鎌倉学園中学校 入試対策
2021年度「鎌倉学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問3つに地理・歴史・政治経済分野が割り当てられている。各分野10~15問ほどで計40問前後の総解答数となっている。
リード文や史料を読み、下線部について答えていく1問1答形式が多い。地図や図版、統計やグラフなどの資料も用いられている。設問は記号選択・適語記入が多く、年度により1行程度の説明記述も1~2問出題されている。
一部にやや難しい問題も見られるが、それだけに基本事項の問題は取りこぼさない基礎力が必要とされる。
地理分野
日本のある一定の地域についてやや詳しく訊く問題が多い。5つの府県の特色(2020年度)や自動車を中心とした日本の工業(2021年度)などの出題が見られた。地形・地名・産業・気候など幅ひろい項目について訊かれている。地図の読み取りの問題もある。
日本全体、空白ができないように広く丁寧に学習しておこう。地図・白地図なども使って河川・平野や各都市の地名なども正確に頭に入れておく。資料集で産業などの最新データに触れることも大事である。
歴史分野
ある話題や年表などを題材として、広い範囲の時代について問われている。各時代の外交(2020年度)や地震・火山噴火などの自然災害(2021年度)などの話題が取り上げられている。各時代の出来事・人物・文化や外国との関係など、内容も幅広い。時代順の並べ替えもある。年号を覚えてしまえば万全だが、大きな出来事との前後関係で覚えるのも有効である。
特定の時代・項目に偏りは無いので、古代~現代までの各項目をひろく覚えていくようにしよう。日本と関わりのある国については、地理的な位置も確認しておこう。
政治経済分野
憲法と政治のしくみから多く出題されている。憲法の重要な条文、国会・内閣・裁判所の具体的な仕事の内容や財政・地方自治など、また直近1~2年にあった社会的な出来事などはしっかり覚えておこう。量は多くないが時事問題も含まれているので、重大ニュース集なども活用して新しいニュースをチェックしておきたい。
記述問題
出題されない年度もあるが、ここ数年では1~3行ほどで1~2問が出題されている。考える力を必要とする問題も出されるようになってきたので、出来事の理由・原因などをよく考える習慣をつけよう。字数も増える傾向なので、40~50字で記述するような類似問題で慣れておこう。
適語記入
適語を答える問題はすべて漢字指定である。地名や人物名は迷いやすい表記も多いので、最初に出てきたときにしっかり覚えてしまおう。初回に覚え損なうとなかなか正確に定着しないものである。
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2021年度「鎌倉学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は33問で、例年とほぼ変わらない。選択肢と適語記入が多く、資料も使われているが読み取りにそれほど時間がかかる種類のものではない。2021年度は記述問題は出されなかったので、全体として時間は足りるだろう。地図を使った問題が今年度も出されている。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
自動車を中心とした日本の工業について訊かれている。
問1 A.高度経済成長 B.石油危機(オイルショック) C.摩擦 D.中京 E.京浜
問2 1980年に日本がアメリカを抜いて第1位になったとあるので、①が日本で②がアメリカ、近年では③の中国が圧倒的に生産台数を増やしている。
問3 名古屋・横浜・関東内陸など自動車とその関連工場が多い特徴から図3が自動車、セメントは埼玉県秩父市や山口県などが含まれるはずなので図4、半導体は飛行機や自動車で運べるので飛行場の近くや道路沿いなど内陸にも工場がたくさんあることが図2に示されている。
問4 相手国の国内の仕事を奪って失業者が増えると非難が強まった。そのため現地に工場を作って現地生産を行い雇用を創出した。
問5 工業生産額1位となった中京工業地帯の原動力は、多くの関連工場を有し企業城下町・豊田市を形成するトヨタ自動車によるところが大きい。
【大問2】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
- ★必答問題
地震・火山噴火などの自然災害を話題とした問題。
問1 A. 立正安国論 B. 関東大震災 C. 朝鮮 D. 万葉集 E. 小笠原諸島
問2 エ. 鎌倉時代に将軍が同業者組合(座)を解散させたという事例はない。
問3 イ. 足利氏は代々将軍職を世襲した。
ウ. 平氏は幕府を開かなかった。
エ. 関ヶ原の戦いで徳川方に味方した藩が譜代である。
問4 御成敗式目の制定は1232年である。
問5 ア. 明治時代の廃藩置県の説明である。
問6 ア. 『源氏物語』は光源氏を主人公とした物語で、軍記物ではない。
問7 イ. 駿河国は現在の静岡県で、弥生時代の集落であった登呂遺跡がある。
【大問3】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
日本国憲法のいくつかの条文について訊かれている。
問1 A. 幸福追求 B. 令状 C. 信教 D. 義務教育 E. 弁護人 F. 表現
問2 Z. 環境権については「主体・客体・内容が不明確である」として、私法上の権利として明確に認められた判例はない。しかし、その理念を反映した裁判所の判断も増えてきている。
問3 この考え方は「アファーマティブ・アクション」と呼ばれ、マイノリティに積極的に機会を与えて格差や不平等を是正しようという動きである。選択肢ウは当てはまらない。
問4 国家と宗教は切り離して考えるべきであるとする「政教分離」の原則である。
問5 令和2年の一般会計予算は102兆6,580億円、そのうち社会保障関係費は35兆8,608億 円であった。
問6 ㋐・㋑は平等権、㋒・㋓・㋕・㋖は自由権である。
攻略のポイント
政治経済分野は学習範囲がもともと広くないので出題内容も想定しやすいが、地理・歴史分野はどこから出題されるかは予想できない。難易度としては基本事項の問題が多いので、テキストをまんべんなく抜けが無いように学習するのが良いだろう。
以前は無かった記述問題がここ数年では出されるようになっているので、今後は毎年出題があるものと想定して、1行~3行くらいの文量で記述の練習を積んでおくべきだろう。自分の知識にあることを15~50字くらいでまとめられるようになっておこう。
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