策としては、過去問だけでなく、普段の模試を活用することもできる。模試の序盤にある小問集合は、本校の練習と弱点分野の発見にはうってつけである。
本校の小問集合では、図形の問題が少なく、図形以外の問題が中心に出題されている。また、時刻の計算問題がよく出題されている。
場合の数について
場合の数は、【大問3】で毎年のように出題されている。場合の数を苦手とする受験生は多いが、本校で出題される問題は難しくないので、きちんと正解できるようにしておかなければならない。苦手意識の強い場合は、問題演習をひたすら積み重ねても効果は得にくい。まずは、基本的な考え方をきちんと理解することが重要である。考え方を理解したうえで問題演習を重ねていけば、本校の問題には十分対応することができる。
平面図形について
平面図形は、小問集合での出題数は少ないが、【大問4】で毎年のように出題されている。オーソドックスな問題が多く、基本がしっかり身についていれば困ることはないだろう。
本校の入試では、平面図形は落とせない問題として出題される可能性が高いので、応用力の養成よりも、抜け目のない学習を心がけたい。標準的な問題に数多く触れておくことが何よりの対策である。
立体図形について
立体図形は、【大問5】で毎年のように出題されている。
様々なジャンルから出題されるが、やはり難しい問題が出題されることはない。平面図形と同様に、抜け目のない学習が重要である。
【大問6】について
最後の大問は、図形以外の分野から出題されている。出題分野は固定されていないが、割合に関する問題が比較的多い。【大問5】までに比べると、やや難易度が上がるが、難問になることはない。標準レベルの問題演習で対応できるが、演習不足になりやすいタイプの問題が出題されることがあるので抜け目のない学習を心がけたい。
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2024年度「法政大学中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
出題傾向がほとんど変わらず、平均点が非常に高いことが本校の特徴となっている。今年も概ね例年通りの出題であり、受験者平均点は106.2点、合格者平均点は129.0点(150点満点)と、高得点勝負となっている。試験時間は十分に与えられているので、慌てず着実に解いていくようにしたい。
【大問1】計算問題
- 難度:易
- 時間配分:4分
- ★必答問題
計算問題が3問。いずれも素直に計算するのみ。
【大問2】小問集合
- 難度:易
- 時間配分:14分
- ★必答問題
いずれも基本的な問題である。
(1)は時間の単位換算。
(2)は平均に関する問題。面積図を利用するとよい。
(3)は割合に関する問題。
(4)は食塩水の問題で、全体の3/10を捨てて、同量の水を入れる。定番問題である。
(5)はA,Bの2人による仕事算。2人で仕事を始めるが、途中からAのみが仕事する設定で、予定よりも遅れる日数を求める。予定の日数と実際にかかる日数をそれぞれ求めてもよいが、「Aのみが仕事する場合」と「2人で仕事する場合」の仕事量の比に注目すると、より単純に求めることができる。
(6)は消去算。
(7)は流水算。静水時の速さを求める基本的な問題。
(8)は角度の問題。定石通りに補助線を引けばよい。
【大問3】場合の数
- 難度:易
- 時間配分:2分
- ★必答問題
色のぬり分けに関する問題。
(1)は、4か所を4色でぬり分ける問題。単純な問題である。
(2)は、4か所を3色でぬり分ける問題。まずは、同じ色でぬる場所の選び方を考えることになる。
【大問4】平面図形
- 難度:標準
- 時間配分:3分
(1)では、CE:OEを求める。直角三角形の中に直角三角形が含まれるタイプの相似。
(2)は正方形ABCDの面積を求める問題。まずは、(1)を踏まえて直角三角形OCDの面積を求めればよい。正方形ABCDの面積が三角形OCDの面積の4倍であることは明らか。
【大問5】立体図形
- 難度:標準
- 時間配分:5分
長方形を回転させたときに通る部分の体積を求める問題。
(1)では、長方形ADEBが通った部分の体積を求める。易しい問題である。
(2)では、長方形CFEBが通った部分の体積を求める。回転軸から最も近い場所までの距離と、最も遠い場所までの距離に注目すればよい。
【大問6】通過算
- 難度:易
- 時間配分:4分
- ★必答問題
電車のすれ違いと追い越しについての問題。
(1)(2)どちらも基本通りの問題だが、単位換算に注意したい。
攻略のポイント
易しめの問題で平均点は高く、部分点が一切存在しないので、正確な処理能力が何よりも重要であることには変わらない。計算や単位換算のミスなどによるつまらない失点は何としても避けたいところ。
【大問1】は確実に全問正解したいところ。見直しは時間をおいてから行った方がよい。【大問2】は基本的な問題が多いので、得点をしっかり稼いでおく必要がある。解き方次第で楽に求めることができる問題もあるが、時間は十分にあるので、無理をせず解きやすい解法を選択すればよい。【大問3】以降も、オーソドックスな問題が多い。【大問6】は単位換算が必要になるが、単位換算を失敗すると、常識的に考えられないような数値の答えになるはず。求めた答えが常識的な数値になっているか確認する姿勢も欲しいところ。
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