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開成中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「開成中学校の理科」
攻略のための学習方法

開成中の満点は70点、知識問題も見られるが、問題文・図・グラフ等を読み取った上で答える問題が中心である。適語を答える問題・記号選択問題・計算問題が中心で、記述も見られた。
攻略のための学習法として、まずは基本知識を固めること。知識のみで正答できる問題が意外と多い。
さらに、計算問題や実験・観察問題を中心とした問題演習をしっかり積んでおくことが必要である。
一問一答式の問題だけでなく、実験や観察の結果を分析して解答する形式の総合問題の演習もしっかり行って頂きたい。
今年度見られた実験器具の使い方や実験の進め方に関する出題は過去にも見られた。また、時事問題が出題された年もあるので、これらの対策もしておきたい。
分野毎の学習法は次の通りである。

<分野毎の学習法>

生物分野 
本年度はクモと昆虫についての出題で、基本知識問題とグラフの読み取り問題が中心であった。昨年も昆虫についても出題されている。ここ数年それ以外では、人のからだの働き(血液循環など)・植物・動物と各単元から幅広く出題されている。
この分野の学習法としては、植物の分類・つくり・はたらきを中心に、生物に関する基本知識をしっかり固めることが最優先である。生物分野の学習をする上では、日頃から図鑑や資料集を見ながら学習する習慣が大切である。また、実験や観察について考えるタイプの問題演習もしっかり行って欲しい。

地学分野 
本年度は気象に関する出題で、時差とH3ロケットに関する出題も含まれていた。過去の出題傾向を見ると、天体に関する出題頻度が最も高く、気象・地層・地震に関しての出題も見られる
この分野の学習方法としてまずは、太陽・月・星の動きを中心に基本事項をしっかり固めることに力を入れて欲しい。天体の動きに関しては、なぜそのように動くのかの理屈を理解した上で覚えて欲しい。本年出題された気象については、台風・風の吹き方・高気圧と低気圧・四季の気象について知識を固めて欲しい。地層・地震・火山・岩石に関しても基本知識の学習をしっかり行うこと。

物理分野 
本年はばねについての出題で、本年度の大問4つの中で最もレベルの高い内容の出題であった。ここ数年を見ると、振り子・てこ・滑車・ばねなどの力のつり合いに関する出題頻度が高く、電気回路、空気の膨張と収縮等に関する出題も見られた。
この分野の学習方法として、特に力のつり合いについての学習に力を入れて欲しい。ばね・てこ・滑車・振り子・浮力などの基本知識を身につけた上で、計算問題の練習をしっかり行って頂きたい。
また電気回路については、豆電球の明るさに加え、電熱線の発熱、電流と磁界(電磁石・方位磁針の振れ)についても基本的な原理を理解した上で演習をしっかり行うこと。

化学分野 
今年度は物質の判別に関する出題で、記述問題や計算問題も含まれていたが、際立った難問はなかった。ここ数年では、水溶液の性質、ものの溶け方物質の構造、物の溶け方、気体の性質と発生、溶解度などに関する出題が見られる。また、ガスバーナーなどの実験器具の使い方についても頻繁に問われている。
この分野の学習方法としてまずは、水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識を固め、中和・溶解度などの計算問題演習をしっかり行って欲しい。また、実験器具の使い方、実験の進め方もしっかり学習して頂きたい。

過去問演習は時間も意識して取り組んで欲しい。その上で、できなかった問題についてはしっかりその原因分析を行い、同じ間違いをしないように対策して欲しい。分析や対策については、プロの家庭教師を是非活用して頂きたい

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2025年度「開成中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は4、小問数は21で70点満点。試験時間は40分で例年通りであった。
適語を答える問題、記号選択問題、計算問題が中心で、記述問題も見られた。今年度の合格者の平均点は57.2点で昨年と比べてやや下がっているものの、8割以上の高得点が求められる出題が続いている。
知識問題と思考力や分析力を試す問題のバランスが取れた出題になっている。計算問題もあるが難度は高くない。難関校の開成中学ではあるが、基本的な知識問題が意外と多い。試験時間は十分あるので、問題文をしっかり読み取って落ち着いて取り組んでほしい
知識固めの学習と過去問等を使った問題演習をしっかり積んでおくこと。

【大問1】 化学分野 物質の判別

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

問1 リトマス紙の色の変化についての知識問題。
問2 砂糖と食塩の判別に関する会話文の空欄適語補充問題。
砂糖は炭素を含むので、加熱すると焦げることがポイント。間違いやすいのは、実験で用いる「保護(安全)メガネ」。
問3 15.0-14.5より得られた食塩は0.5g。白い粉末は2.5gなので、食塩の割合を求めると、0.5÷2.5より20%。四捨五入の指示があるが、その必要がないことに注意。
問4 記述問題。
やや迷う可能性のある一題。水が水蒸気になって体積が増えることにより、結晶がはじけ飛んだと考えられる。会話文の前後の発言がヒント。
問5 記述問題。
容器内の食塩と砂糖の割合を調べたいという点がポイント。容器内の食塩と砂糖の割合を均一にするために、容器から取り出す前によく混ぜておくことが必要。
  
化学分野からは物質(食塩と砂糖)の判別に関する出題であった。問4の記述問題を除くと、計算問題を含めて易~標準レベルの問題が並んでいる。難しい化学計算の学習だけでなく、知識を中心とした基本を固めることの重要さを親子で確認していただきたい。

【大問2】 物理分野 ばね

  • 難度:やや難
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

問1 表1より、10gで0.25㎝縮んでいることがわかる。10÷0.25より、40g/㎝。
問2 表2より、ばねの巻き数とばね定数は反比例の関係にあることがわかる。ばねの巻き数が10回のときのばね定数が243g/㎝なので、243÷8より四捨五入して、30g/㎝となる。
問3 表3より、金属線の太さが2倍になるとばね定数が2×2の4倍になっていることがわかる。ばね定数54g/㎝と121.5g/㎝を比較すると、54:121.5=4:9=2×2:3×3なので、金属線の太さは0.09×3/2より四捨五入して0.14㎟となる。
問4 表4より、ばねの太さが1:4=1×1:2×2であるとき、ばね定数は8:1=2×2×2:1×1×1という関係にあることがわかる。ばねの太さが9㎟と81㎟で比較すると、9:81=1:9=1×1:3×3なので、ばね定数は3×3×3:1×1×1=27:1となる。
問5 問2~問4の結果をもとに計算する問題だが、どの表のどの数値と比較すればよいかをしっかり考えること。表4のばねの太さが36㎟のときと比較すると、90×8/15×8/15×2四捨五入して51g/㎝となる。
問6 表1より計算すると、ばねの自然長は5㎝。ばねを2本並列につなぐと縮む長さは1/2になる。仕切りの左と右でばねが縮む長さをそれぞれ②、①とすると、(8.7-1.1)=5×2-③となるので、①=0.8㎝。従って、仕切りの左側のばねの長さは、5-0.8×2より3.4㎝。
問7 ばねaの自然長は5㎝、ばねbの自然長は、自然長は巻き数に比例することから10㎝。また、ばねaが10gで0.25㎝縮むことから、ばねbは10gで0.5㎝縮む。
おもりの重さと板の重さの合計は190g。ばねbが5㎝縮んで5㎝になるための重さとして100gが必要。残りの90gについて、ばねaとばねbの縮む長さの比が1:2であることから、ばねaに60gばねbに30g加わればよい。合計すると、ばねaに60gばねbに130g加わればよい。棒の重さはばねaとばねbに均等に25gずつ加わるので、おもりの重さはばねaに35gばねbに105g加わることになる。35:105=1:3より、AC間の距離:CB間の距離=3:1となる。
 
ばねについての出題。
前半の問題における表の読み取りが最大のポイントとなる。単なる比例や反比例だけでなく、やや複雑な関係も含まれているので、お子様とは、「思い込みではなくしっかりデータを見る」ことを確認して欲しい。
後半の計算問題はややレベル難だが、開成受験生であれば、問7の解法までをしっかり理解して欲しい。なお、問7の類題は塾のテキストや問題集でも見られるので、是非解法理解の確認のためにも取り組んで欲しい。

 

【大問3】 地学分野 気象・時差

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 (1)飛行機の速度が地球の自転速度と同じであることがポイント。1時間西に移動すると1時間時間が遅れることになる。また、日付変更線をまたいでいないので、日付も時間も変わらず12月25日の12時である。
   (2)飛行機Aに乗っている場合は、(1)より日の出は1回も起こらない。飛行機Bは地球の自転と同じ方向に進むので、1時間飛ぶと時間は2時間進むことになる。24時間飛ぶと48時間進むので。日の出は2回見ることになる。
問2 「燃やすもの」とは燃えるために必要なものと考えられるので、酸素である。
問3 台風の中心は「台風の目」と呼ばれ、下降気流が起こり、雲はない。
問4 (1)雲画像では西ほど厚い雲に覆われており、東北や北海道には雲が見られない。該当する降水量分布を選択すること。
   (2)大きな雲の動きを見るとC⇒A⇒D⇒Bと動いていることが確認できる。
   
気象に関する出題で、前半に時差やH3ロケットについての問いも含まれている。時差についての問題は地球の自転速度・方向と飛行機の速度・進行方向の関係を考えるレベルの高い問題。気象に関する問題はいずれも易問。
気象に関しては日頃から天気予報やニュースに興味を持つことが大切である。

 

【大問4】 生物分野 クモと昆虫

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

問1 昆虫の足は6本、クモの足は8本。
問2 トンボが不完全変態の昆虫。
問3 グラフの読み取り問題。1日目Aと1日目Bを比較すると、巣の大きさが小さくなっている。
問4 グラフの読み取り問題。1日目Aと1日目Bを比較すると、ほぼ同じ大きさの巣を作っていることがわかる。
問5 「安住性」のクモは新しい場所でも大きな巣を作る、と書かれてあるので、クモbが安住性のクモにあたる。従って、クモaが移住性のクモとなる。
 
クモと昆虫に関する出題。前半の知識問題での失点は禁物。大問1・3・4と基本的な知識問題が多いという認識を親子で共有していただきたい。後半のグラフ読み取り問題も開成受験生にとっては易問と言えるであろう。

攻略のポイント

合格者の平均点は約57.2点で、引き続き高い正答率が求められる入試であった。
今回の入試では大問2のレベルがやや高かったが、それ以外には難問と思われる問題は見られず、得点しやすい問題が多かった。
超難関校の開成中学とはいえ、理科の出題においては意外と標準レベルの出題が多く、基本知識を問う問題も多く含まれる。
出題の内容を見ると、例年同様に実験や観察の結果についてのデータの読み取りや、長めのリード文を読んで答える問題が中心である。
学習を進める上では、基本知識をしっかり身につけた上で、実験や観察の結果に基いて考えるタイプの問題や、長めの問題文を読んで考える問題の演習量を十分に確保して欲しい
入試直前には過去問等を使って時間を意識した問題演習も行うこと

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