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城北中学校 入試対策

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2018年度「城北中学校の算数」
攻略のための学習方法

特徴と対策

城北中学の算数は,男子校らしい問題の難易度と適切な問題量を持ち,毎年多くの受験生に受け入れられているオーソドックスな内容である。
しかし,以下の特徴を持っていて,そのための対策を施しておく必要が生じている。

1つは,年度によって「問題の難易度変化が見られる」こと。合格点にも大きくかかわってくるだけでなく,対応する受験生側にも負担となる部分である。しかし,ここ数年は極端に水準が異なるということはなく,受験者平均点も60点台と理想的なので今後はこのレベルで安定するものと予測する(平成30年度の平均点は例年ではもっとも高かったが、問題の質に変化は見られない)。

もう1つは,頻出である「図形問題への対応」である。もともと図形問題と一括してもいろいろな分野がふくまれているし,他校においても図形問題が複数出ることは当たり前であるが,城北の場合は問題数の半分近くを占めることがあり,図形分野の得意不得意が合否に大きく影響することは想像に難くない。こちらは細かく述べる。

図形問題への対応

「図形」問題への対応に関してはやはりテクニック的なことに触れることになる。
「和差算なら線分図」「平均なら面積図」というように,問題 の内容によって典型的な解き方というのが存在し,その解き方を身につけるために日々勉強を続けているわけだが,図形の場合は「円の面積なら半径×半径×円周率」という公式の暗記だけでは解けないことが多い。ことに城北の算数で単純に円の面積を求めさせることはあり得ない。同様に,ありたきりの公式暗記は必要条件ではあっても十分条件ではない。

ポイントはもう一つ上のランク,「やっておきたい作業」の習得となる。
たとえば,平成28年度大問【2】の(1)。「折り返した図形において,等しい角度にはしるしをつける」ができているだろうか。(6)の補助線しかり。また、平成30年度大問【2】の(4)(5)もまた、補助線を引けないと答えが導けない作りになっている。
手作業が必要な問題を受験生は敬遠する嫌いはあるけれども,それでは城北中学の合格が遠ざかってしまう。

図形の問題は,特殊算と違って解き方を覚えたからと言って必ずしも解けることは限らない。だからこそ,「図形問題にはひらめきが必要だ」などとまことしやかに伝えられ,それを一概に否定することはできないけれど,まずは正解する可能性が高くなる作業は出来るようになっておきたい。
今回実例に挙げた以外にも,図形問題「解法のテクニック」はいくつも存在するだろう。公式を超えて,それらもしっかりと自分のものにしておきたい。

合格のための勉強法まとめ

さて,「城北中学合格のための勉強法」をまとめると

・過去問を解いて自分の力との兼ね合いを図り,おおよその合格ラインを見据え,それに合ったレベルの問題をたくさん解く。
・図形の問題では直感に頼った解き方ではなく,テクニックとして必要なものの中からいつでも必要な作業を取り出せるようにしておく。
・基礎的な問題が解けるだけでは合格点には到達しない。一行問題集のレベルから早く脱して,標準的な文章題に対応できるポジションまで到達しておきたい。

城北中学の算数は総じてオーソドックスな問題が多い。特殊な勉強法は要らないので過去問に取りかかるのは力が十分ついた秋からで間に合う。それまでにどの分野から出されても高い正答率を持って問題にあたれるよう地道に力をつけておきたい。
易しくはないが決して困難ではない、城北中学の問題に真っ向から挑戦してみよう。

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2018年度「城北中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が5,小問が25。出題数・量は例年と変わらず問題の質が下がった分だけ時間的には余裕が持てたと思う。受験者平均点は64点と最近では最も高い数値を示している。
時間がかかるとすれば最後の大問【4】【5】なので、その前までを20分以内で終わらせたいところ。

【大問1】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:4分
  • ★必答問題

どちらも小数・分数の混合四則計算で、ふだんどおりの力を出せば正解を得られたものと思う。

【大問2】食塩水・仕事算・面積比・角度・おうぎ形の面積・最小公倍数

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

どれも標準レベルの小問であり、最低でも5問は正解したい。これは昨年度も同じ。

(1)の食塩水の問題は基礎の確認にはもってこいだ。

(2)もまた仕事算の復習にはものたりない内容になっている。

(3)は「正六角形が1辺20cmの正三角形6つから成り立つこと」がわかればすぐに答えが出るだろう。

(4)で、中心のOとDの補助線が結べなかった生徒はすぐに復習に走ろう。典型的な円をからめた多角形の角度の問題であり、中心と結ぶことで正三角形・二等辺三角形を作ることから答えに到達する、という解き方に迷いがあってはならない。

(5)は等積移動の問題だが【大問2】でゆいいつ時間がかかるとすればこの設問か。補助線をひいて面積を求められるおうぎ形を作っていく。ただいっぺんにはまとめられないので他の設問のように1分では出来まい。2分はかかるかな、と思わせられる問題だ。

(6)は「50」と「6」の最小公倍数「150」を使うことに気づけば簡単。小さい○や●を貴重なテスト時間中に書いているようでは心許ない。

【大問3】和と差の文章題

  • 難度:
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

4つの整数のうち、2つずつを組み合わせて和を作ると6通り出来るが、この問題ではそれが5通り。中間の二つの和(A+DとB+C)が等しい値になるわけだが、問題としてはこの和が等しくなる方がレベルが下がる。要は、確実に正解したいという問題である。
①から⑩までで間違えるとしたら、順番をかんちがいした、くらいしか考えられない(それもまずいが…)。
答えを求めるには2つの数の和と差を使うのが結局早いと思われる。

【大問4】速さの問題(流水算とグラフ)

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

2艘のグラフが往復している上に各町で休んだりもしてるグラフを見て、これはなかなかやっかいそうだ、と感想を抱くのはもっともなれど、比を使うこともなく、ましてや隠れたヒントのようなものを探すこともなく、丹念に必要な数値を計算していけば答えが出てくる、という素直な大問。解き方も至って素直である。

(1)Pの速さは、上りの速さはAC間から、下りの速さはグラフの最後BA間から求まるので、和を2で割ると静水の速さ。(2)以降で使うので差を2で割って流水の速さも出しておこう。

(2)Qの速さは、上りの速さはAB間から求められ、それに流水の速さを2つたすと下りの速さになる。これをBA間に使えば下りにかかる時間も出るので答えも求められよう。

(3)はまさに(2)の時間の時の両船の距離を求めれば良い。あとは向かい合う船なので速さの和で割って時間を求め、答えに合うようにA町からの距離も求めよう。かかった時間を使ってグラフを三角形の相似としてあつかう解き方をした生徒もいるだろう。それはそれでとても良いと思う。

ここは大問ではあるものの全問正解しておきたい。

【大問5】立体図形(切断)

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

立体図形を与えられてはいるもののすべての設問は平面図形の問題としてあつかうことが出来る。その分だけ取り組みやすくなっている。

(1)(2)は切り口が二等辺三角形で、立体が三角すい、その展開図は正方形になる、という典型的問題。ここまで受験生に遠慮することはないと思われる。

(3)のみに学校側の意地を見たが、最近は立体の切断に関しても対策が進んでいるので図2の切断面にも十分ついて行けた生徒がたくさんいることだろう。形が正しければ答えは簡単に求める。

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点。30年度の問題にも特に難問と呼べる問題はなかったので算数が得意な生徒は100点またはそれに近い得点も十分に見込めただろう。
合格点を70~75点としてテストに取り組んでみて、この得点に及ばない生徒はまだ基本的な部分で落としている内容がある。しっかりと補完しておこう。
城北中学合格への対策としては以下のことを守りたい。

塾の教材や市販の問題集などで中程度の問題をしっかりこなし,正答率を上げておくこと。
分野的には「図形」がメイン。角度や円の面積など,具体的数値を出す問題に多く触れること。
・グラフを使った速さの大問にも臆することなくトライしていこう。

過去問を何年分か解くと,易しいときと難しいときのちがいに困惑するかもしれない。しかし大切なことは合格点まで解けることだ。基礎力を十分つけて本番に備えておこう。

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