海城中学校 入試対策
2014年度「海城中学校の理科」
攻略のための学習方法
[理科の知識]
難しさを感じさせる問題もあるが、合否に決定的な影響を与えるのは、やはり一問一答的な理科の知識問題である。
ただ、注意が必要なのは、そうは言っても、単なる暗記問題ではないのである。
小学生の勉強で注意しないといけないのは、暗記事項だというと本当にそっくりそのままの暗記をしてしまうことがある。ひどい場合には、①の答えが水酸化ナトリウムで②の答えが塩酸などというように、答えを順番通りに憶えている、などということもあるくらいである。それで「できた!」と思い込んでいる受験生もいるので、注意が必要だ。
暗記をするときは、ただ単に単語を憶えるのではなく、その単語について説明できるかどうか、がポイントである。質問をしてみて、もし説明できなければ単語の丸暗記となっている可能性がある。説明できるようになって、初めて入試レベルに耐えられる知識となったとみなすことができる。
また、知識のレベルであるが、今年度の「電圧」のように、少しばかり詳しいものが求められる。
「電流」については詳しく勉強している。「抵抗」についても電球の明るさのところで話は出てきている。
ところが、「電圧」は抜けている可能性がある。「電圧」に限ったことではないが、「電圧」がテキストにあるかないかは、テキスト選びの基準にはなる。もし、テキストや問題集の中に、「電圧」がないとすると、もうすこしレベルの高いものを選んだ方が良い。
[文章・グラフの読み取り]
上位校によくみられる特色の一つが「読み取り」である。
比較的やさしめの読み取りではあるので、出来るようにしておきたい。
上位校の理科においては、物理・化学・生物・地学以外に、「実験・観察の読み取り」というもう一つの分野があると思って良い。
対応策は、何をおいても過去問がベストである。他の上位校を中心に、あまりなじみのない実験データを読み取らせる問題があったら、ある程度数をこなしておこう。ただし、重要なのはあくまでも「理科の知識」。
海城においては、「読み取り」は必答ではないと思っておこう。
[まとめ]
繰り返しになるが、大事なのは正確で、かつ、丸暗記ではない、内容が詰まった理科知識である。
意外な事ではあるが、結構ここが出来ていない受験生が上位校受験者に多い。しっかりできれば、ここで十分差をつけることができる。
毎日確実に、一問一答式テキストを進めておこう。
但し、注意が必要なのは、一人でやっているとどうしても丸暗記になりがちであるということ。疑問に思ったこと、納得できないことはメモをしておいて、あとで必ず質問をして解決・納得しておくことが不可欠である。
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2014年度「海城中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
通常の勉強では「そこまでやっていないだろう」というレベルのものを文章で読ませ、グラフをみせて、理解させて答えさせるということで、一見難しそうな問題が見受けられるが、必ずしも正答できないというものではない。
「何度か解いたことがある」「聞いたことがある」ということに加えて、知識がきちんと定着しているかどうかが合否の分かれ目である。
【大問1】物理分野(電流)
- 時間配分:12分
難しめにつくってきた。しかしポイントは、前半と後半とをしっかり分けて準備することである。
基本的に、「オームの法則」と「電圧」について、基本的な(テキストでの)理解があればよい。後半については、押さえておく重要性はさほどない。
問1から問3Cまでは、「オームの法則」さえ知っていればできる問題なので、ここまでは必答。
問3DEF ここから単純に「オームの法則」(とりあえず公式)を知っていることに加え、図と文章・グラフの読み取り・理解が必要となる。
ここでは、図1の文章と図の理解が試される。ただし、合格基準までを考えると、これ以降は仮にできなくても気にする必要はない。
問4は、抵抗の応用。さすがに抵抗の変化まで準備できている受験生は少ないだろう。文章の正確な理解と、グラフの読み取りがポイント。
問5・問6 問4までがある意味基本で、その応用といったところ。できなくても良い。
【大問2】化学分野(気体の発生)
- 時間配分:12分
全て必答と言いたいところだが、問1から問3までで、合格圏には届くであろう。
問1から問3まで 気体についての基本的な知識。必答。
問4・問5 グラフをきちんと読み取れるか同課が決め手。特に金属Bのグラフは急ぐとミスが出やすい。
時間をかけてやりたい。
【大問3】生物分野(人体)
- 時間配分:8分
ここは知識問題。但し、暗記ではなく、理解しながら覚えていることが大切。
問1(1) 体循環・肺循環は知っておきたい言葉。プラス静脈についての正しい知識があれば解けるはず。必答。
問1(2) 基本的知識。必答。
問1(3) 肝臓にはたくさんの役割がある。ア・イ・ウプラスして発熱まで憶えておこう。何にしてもアンモニアの貯蔵は少し考えられないと思う。必答。
問2(1) A・B・Cともに基本事項。必答。
問2(2) 知識としては少し細かい。血液が骨の内部でつくられていること自体知らない受験生が多い。
問2(3) 基本的知識。必答。
問2(4) これは知識として入れておかないと、エとオの選択までは考えることはできるかもしれないが、どちらかを考えることは難しい。
問3 必答とは言えないが、記述としてはその場で考えられてもいいかもしれない。
【大問4】地学分野(地震)
- 時間配分:10分
ほんの少しだけ、細かい知識が聞かれている。しかし、必ずやったことのある知識である。しっかりと覚えていればできる。
問1 1、2ともに基本的知識。必答。
問2 テキストでよく見る図を描け、といっているだけ。必答。
問3 説明文を読んで考えて、という問題。答えは文中にある。確実に取りたい。必答。
問4(1)(2) 多少の難しさを感じるであろう。しかし、震度・マグニチュードの知識ともに、正確に知っておくべき範囲である。合格には必答である。この2問ができたかどうか、どこまで理科の知識をしっかりやってきたかどうかが出るところなので、ある意味合否を分けているかもしれない。
問5(1) 基本的知識。必答。
問5(2) 単純な問題ではないが、文章がきちんと読み取れていれば、難しくはない。必答。
攻略のポイント
文章やグラフの読み取り問題が目を引くところではあるが、合格のために必要なことは、いつもやっている問題・知識事項がきちんと解けているかどうか、である。
例えば、【大問4】の問4の「地震とマグニチュード」についての知識問題。確かに少しばかり難しくはあるが、これが微妙に難しいレベルなのである。どこかで一度は間違いなく聞いたことがあるはず。しかし、うろ覚えになりがちなところでもある。そういったレベルのものをきちんと覚えているかどうかが合否の分かれ目となる。
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