(1)は城北中学の計算問題としては素直な問題で、小数を分数に直し解いていく。
(2)は城北名物、分配のきまりを駆使して解く問題で、極力計算式をまとめていくところが楽しい。前半部分は1.23、後半部分は0.17に目をつけてまとめていく。
複雑とは言え計算問題なので、ここでの失点は許されない。

6つの小問からなる【大問2】だが、それぞれの難易度はまったく同じというわけではない。(1)(2)(3)(5)は「易」、(4)(6)は「やや難」レベル。「易」に該当する小問はすべて正解したい。

(1)は最初に持っていたお金を①として、式を立てて解くタイプの相当算。複雑な式になるわけではないので解けるだろう。
(2)は角度の問題で、長方形に対角線が２本引いてあるので等しい大きさの角がいくつもある。その値と比をあたはめていけば容易に求められるだろう。
(3)は典型題の中では易しい部類に入る。225を素因数分解すると3と5からなる数であることが分かるからあとは集合算を用いて解いていけば良い。
(4)も一見「またこの問題か」と思うところだが式を立てて数をあてはめていくと、「う?うまくいかない」となる。そこでどう考えることが出来るかで解けるかどうかが決まる。
(5)は前半と並んで「易」レベルの問題。三角形ABCと三角形DFHの割合を求め、さらに斜線部分正六角形の割合を調べていく。
(6)は(4)と並んで【大問2】の中では突出して難しい。作図が必要なこともあるが、あまり手をつけたことがない類いの問題だからだ。三角形が動く形だから円っぽいものを想像するしまあそうなるのだが、垂直方向に動くときに直線部分もできるのが新しい。対策としてはしっかりと復習しておくべきだがもし当日出会ってしまったら捨て問としてあつかってもかまわない。

問題文をよく読んで、2つの約束記号のきまりをつかんだら、平易な前半の設問からとりくんでいこう。内容としては「倍数」の問題になっている。

(1)(2)は約束記号のきまりを確かめるだけの設問になっているのでそこさえはずさなければ簡単に解けると思う。
(3)からが頭の使いどころ。<A×B×C>=1となるのは、3つの数が2または2だけの積によって作られた数ばかりの時だけ。あとは、2,4,8,16の組み合わせ。ここもできるか。
(4)(5)は設問の難しさもさることながら、作業に時間がかかるのがやっかいである。(4)も理屈としてはわからないわけではないのでそういう3つの数の組み合わせを調べていけば良い。ここでタイムオーバーしたら(5)は思い切って捨てる。
(5)は(4)をより複雑にしたもの。答え方も□通りとすべて求めなければいけないので難度は高い。
(1)～(3)は確実に正解しておきたい。

与えられた図形はすべて立体ではあるものの求めるものはその立体図形上にある三角形によって作られる長さや面積である。ここでは(2)が最も難しい。

(1)のみ「標準」レベルで、母線の長さ6cmを半径となるおうぎ形の弧と半径4.5cmの弧の長さが等しくなることに目をつける。
(2)(3)の解き方は共通している。展開図の上に三角形を再現するわけだが、(2)の正三角すいよりは(3)の直方体のほうが展開図を考えるのは多少は楽だし、「最も短くなる長さを求めよ」などの質問に対して展開図を使うというのにも慣れているはずだ。展開図の上に三角形を再現したあとは相似の考えなどを用いて大きさを求めていくわけだがここでも(3)のほうが解きやすく感じした。
(2)は「難」、(3)は「やや難」認定の問題なので、(1)はしっかり正解し、あわよくば(3)もあてられれば、というところか。

こちらもあまり見かけない内容になっていて、時計の針の速さを中途で変えられるという設定。しかもグラフ付き。
こういう異色の設定の時は問題文を正しく読んでその内容を把握することが大切だ。それがつかめれば(2)までは解くことが出来るだろう。

(1)図1図2の時計Aを見ると、2時間の間に2時間分動いているように見えるがこれは最後の帳尻が合っているだけで、グラフを見る限り時計の針ははじめは早く、途中から遅くなっていることが分かる。速さに変化が生じたのは2時30分なので、そこまでで長針が1周、そのあと1時間30分でもう1周すれば2時間の間に2時間分動くことになる。そうすると、はじめは30分で1周するので360を30分で割る。うしろは360を90分で割る。短針の速さは長針の速さに比例する。
(2)はだからあとの速さで60度ぶんもどれば良いことになる。ただし、短針の速さも必要なのでそれは求めるものの分数になるので計算は少々やっかいだ。
(3)は【大問3】(4)(5)【大問4】(2)と並んで本年度最も難易度が高い設問になっている。正常な動きをする時計の長針と短針の差(角度)をしめすグラフをていねいに書いた上で問題に取りかかる時間に余裕がある場合のみ手をつけておこう。