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城北埼玉中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「城北埼玉中学校の算数」
攻略のための学習方法

本校の合格を目指したい人の場合、受験用テキストの例題、基本~標準程度の問題を完全に理解することを優先的に行い、得意単元においては応用問題に取り組むと良い。
基本~標準程度の問題において分からない問題が出てきたときは、模範解答を読んで終わりとせず、自分で一から答案を書ける状態にすることを心がけたい。

受験用テキストでの学習を一通り行った後は、過去問演習を繰り返して欲しい。その際、時間内に合格点を取れるようになるまで繰り返すとよい。攻略のポイントでも述べたとおり、本校入試においては計算、大問の前半部分などの基本的な問題の配点が高いから、これらを優先的に解くことを実践すると良い。

以下、本校入試において頻出単元ごとの学習法を述べる。

【計算問題】

 配点が高く、最も落としたくない問題である。小数、分数、逆算が含まれるものが出されるので、数字の見間違いや、途中式の書き間違いによるミスに気を付けたい。
普段から見間違えないような書き方を練習しておくとよい。たとえば、下記のような問題では、数字や符号(+-×÷)を省略せずに一行一行書く方法が筆者のおすすめの方法だ。

1/3×0.25+ 2/7÷(1.4-5/7)
=1/3×1/4+2/7÷(7/5-5/7)
=1/12+2/7÷(49/35-25/35)
=1/12+2/7×35/24=1/12+5/12 =1/2

【文章題】

割合、比を用いる文章題が頻出である。相当算、食塩水、売買算、仕事算などの標準問題を確実に解けるようにしておきたい。
また、線分図、面積図、てんびん図などの情報整理術を身につけておきたい。これらはテキストや過去問の解説に載っている図を見るだけでなく、自分の手で描けるようにしておくとよい。
また、比を表す数を正しく扱えるようにしておきたい。比を表す数と具体的な数量を混同してしまう人はテキストの説明をよく読んだり、指導者に教えてもらったりして正しく理解する必要がある。

【規則性、整数の性質】

 まず植木算、周期算、等差数列、約数、倍数などが基本的な知識として必須である。次に階差数列、等比数列、フィボナッチ数列、三角数、四角数などの特別な規則性を持つ数列も頻出であるから同時に学んでおきたい。
数列や整数の性質の問題は図に表しづらいため文章題よりも苦手意識を持ちやすいが、数の並んでいる様子を書いたり、表にまとめたりすることで、目を使って判断できるようにすると良い。

【平面図形】

 底面の比と面積比の関係、高さの比と面積比の関係、相似比と面積比の関係を使う問題をよく練習しておきたい。これらの問題を解くコツは比の書き込みを正しく行うことである。この分野においては図形への数値の書き込みが必須であるから、問題用紙のコピーを用意するかノートや紙に図を描き写すなどして、数を書き込める図を用意してから学習してほしい。

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2020年度「城北埼玉中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問1は計算2問と小問6問、大問2~5は3問ずつ、全体では計20問の出題だった。1問あたりの配点は各5点であった。時間は計50分であるから、1問にかけられる平均時間は2分強といったところだ。

【大問1】(1)①②計算

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分

標準程度の計算問題。一問5点で高配点であるから確実に解きたい。整数・分数・小数、( )・{ }が含まれる四則混合計算ついての出題だった。①は整数のみの四則演算で計算の順序を誤らないようにしたい。②では0.125 = 1/8 を使えるようにしておきたい。

【大問1】(2)~(6)小問

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

内訳は(2)割り算と余り、(3)仕事算、(4)(6)平面図形、(5)立体図形であった。(2)(3)(5)①は基本問題で、(4)(5)②(6)はそれらに比べると難度が上がる。前者は確実に点を取り、後者はどうしても解法が思い浮かばない問題は後回しにした方が良い。

(4) 共通部分を付け加えた図形どうしの比較に持ち込めばよい。受験勉強中に経験したことがあれば正解できたと思われる。

(5)② 差がついたと思われる問題。底面の正方形の一辺を①㎝とおいて成り立つ式を書ければ一辺を求められる。

(6) 経験の差が出たと思われる。相似比を用いて図形内の長さを求めていくのが定石。

【大問2】平面図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

円に関しての基本を理解できていれば難なく解ける問題。確実に正解を取りたいところだ。(1)は出題者側からのメッセージ性を感じる問題である。

(1) 「3.14のことである。」は点にならないと思われるから注意したい。率とは割合のことであるから、「○○に対する□□の割合」という書き方が相応しい。

(2)(3) 計算式を書ければ、各々の計算結果を求めなくても差を求られる。そのことが分からない場合でも、丁寧に計算を行って正解を求めたい。

【大問3】速さ

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

珍しい設定の問題であるが、追い越しの旅人算と思えれば正解を出せたと思われる。(3)は解釈が分かれる文章であると思われるため、良く分からない場合は飛ばして良い。

(1)(2) 列の長さは考えないと書かれているので、列を一人の人間として扱えば良い。

(3) 「2回ずつ走り終わる」を「列を抜けてから列に追いつくことを2回行う」という意味で捉えられれば正解を出せる。

【大問4】規則性(平面図形と規則)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1)は解きたい問題だが、(2)(3)は難度が高い。ある程度調べていき、規則を掴めれば解ける。他の問題が溶けていない状態で本問に時間を掛け過ぎてしまうのは得策ではない。

(2)(3) 一つ前の図形に対してどれだけ増えるのかを捉えられれば解ける。上述の通り、長考はおすすめしない。

【大問5】場合の数

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

立方体を積み重ねた図形上の移動方法についての問題。角に到達するまでの道順の総数を記入していく方法や左・前・下の並べ方を考える方法などが定石だろう。

(1) 確実に正解したい。落ち着いて考えれば平面の問題に変化させられる。

(2) 点Aから真ん中の点Oまでと点Oから点Bまでとに分けて考えると良い。

攻略のポイント

標準的な問題で失点しないことが最重要だろう。ただし、やや難解な問題が数問含まれる傾向があるため、解き易い問題から優先的に解くことを心がけたい。必ずしも難易度順に並んでいるわけではないので、その点にも注意したい。本番の試験中は計算ミスが命取りになるため、ミスを防ぐ策を講じたい。例えば、円周率が複数回出てくる計算では3.14を最後にまとめて一回かけることや、小数と分数の変換を行ってから計算をするなどの工夫をしたい。

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