市川中学校 入試対策
2015年度「市川中学校の算数」
攻略のための学習方法
[2つの学習テーマ]
市川の算数を攻略するためには、以下の2テーマの学習が中心となります。
①:繰り返し型学習で典型問題の完全習得
②:思考力問題の対応力アップ
[①典型問題—第1ステップ]
受験勉強を開始して以来、いわゆる「○○算」と呼ばれる問題を数多く学習してきたが、これらを一つずつ確実にマスターし、身に付けることが合格への近道である。
「一通り全部直した」とか「一応最後までやった」という受験生の多くは、考え方が怪しかったり、解法が不明確だった問題を大切にしていない、つまりやりっ放し型の勉強である。ただ赤ペンで答えを直してそれで終わりではマスターどころか単なる時間の浪費である。
完全習得の第1ステップは、やりっぱなし型の勉強を改め、怪しい問題や間違った問題を、しつこく繰り返し何度も解き直すことにある。
数をこなすにつれ考え方広がり、理解が深まるものである。
勉強をやりっぱなし型から繰り返し型へ、これで典型問題の基本が習得できる。
[①典型問題—第2ステップ]
できるならば、この体質改善は遅くとも夏までに終えるのがよい。
というのも、秋以降は各社の合判テストも本格化し、また、塾での授業も過去問などの実戦的演習を通じての問題処理に軸足を移すからである。
合判テストや過去問にチャレンジした後に聞くことの多い言葉に「思ったよりできなかった」や「塾ではできたんだけど・・・」などがある。
自分では完全にマスターしたつもりでも、受験レベルはもう一段上である。
学校のカラーが異なるように、たとえ同じ「つるかめ算」でも、問題の設定や表現法がテストや学校によって異なるのは当然である。
このように合判テストや過去問演習を通して、繰り返し型の勉強を深化させ典型問題の柔軟な処理力を養うのが第2ステップである。
以上の2つのステップを経て、典型問題の完全習得が可能になるのである。
[②思考力問題]
②の思考力問題の対応力アップは、一朝一夕にはいかないことが多い。
もちろん思考力問題といえども、その攻略のベースになっているものは典型問題の考え方であるから、まずは中学受験全体の典型問題をしっかり習得する必要がある。
ただ、これは繰り返し型勉強で習得済みである。
初見問題でも焦らずじっくり考えるためには、日頃から問題文をよく読み、与えられた条件や設定の中から、どこに突破口があるかを見極める分析力、判断力が必要となる。
その為には頭だけではなく、まず手を動かすことが必要である。
頭の中のイメージを、図や表に可視化することで、問題がより具体化する。
一つずつ数字を当てはめていくだけでも、ぐっと解答に近づくこともある。
日頃から、自らの手を動かし、粘り強く考えることで思考力問題の順応性はさらに向上する。
繰り返し型勉強の延長線上に思考力問題の解決がある。
幸い、市川の算数は高度な記述力を要求されないのがせめてもの救いではあるが。
繰り返し型の勉強を通して、典型問題さらには思考力問題を攻略し、市川中学合格へのパスポートを勝ち取って欲しい。
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2015年度「市川中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
今年度の算数の試験時間は例年通り50分で、設問は大問が5題、設問総数は13題と前年より大問1題、小問1題の減少であった。
受験者層の大きなレベル変化はなかったことから、受験者平均点が2年連続して10点以上も下がったのは、この数年続く思考力や計算力を要する問題の増加が原因していると考えられる。
大問1・大問2の典型題で確実に得点し、後半の思考問題は解ける問題を見極めて少しでも加点する、そんな戦略で臨めばよい。
以下、詳しく見てみよう。
【大問Ⅰ】小問集合
- 時間配分:5分
小問3題。
⑴は小数・分数の混合計算。
⑵は相当算。線分図を書くにあたり、全体量を何にして、いくつにするかによって難度が変わるので注意したい一題である。
⑶はつるかめ算。何度も練習済みの典型題。⑶のア、イは完答。
【大問Ⅱ】小問集合
- 時間配分: 6分
小問3題。
⑴は直方体の切断問題。直方体のパーツである立方体の切断個数を答える典型題。
⑵は平面図形。お約束通りの反射や最短経路問題ではないので、注意が必要である。
⑶は塩水算。与えられた情報は少ないが、面積図や天秤図に表して考えてみること。
【大問Ⅲ】平面図形
- 時間配分:6分
速さ・規則性。問題設定は、交差点に止まっている車列が、青信号に変わってから規則的に動き出すというもの。
車間や各車の動き出すタイミング、速さの変化などを1台ずつていねいに処理しなければならず、また、過去に類題は多くなく、受験生にとってはハードルの高い問題である。
⑴は先頭から4台目の車が交差点を通過するまでの時間を求めるもの。
⑵は90秒間に通過した車の台数を求めるもの。
【大問Ⅳ】速さ
- 時間配分:12分
立体図形・作図。3回の操作によって立方体の面に沿って円柱を回転移動させる三次元回転問題。
⑴は2つの操作の後の、円柱の軌跡を平面に投影する作図問題。三次元での2つの立体の動きを正確にイメージすることが不可欠。
⑵は実際に円柱の通過した部分の体積を求めるもの。2つの操作の空間的に重なる部分をしっかり考えないといけない。間違えなく受験生とって、手強い一題である。
【大問Ⅴ】軌跡
- 時間配分:6分
規則性。となり合う分数の分子どうし、分母どうしをたして新しい分数を次々に間に書いていく規則に関する問題。⑴はこの操作を4回、⑵は7回、⑶は8回行ったもの。
⑴は実際にていねいに書き出していけばよいが、⑵、⑶は5回、6回と操作を繰り返すうちに、規則を発見できるかがポイント。特に⑶は考えにくい一題でもある。
攻略ポイント
市川中攻略の必須条件は典型問題の大問1、大問2を確実に取りきることである。
後半は思考力を要する問題であることや、この数年、それらの問題が着実に増えてきていることを合わせて考えてみても前半での失点はできるだけ避けたい。また、実際にこの大問2題をパーフェクトで解き進むと、この段階で42点あり、合格ライン直前である。
ただ、内容的に大問1の⑵や、大問2の⑵などはやや難度も高く、このような典型問題をしっかり処理するためにも日頃から種々の解法を十分理解しておく必要がある。過去問演習や類題演習を通して、細かな作業能力を向上させておけば安心である。
後半は問題にもよるが、大量得点は期待できないので、どの大問から取り組むかをしっかり見極めなければならない。時間配分を考え、戦略的に解いていこう。
「前半で確実に得点し、後半はできるものからさらう。」市川中攻略のポイントはここにある。
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