城北埼玉中学校 入試対策
2018年度「城北埼玉中学校の算数」
攻略のための学習方法
本校の合格を目指したい人の場合、受験用テキストの例題、基本~標準程度の問題を完全に理解することを優先的に行い、得意単元においては応用問題に取り組むと良い。基本~標準程度の問題において分からない問題が出てきたときは、模範解答を読んで終わりとせず、自分で一から答案を書ける状態にすることを心がけたい。
受験用テキストでの学習を一通り行った後は、過去問演習を繰り返して欲しい。その際、時間内に合格点を取れるようになるまで繰り返すとよい。攻略のポイントでも述べたとおり、本校入試においては計算、大問の前半部分などの基本的な問題の配点が高いから、これらを優先的に解くことを実践すると良い。
以下、本校入試において頻出単元ごとの学習法を述べる。
【計算問題】
配点が高く、最も落としたくない問題である。小数、分数、逆算が含まれるものが出されるので、数字の見間違いや、途中式の書き間違いによるミスに気を付けたい。普段から見間違えないような書き方を練習しておくとよい。本問1(1)を例にとると、下記のように数字や符号(+-×÷)を省略せずに一つ一つ書く方法が筆者のおすすめの方法だ。
1/3×0.25+2/7÷(1.4-5/7)
=1/3×1/4+2/7÷(7/5-5/7)
=1/12+2/7÷(49/35-25/35)
=1/12+2/7×35/24
=1/12+5/12
=1/2
【文章題】
割合、比を用いる文章題が頻出である。相当算、食塩水、売買算、仕事算などの標準問題を確実に解けるようにしておきたい。また、線分図、面積図、てんびん図などの情報整理術を身につけておきたい。これらはテキストや過去問の解説に載っている図を見るだけでなく、自分の手で描けるようにしておくとよい。
また、比を表す数を正しく扱えるようにしておきたい。比を表す数と具体的な数量を混同してしまう人はテキストの説明をよく読んだり、指導者に教えてもらったりして正しく理解する必要がある。
【規則性、整数の性質】
まず植木算、周期算、等差数列、約数、倍数などが基本的な知識として必須である。次に階差数列、等比数列、フィボナッチ数列、三角数、四角数などの特別な規則性を持つ数列も頻出であるから同時に学んでおきたい。数列や整数の性質の問題は図に表しづらいため文章題よりも苦手意識を持ちやすいが、数の並んでいる様子を書いたり、表にまとめたりすることで、目を使って判断できるようにすると良い。
【平面図形】
底面の比と面積比の関係、高さの比と面積比の関係、相似比と面積比の関係を使う問題をよく練習しておきたい。これらの問題を解くコツは比の書き込みを正しく行うことである。この分野においては図形への数値の書き込みが必須であるから、問題用紙のコピーを用意するかノートや紙に図を描き写すなどして、数を書き込める図を用意してから学習してほしい。
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2018年度「城北埼玉中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1は計算2問と小問8問、大問2~5は2~4問ずつ、全体では計22問の出題だった。
比較的難度の低い大問1、4、大問2、3、5の前半部分の得点が他よりも高く設定されており、複数の答えがある問題では、完答ではなく一つ一つ採点される方式であった。
大問1は15分以内で仕上げ、大問2~5で各8分程度ずつ使用できるようにしたい。
【大問1】(1)(2)計算
- 難度:易
- 時間配分:4分
計算問題。一問6点で高配点であるから確実に解きたい。整数・分数・小数、( )・{ }が含まれる四則混合計算、逆算についての出題。0.25=1/4 、0.375=3/8 、0.625=5/8 を知っておくと楽に済ませられる。
<時間配分目安:4分>
【大問1】(3)~(7)小問
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
分数の性質、仕事算、平面図形、食塩水に関する小問が5つ出題された。全体の中で比較的難易度が低いが、それぞれの分野の基本事項を理解しておく必要がある。
(3)8つの分数についての2題。
①小数に直すか通分するのが定石。大雑把に大中小のグループに分けてから考えても良い。
②既約分数にしたとき分母が3,6,7,9など(2と5以外の素因数を持つ数)になる分数は割り切れない。
(4) 仕事算。最初から最後まで仕事をした2人の仕事量に着目する方法か、つるかめ算が有効。
(5) 折り返した図形では折る前と折った後の角が等しいことを利用する。また、問われているものを式で表せ
ると良い。
(6) やや難。補助線を引き、面積比を図形内に書き込むと良い。ただし、補助線の引き方がわからないと解け
ないから、3分悩んだら飛ばしてよい。
(7) 食塩水についての2題。
①2種類の食塩水をまぜたときに出来る食塩水の濃度を求める問題。
②与えられた濃度の食塩水をつくるために必要な2種類の食塩水の重さを求める問題。
①、②ともに面積図、てんびん図を活用することで解ける。
<時間配分目安:10分>
【大問2】整数の性質
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
2または3の倍数を小さい方から順にかけた数が12で何回割れるか求める問題。
(1)(2) 12=2×2×3であることと、割られる数を素因数分解したときに2の個数が3の個数の2倍より多く表れ
ることから、3の個数が決め手となる。
(3) やや難。(1)(2)と異なり、割られる数を素因数分解したときの2の個数が3の個数より少ないから2の個数
が決め手。
<時間配分目安:8分>
【大問3】場合の数(道順)
- 難度:やや難
- 時間配分:7分
縦と横と斜めの3つの移動方法があるのが特徴だが、角に到達する方法を求めたいとき、一つ前の角への移動方法を足し合わせることを知っておきたい。
(1) 斜めの道も使って到達できる角を考えたい場合、一つ前の角が3種類あると捉えてよい。
(2) (1)には無い「最短」という言葉をよく吟味して欲しい。
(3) (1)と同様に解ける。(2)の答えを利用して解くことも可能。
<時間配分目安:7分>
【大問4】立体図形
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
立方体をある面から反対側の面までまっすぐくりぬいた図形の体積に関する2題。高さ1㎝の直方体を5段積み重ねた立体と捉え、1段ごとの様子を描く方法をとると良い。
<時間配分目安:7分>
【大問5】規則性
- 難度:やや難
- 時間配分:8分
「1番下の段の積み木の個数」についての規則を正確に捉えることが重要である。
(1)易しい。規則から、最上段に1個、最下段に7個のピラミッド型であることを読み取りたい。
(2)1+2+3+…というように1から順に足した数(三角数)を利用すると良い。。
(3)上から2段目が1通りとは限らない点に注意したい。
<時間配分目安:8分>
攻略のポイント
本校の入試では、比較的難度の低い大問1、4および大問2、3、5の前半部分の得点が他よりも高く設定されているため、基本的な問題での失点をなるべく減らす方針で取り組むことが重要である。
また、文章中に解くための鍵となる情報が書かれているから、重要な情報に印をつけながら丁寧に読むと良い。一方、やや難解な問題も含まれるから、図形への補助線の引き方や情報の整理の仕方が思いつかない場合は飛ばし、解き易そうな問題を優先的に解く戦略を取りたい。
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