海城中学校 入試対策
2016年度「海城中学校の理科」
攻略のための学習方法
理科の知識
難しさを感じさせる問題もあるが、合否に決定的な影響を与えるのは、やはり一問一答的な理科の知識問題である。
ただ、注意が必要なのは、そうは言っても、単なる暗記問題ではないのである。
小学生の勉強で注意しないといけないのは、暗記事項だというと本当にそっくりそのままの暗記をしてしまうことがある。ひどい場合には、①の答えが水酸化ナトリウムで②の答えが塩酸などというように、答えを順番通りに憶えている、などということもあるくらいである。それで「できた！」と思い込んでいる受験生もいるので、注意が必要だ。
暗記をするときは、ただ単に単語を憶えるのではなく、その単語について説明できるかどうか、がポイントである。質問をしてみて、もし説明できなければ単語の丸暗記となっている可能性がある。説明できるようになって、初めて入試レベルに耐えられる知識となったとみなすことができる。
また、知識のレベルであるが、今年度の「電圧」のように、少しばかり詳しいものが求められる。
「電流」については詳しく勉強している。「抵抗」についても電球の明るさのところで話は出てきている。
ところが、「電圧」は抜けている可能性がある。「電圧」に限ったことではないが、「電圧」がテキストにあるかないかは、テキスト選びの基準にはなる。もし、テキストや問題集の中に、「電圧」がないとすると、もうすこしレベルの高いものを選んだ方が良い。
文章・グラフの読み取り
上位校によくみられる特色の一つが「読み取り」である。
比較的やさしめの読み取りではあるので、出来るようにしておきたい。
上位校の理科においては、物理・化学・生物・地学以外に、「実験・観察の読み取り」というもう一つの分野があると思って良い。
対応策は、何をおいても過去問がベストである。他の上位校を中心に、あまりなじみのない実験データを読み取らせる問題があったら、ある程度数をこなしておこう。ただし、重要なのはあくまでも「理科の知識」。
海城においては、「読み取り」は必答ではないと思っておこう。
まとめ
繰り返しになるが、大事なのは正確で、かつ、丸暗記ではない、内容が詰まった理科知識である。
意外な事ではあるが、結構ここが出来ていない受験生が上位校受験者に多い。しっかりできれば、ここで十分差をつけることができる。
毎日確実に、一問一答式テキストを進めておこう。
但し、注意が必要なのは、一人でやっているとどうしても丸暗記になりがちであるということ。疑問に思ったこと、納得できないことはメモをしておいて、あとで必ず質問をして解決・納得しておくことが不可欠である。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2016年度「海城中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
時間は十分である。大問によって、知識と典型問題がほとんどであったり、考えさせる・判断させる問題がほとんどであったりと、ある意味バラバラ感がある。
考え、判断をしないといけない問題はひとまず置いておき、知識問題・典型問題をはじめにやってしまおう。
考えさせる問題も、基本記号問題である。時間が足りなくなっても、埋められはする。
【大問１】物理（光・典型的実験問題）
- 時間配分：10分
実験問題であるが、特に考えさせるようなものではない。しっかりと準備していないといけない問題である。
光の速さを測る実験である。光が1秒で地球を7周半というのは小学生がよく知っている知識である。そんなものが測れることに興味を持ってほしいし、持たせないといけないものである。
問1 基本的な算数問題である。必答。
問2 同じく基本的な知識と算数の問題である。必答。
問3 典型問題。過去問を始める時点で頭に入っていないといけない基本知識である。必答。
問4 計算問題。距離を勘違いしないように。必答。
問5 基本問題。必答。
問6 基本問題。必答。
【大問２】化学（状態変化、カロリー計算、溶解度計算）
- 時間配分：10分
理科の計算問題は算数とは全く違う。基本的に、考えさせる問題は出題されない。いつかどこかでやった典型問題が出題される。
よって、テキストなどでやった理科の計算問題は、その重要度は算数とは違う。必ずできるようにしないといけない。
問1 基本問題。必答。
問2 基本問題。必答。
問3 基本問題。必答。
問4 ジュールで計算させる点は、あまりやったことがないかもしれないが、基本的にいつかどこかでやった問題である。全問正答を目指そう。
特に難しいことは聞かれていないという感覚になってほしい。ああ、あれね。という感覚がなかったとしたら、明らかに準備不足である。
【大問３】生物（呼吸）
- 時間配分：10分
生物であるが、知識は少なめ。考えさせる問題になっている。
問1 基本知識。必答。
問2 知識問題であるが、難しい。考えても無理であろう。
問3 典型問題。何度も解いたことがあるはずである。何度も解いたくらいでないといけない。
問4 解いたことはないであろう。体内に吸った空気の５％ほどにあたる酸素が取りこまれることが知識として聞いたことがあるであろうが、これと問題文の死腔量との関係が問題文では読みとれないので、逆に知らないほうが解きやすい。
そして、ランニングでそんな呼吸法がある以上、そのほうがいいのだろうと思うであろうから、なんとなく出来てしまう。やはり、理科で考えさせる問題は出題が難しいのである。
問5 図の読み取りの問題である。両方とも肺に空気が入っている点に気づくかどうかである。
【大問４】地学（天気）
- 時間配分：10分
典型的な問題がない。考えさせるというか、判断をさせる問題である。
問1 知識と、天気予報の衛星写真と比べられるかというところ。教えられる問題ではない。自身で判断できるかどうか。
問2 知識問題＋文章の読み取り。
問3
(1) 梅雨前線と書いてしまう生徒は多いであろう。
(2) 台風についての知識。少し細かいが知っていてほしい。
(3) 風向きは結局、難しい。過去問の解説などにはさらっと、当然のように書いてあるが、実際は難しい。これは仕方がないであろう。
問5 条件は全て書かれているので、難しくはないであろう。
攻略のポイント
考えさせる問題も入っているのであるが、準備していくというと、やはり、頻出の知識を固め、典型的な計算問題をできるようにしておくことである。
考えさせる問題と言っても、理科は結局は記号問題などになってしまい、本当に分かっているかどうか、わからなくてもできてしまうことがある。さほど差はつかないと思ってほしい。
それよりもまず、知識を覚え（出題されるのは基本的に一般的な知識である）、典型的な計算問題（一般的なテキストに出ているもので十分である）をできるようにしておくことが重要なのである。
当り前の問題であるが、それこそ差がつくのである。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
海城中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー＝学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。