攻玉社中学校 入試対策
2016年度「攻玉社中学校の国語」
攻略のための学習方法
分析
攻玉社中の入試問題は、漢字・知識の独立問題が計三題。そして、物語文、説明的文章の読解問題という形が多い。
「物語文」は、現代とは異なる時代を題材にしたものが目立つ。
そして、「説明的文章」はかなり難度の高い言葉や概念が用いられるものもある。
全体的に、それなりに手ごわい構成である。十分に対策を立てて取り組みたい。
設問は、選択式問題、書き抜き問題が、それなりの数、出題されている。
選択式問題は、五択であり、文字数の多いものもある。そのため、処理するのに、時間がかかる。
複雑な選択肢の見分け方は、十分練習しておきたい。
また、書き抜き問題にも、手ごわいものがある。過去問演習を通して、書き抜き問題の傾向にも、十分にふれておきたい。
記述
記述問題の数は、1、2題程度。
求められる字数は、多い年度でも総字数で100字以内。上位校の中では、決して多くはない。
ただし、頻繁に出題される50字程度の記述問題は、かなり手ごわいときもある。
出題者の意図を読み取り、解答できるようにしておきたい。
問題文
素材文の長さは、合計で6,000~9,000字程度。字数は多めである。
物語文では、現代とは異なる時代を題材にしたものも目立ち、それゆえの読みにくさがある。
また、説明的文章には、かなり難度が高い言葉や概念が出てくることがある。
論理展開を正確に読み取ることが大切だ。
同様の内容の素材文にふれることで、攻玉社対策を行いたい。
知識
漢字・言葉の知識関連の問題は、毎年、必ず出題されている。
漢字は小学校の学習範囲を超えるものもある。基礎的なものが中心だが、なかなか手ごわい。
志望校対策の際、攻玉社中は、漢字・知識問題でレベルが高いものが出題される、ということを意識して学習を進めたい。
本校を熱望する受験生は、早くから対策を練る必要がある。
過去問演習
過去問演習に入る際、以下の点に留意したい。
・50分という制限時間内で、答案をすべて埋めつくす癖をつける。(空欄を作らない)
・初めに、問題用紙と解答用紙の全体に目を通す。素材文の内容などもさっと確認して、解く順番(大設問の)をイメージする。
・漢字、知識部分の設問を素早く終わらせる。ただし、素早くていねいに。
・選択式問題、書き抜き問題で、どうしても解答が出ない場合は、後回しにする。
・文章の意味(物語の展開、説明的文章の段落ごとの話題)をふまえながら、読み進める。文意が分かりにくくなりそうな場合、「こういう風に話が進んでいるんだ」と、自分自身の頭の中で確認する。
・解き終えた答案は、必ず、中学受験専門の国語の先生に確認してもらう。先生に添削指導をしてもらったうえで、専門家としてのアドバイスしてもらう。
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2016年度「攻玉社中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
「漢字の読み」「漢字の書き取り」「熟語の知識関連」「物語文」「論説文」という全体構成である。各設問の構成は全体的にボリュームがある。特に選択式問題は五択が多く、まぎらわしくて時間がかかることもある。時間配分には十分注意したい。記述は大設問五に一題のみ。今年度の記述は、比較的取り組みやすいものだった。
【大問一】漢字の読み
- 難度:標準
- 時間配分:2分
- ★必答問題
①~⑤ 漢字の読み。基礎~応用レベルの出題。すべて正解したい。
【大問二】漢字の書き取り
- 難度:標準
- 時間配分:2分
- ★必答問題
①~⑤ 漢字の書き取り。基礎~応用レベルの出題。可能な限り、正解したい。
【大問三】言葉の知識
- 難度:標準
- 時間配分:2分
基礎~発展レベルの出題。かなり手ごわいものもある。
【大問四】物語文
- 難度:標準
- 時間配分:21分
- ★必答問題
問一 細部表現。選択式。空欄の前後をおさえて、手がたく得点したい。<時間配分目安2分>
問二 細部表現。選択式。前後の状況から類推する。<時間配分目安2分>
問三 場面理解。書き抜き。場面の状況を思い浮かべる。<時間配分目安1分>
問四 場面理解。選択式。行動するときの「さあ」である。<時間配分目安1分>
問五 状況理解。選択式。本物の「弁慶」を見つけるのである。<時間配分目安2分>
問六 心情理解。選択式。基礎的な心情問題。確実に得点する。<時間配分目安1分>
問七 言葉の意味。選択式。文脈からの判断がしにくい。<時間配分目安1分>
問八 心情関連。選択式。藁人形に対する気持ちではない。<時間配分目安1分>
問九 場面理解。選択式。基礎的な問題。選択肢も見分けやすい。<時間配分目安1分>
問十 表現関連。選択式。選択肢の傷の部分を慎重に見つけたい。<時間配分目安1分>
問十一 主題関連。選択式。物語の中心となるできごとをおさえる。<時間配分目安1分>
【大問五】論説文
- 難度:やや難
- 時間配分:23分
問一 細部表現。書き抜き。見つかりにくい可能性がある。時間をかけ過ぎない。<時間配分目安2分>
問二 内容理解。選択式。選択肢の違いは分かりやすい。<時間配分目安1分>
問三 内容理解。選択式。傍線前後の内容をていねいにおさえる。<時間配分目安1分>
問四 内容理解。選択式。傍線直前の内容に注意したい。<時間配分目安1分>
問五 内容理解。書き抜き。「主観」という言葉を意識したい。<時間配分目安1分>
問六 表現理解。選択式。基礎的な設問。言葉の知識が問われている。<時間配分目安1分>
問七 内容理解。記述式。50字以内。直前までの内容をまとめる。<時間配分目安4分>
問八 細部表現。選択式。文意がわかれば、容易に解ける。<時間配分目安2分>
問九 要旨関連。選択式。選択肢のキズの部分をていねいに見つける。<時間配分目安2分>
攻略のポイント
・合格者平均点が59.9点。昨年度(53.6点)よりも、だいぶ上がった。大設問一~大設問三をほぼすべて正解し、大設問四・五を50%以上得点することを、確実な合格ラインと考えたい。
・素材文を読む時間は、15分以内。残りが解く時間の目安になる。
・選択式問題、書き抜き問題に、手ごわいものがある。時間配分を考えて取り組まないと、大きな失敗につながる。
・語彙レベルの高い読解問題が出題されている。わからない言葉の意味は、文脈から類推して、どんどん読み進めてほしい。
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