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城北中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「城北中学校の社会」
攻略のための学習方法

特徴と内容

城北中の社会の入試問題は、毎年ほぼ一定のパターンで出題されている。

大問は3つ。それぞれに小問10~20問が含まれて総解答数は50~55問程度。

多くが記号選択問題で、そのうち10~15問ほどが用語・人名記述となっている。長い記述問題はこれまで出されていないので、まず心配しなくて良い。テスト時間は40分で1問に1分はかけられない。テンポよく解いていくスピードが必要とされる。
 
内容は、大問それぞれが歴史・地理・政治経済とわかりやすく区分けされており、特に歴史と地理に重点が置かれている。

歴史は日本史に限定されていて、範囲は縄文時代~近代まで、政治に関連した問題が多いが、最近は文化についての問題も出されるようになった。城北の歴史は高レベルの問題が見られるので、出来事に関わる人名・年号・関連事項もまとめてよく覚えておくとよい。資料集も活用して歴史に関わる地図なども見ておきたい。

地理については地図とグラフをよく見ておくこと。地図帳でこまめに地名を確認し、白地図で地形・気候・産業等を整理しながら、資料集で主要な統計は暗記しておく。また、地形図の読み取りも出題されているので、練習が必要である。内容は日本地理が中心ではあるが、日本地理に伴って世界地理も問われるといった問題も出されているので、一通りは勉強しておくように。

政治経済は、毎回あるテーマに沿って問題が作られる。出題範囲は広いが、中でも日本国憲法の基本事項を理解しておくとよい。特に、基本的人権と行政・立法はよく出題される傾向にあるので細かい部分まで覚えておくようにする。

テーマに沿った問題構成

上でも述べたが、地理や政治経済の問題は、あるテーマに沿った構成になっている場合が多い。
このような問題では、そのテーマに関連する事項がすぐ頭に浮かぶようにしておいた方がよい。そのためには、やはり単純な用語ばかりの暗記だけでは足りず、もう少し深い知識が要る。
面倒がらずに、関連事項も頭にいれておくこと。

城北の選択式問題の特徴

城北の問題は記号選択式が多い。
当然、中学入試の一般的な問題も出されてはいるのだが、実際に過去問に目を通してみると、かなり難しいという印象を受けるのではないだろうか。それは、その事項についての正確な知識が無いと正解出来ないように選択肢が作られているからだ。

設問の中にあまりテキストに出てこない、初めて見聞きするような話題や用語が使われている場合もある。
たとえば、「奈良時代の農民への稲もみの貸し付け」などという学校では習わないような細かい話題に触れられていたりする。

しかし、慌ててはいけない。しっかり勉強してあれば、自分の持っている知識で正誤を判断できる選択肢(つまり正解)が必ず一つはあるのだから。正解は、後で知ってみると意外に簡単だったりする。選択肢で使われている言葉のひとつひとつをしっかり読んで、正解を選ぶ手がかりとなる「一言」や「部分」に気づけるかどうかが、大きなポイントとなるのである。

時事問題にも注目

時事問題で新しい話題についてもよく出題されている。地理や政治経済、社会に大きな影響を与えた出来事などについて、ニュースで注意してみておこう重大ニュース集・時事問題集に目を通すのも有効である。

本文と問題文を合わせると字数も多い。手際の良さも要求されるテストなので、過去問でどのくらいのスピードで解けばよいのか実感として把握しておこう。なお、人名・用語は「漢字で」という条件がつくので、漢字で書けるようにしておくこと。

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2018年度「城北中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数51問のうち、適語記入は12問であとは記号選択となっており、記述問題は出題されていない。単純に計算すれば1問45秒ほど使えるが、全体の文字数は多めであり、選択肢中の単語ひとつひとつに注意して読まねばならないので、あまり時間に余裕は無いと思った方がよい。

40分間、ほぼ同じ形態の設問が続くことになるので、集中を切らさずに最後まで目を通せるよう、似たような形式の問題で練習しておきたい。

【大問1】地理分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:13分
  • ★必答問題

大相撲の本場所が開かれる場所を題材に、地形・地名・産業・人口などについて訊かれている。

問一 キャベツは群馬県・愛知県、たまねぎは北海道・兵庫県、ほうれんそうは千葉県・埼玉県がそれぞれ1位・2位(2016年度)である。はくさいは茨城県・長野県。

問二 は降水量が多いので台風などの影響が大きい9月、は乾燥しがちで雪もほとんど降らない冬の時期で1月、が5月になる。

問四 現在の東京・埼玉などの武蔵国と、千葉県・茨城県の一部の下総国の間に位置している。

問五 終戦後すぐには1位だった阪神工業地帯が、産業の復興にともない京浜工業地帯に抜かれた。近年、中京工業地帯が1位になり、2018/19年度では中京・阪神・瀬戸内・関東内陸・京浜と京浜工業地帯は5位になっている。

問六 大阪には堀が張り巡らされ、かつては年貢米など多くの物資が船で運ばれた。

問七 .ジャストインタイムは必要な時に必要な資材を適切な量調達すること。自動車会社と協力工場の間などでよく行われる仕組みである。

問九 名古屋港は近くにトヨタ自動車があることから、輸送用機械と関連部品などの輸出が多いという特徴がある。

問十一 ダムは放水量を調整することで下流の水量を調節し洪水などを防ぐことができるので、は間違いである。

問十二 .福岡県の左下に.佐賀県が並び、福岡県の下に.熊本県がつく。福岡県の右下には.大分県が位置し、九州の北部が完成する。

問十四 信楽焼は滋賀県南部で作られる陶磁器である。

問十七 名古屋のグラフは10~20キロで、大阪のグラフは30~40キロでそれぞれ増えているので、は正しくない。

<時間配分目安:13分>

【大問2】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

他国との関わりをテーマに、各時代の政権や文化などについて訊かれている。

問二 .儒教や仏教が伝えられたのは百済から。

問三 [1]法隆寺と四天王寺は聖徳太子、唐招提寺は唐から来日した鑑真が、それぞれ建てた。

   [2]蘇我馬子と聖徳太子は協力して物部守屋を倒し、物部氏を滅ぼした。

問六 ア.法然は浄土宗の開祖。

   .国風文化は摂関政治と同時期の平安時代中・後期から12世紀にかけて展開されたので、1053年の平
             等院鳳凰堂の建立と時代が合う。

問七 ア.延暦寺の焼き討ちは戦国時代末期・織田信長による所業である。

   .栄西は臨済宗の開祖である。曹洞宗は道元。

   エ.鎌倉時代に挙兵したのは後鳥羽上皇(承久の乱)。

問八 イ.円覚寺は元寇の戦死者を供養するため北条時宗が創建した寺。

問十 エ.朝鮮通信使は通常朝鮮から日本に派遣されたものなので×。

問十一 [1]上米の制は徳川吉宗の享保の改革なのでは×。

問十二 大塩平八郎の乱。

問十三 ウ・エは日米修好通商条約での取り決めである。

問十四 陸奥宗光は1894年、日清戦争の前に領事裁判権の撤廃に成功した。関税自主権の回復は小村寿太郎。

問十六 下関条約では朝鮮が独立国であることを清に認めさせた。日本の朝鮮支配は1910年の韓国併合以降である。

<時間配分目安:15分>

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分

政治の仕組みについて。

問一 秘密選挙とは、投票者が誰かわからないようにすること。無記名投票。

問二 は内閣の仕事である。

問四 国政調査権は衆議院・参議院に対等にある。

問五 エの弾劾裁判は裁判官を裁くために国会内に設けられるものなので×。

問七 都道府県の知事の選任や罷免は住民の直接選挙やリコールによる。地方自治の原則に基づいている。

問八 国務大臣が欠けた場合は、新しい国務大臣が総理大臣によって選任される。

問十・問十一 三審制に基づき憲法についての最終判断を行うのは最高裁判所である。

<時間配分目安:12分>

攻略のポイント

● 基本的な問題が多く難問奇問は出題されないが、選択肢の内容が細かいことまで書かれていて、生半可な知識で選ぶと迷ってミスしやすくなっている。見慣れない用語や話題も含まれる場合があり、ここで焦ってしまう人も多いだろう。選択問題だからと気軽に受け止めてはいけない。合格者平均点は7割前後なので、14~15問のミスは許される。迷いそうな問題は後回しでとにかく最後まで目を通すこと。

● まずは選択肢を正確に読むこと。正解の手がかりが「ほんの一言」や「ある一部分」にある場合が多いので見落としてはいけない。落ち着いて一語一句に集中して考える。

● 選択肢の中に初見の情報が出てきたとしても、どこかにある数少ないヒントを見逃さなければ、正解できる。そのためには重要語句を一通り覚えたくらいでは力不足である。テキスト・地図帳・白地図を活用し、周辺事項も含めて知っておかなければならない。極端に難しい勉強が必要な試験ではない。学校や塾での学習に、しっかり丁寧に取り組む「真面目」な姿勢が求められている。

 

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