海城中学校 入試対策
2016年度「海城中学校の国語」
攻略のための学習方法
分析
海城中では、文章題の二題構成という出題が続いている。
文章ジャンルは、物語文と論説・説明文という形が多い。
物語文は、受験生と同世代の登場人物を中心にした題材が目立つ。
論説・説明文は、論理構成が複雑な、難解なものも出題される。
設問構成は、選択式問題が多い。選択式問題の取り組みは、合否を大きく左右する。十分に対策を立てておきたい。
また、50~120字程度の字数を要求する記述問題が、毎年、出題される。
記述問題には、条件の設け方に特徴がある。その特徴に出題者の意図を読んでいきたい。
出題形式別対策
素材文の長さは、合計で6000~8000字程度のことが多い。公開模試などで出題される文章題の総字数と、それほど大きな違いはない。
(ただし、選択肢の総字数を合せると、字数は10,000字を越える。)
素材文は、15分程度で読み終わることが目安である。日頃の学習の中でも、素早く読み進めることを意識して欲しい。
選択式問題の出題数が目立つ。選択式問題は、各選択肢の字数が多いことも特徴である。
ただし、各選択肢のキズの部分は、比較的見つけやすい。解く際に、二つ程度に絞ることは、やりやすいであろう。
最終的な正解を見つけるために必要なことは、文章中や選択肢の中の手がかりの明確化である。正解の理由を確実に認識することを、習慣化しておきたい。
記述問題は、設問の条件の作り方に特徴がある。言葉の指定、文型の指定、「……そのような人物の指し示す内容を明らかにしつつ……」「……『 』の内容をまとめる形で……」などである。
それぞれの「指定」には、「〇〇を記述させたい」という出題者の意図がある。その意図を読み取ることが、正解へのカギになる。
漢字の書き取り問題、言葉の知識関連の問題は、毎年、出題される。
本校の場合、出題される内容は基本的なものが多い。確実に得点したい。そのためにも、日頃の漢字・語句学習をしっかりとしておきたい。
過去問演習
過去問演習に入る際には、以下の点に留意したい。
・50分という制限時間で、答案をすべて埋めつくす癖をつける。(空欄を作らない)
・全体的に、時間配分を意識して、すばやく解き進める。時間がかなりかかりそうな設問は、飛ばして後回しにする。
・選択式問題の取り組み方の基本を意識する。特に、それぞれの選択肢を比較して、正解の理由と誤答の理由を明らかにする。
・記述問題は、設問をしっかりと読んで取り組む。「〇〇を書かせたい」という出題者の意図を意識する。
・解き終えた答案は、必ず、国語の先生に目を通してもらう。先生に添削指導をしてもらい、今後の海城中対策を考える。
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2016年度「海城中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
長文読解問題の二題構成である。文章ジャンルは、物語文と論説文。設問形式は、選択式問題が目立つ。記述は80字以内のものが一題と、120字以内のものが一題。決して多すぎる訳ではない。
素材文の総字数は、7800字程度。長めの選択肢が多いため、読まなければならない総字数は、かなり多い方だと言える。
【大問一】物語文
- 難度:やや難
- 時間配分:23分
問一 心情関連。選択式。直前から読み取ることができる。<時間配分目安1分>
問二 場面理解。選択式。傍線②を含む部分から類推できる。<時間配分目安1分>
問三 言葉の意味。選択式。傍線を含む文脈から考えることができる。<時間配分目安1分>
問四 場面理解。選択式。状況はわかりやすい。<時間配分目安1分>
問五 内容理解。選択式。それぞれの選択肢の後半部分で見分ける。<時間配分目安2分>
問六 場面理解。選択式。場面をおさえれば、わかりやすい。<時間配分目安1分>
問七 心情理解。選択式。選択肢を注意して見分ける必要がある。<時間配分目安2分>
問八 状況理解。選択式。状況と彼らに対する気持ちをおさえる。<時間配分目安1分>
問九 心情関連。記述式。80字以内。傍線部10以降に、気づいたことがまとまっている。そこを活用。<時間配分目安4分>
問十 心情関連。選択式。書かれた状況から類推が必要。<時間配分目安1分>
問十一 主題関連。選択式。手ごわい選択式問題。<時間配分目安2分>
【大問二】随筆文
- 難度:標準
- 時間配分:27分
- ★必答問題
問一 漢字の書き取り。短答式。すべて基礎的な問題である。<時間配分目安2分>
問二 内容理解。選択式。似た内容の選択肢に注意。<時間配分目安1分>
問三 内容理解。書き抜き。指定されているため、解きやすい。<時間配分目安1分>
問四 状況理解。選択式。「誤解」であることを見落とさない。<時間配分目安1分>
問五 内容理解。選択式。選択肢の内容を細かく分析したい。<時間配分目安1分>
問六 内容理解。選択式。誤答の選択肢を見つけやすい。<時間配分目安1分>
問七 内容理解。選択式。それぞれの選択肢の内容を細かく見分けること。<時間配分目安2分>
問八 内容理解。短答式。前後の文脈から判断はしやすい。<時間配分目安1分>
問九 内容理解。選択式。選択肢の比較はしやすい。<時間配分目安2分>
問十 内容理解。選択式。直後の文脈から判断する。<時間配分目安1分>
問十一 要旨関連。記述式。120字以内。ポイントは大きくわけて三点。<時間配分目安4分>
問十二 段落分け。書き抜き。比較的わかりやすい。<時間配分目安1分>
攻略のポイント
・合格者平均点は、71.6点。(満点は120点:約60%) 漢字をすべて正解して、各読解問題の誤答を4つ以内におさめたい。
・素材文を読む時間の目安は15分以内。残りの35分程度を解く時間の目安にしたい。
・選択式問題は、選択肢が長いものが多い。素早く読み進めたい。ただし、選択肢の中にキズは見つけやすいものが目立つ。
・記述問題は、指定された条件の中に、出題者の「書かせたいこと」が見つかる場合が多い。出題者の意図を読み取る練習をしておきたい。
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