中学受験プロ家庭教師 弱点克服・志望校入試傾向対策
中学受験専門プロ家庭教師が語る

攻玉社中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2017年度「攻玉社中学校の算数」
攻略のための学習方法

攻玉社中学は、東京都城南地区において、堅実な大学合格実績を出している伝統ある進学校だ。また、その入試問題も伝統の名に恥じない、立派な風格をもつ。

ただこの数年間,問題傾向に変化が見られ,骨太の出題だとは思えるものの,難問のオンパレードであった以前と比べるとかなり解きやすくなっているのは確かだ。
今まで算数が少し苦手で攻玉社を敬遠していた生徒には朗報といえよう。

もちろん,今までものと比べて易しくなったということであり,基礎的な出題は少ない。やはり攻玉社の算数を解く時間は、中学入試のまさに王道を歩む時間であり、自分の力をステージアップしてくれる貴重な時間になる。

 

さて、良問ぞろいと称される攻玉社中学の算数。
具体的に克服するのはどうすればよいか。

テキストや問題集などに挙げられている基本問題の解き方は6年の秋までにマスターした、ということを前提にして話を進めたい。

全体として言えることは、条件の複雑な問題に丹念に取り組む時間を作ることが大切だ

ある一定の長さの問題ばかり解いていると、短い文章の問題を解くことが出来るようになっても、長文問題を解くためのねばりや条件を整理する力が養われないままになってしまう。この学校でそれは避けたい。設問数が3~5ある、問題集で言えば「中・上級クラス」の問題を、1問10分前後かかってもいいので、集中して解いてみよう。

ただ、時間を要する割に問題数はこなせず、勉強の進捗度という意味ではイライラすることになるとは思うが、過去問対策も含めて何とか時間を確保したい。

 

次に分野別に見てみる。まず、平面・立体図形の強化に特に力を入れたい

平面図形は相似形、立体図形には体積・表面積が問題の中心となるが、どちらにも共通するポイントは「作図力」と言うことになる。

相似形をつくり出す「補助線」、展開図から書き表わす「見取り図」など、ていねいな手作業が出来るかどうかと言うことだ(実際、図形がうまく書けない生徒は多い)。

文章題の場合は、式を書いて答えを出す、でもよいが、図形問題の場合は、模範解答を見て解くための図が書かれていても、自分で書けるという保証はなく、結局解き方を理解できてもそのための作業が出来ないことになってしまう。つまり、出来た気になったまま次に進んでしまうと言う危険をはらむことになる。

また、細かいことになるが、与えられた図に数値を書きこむときも、どこに書きこめば次の作業において邪魔にならないかを考えてみよう。

 

あとは、速さの総合的な問題(グラフをからめた問題)と規則性の克服だ。
速さの問題では「速さの3公式」の内容を念頭に置きつつ、それを臨機応変に使いこなせるようになることが大切で、一行問題ならどの関係を使うかは一目瞭然だ が、問題文が長くなったり条件が複数出てきたりすると分らなくなるでは困るので、平成26年度【大問3】・平成29年度【大問3】レベルの、「速さの基本・旅人算・速さの比」 などを含んだ総合問題を十分にこなしておきたい。類似傾向にある城北中学・巣鴨中学などの問題が役に立つ。

規則性に関しては、何でもかんでも「差を考える(=)等差数列のみ」というような固定された考え方だけではなく、「平方数」・「三角数」・「フィボナッチ数列」…などもう一つランクが上の規則性まで言及して問題の決まりを見つける力をつけたい。

次に、50分で十分に考えを張り巡らし、答えが出せるという時間面での余裕を持てるように、スピード練習をすることも大事だ。自分のペースだけを守っているのでは解く速さは学年相応の伸びしか得られない。必ず自覚的に早く解く練習をすること。これは短い問題をたくさん解くという形でもよい。

早く解くという練習をすると、自分自身がどういうところで時間をロスし、結果的に解くのに時間がかかっているかが分る。

たとえば、計算の工夫・作図のスピード・字の巧拙・集中力等々。普段の勉強も、長くダラダラやらないで、多くの分量を短い時間でこなせるよう努力すること。しかし正答率とていねいさを犠牲にしてはいけない。速く、正しく解けるよう仕上げていくこと。

 

 

最後に、応用力がついてくればさらに算数は面白くなるものだ。学力の伸びというのは長期間なだらかに伸びるのではなく、昆虫の脱皮のようにグンといきなりアップして、それまで解けなかったような問題も解けるようになり、自分の立つステージが変わるものである。ぜひそういう体験を味わって欲しいと思う。

そのために攻玉社の問題は格好の材料となる。十分に力をつけ、来年度には合格して笑えるようにがんばっていこう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

2017年度「攻玉社中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が5、小問が24

分量は多めで、あまりのんびりと解いていると時間がたりなくなってしまう。しかし全体に難度は高いので、スピードがあってもやすやすとは解き進めては行かれまい。

出題傾向に挙げた分野から大問が1つずつ、設問がそれぞれ3~7問準備され、比較的解きやすいものから考えさせるものまで、大問を掘り下げる形で出題される。

そのレベルは、テキストの基本問題だけを押さえていたのでは克服するのは難しい。本年度も例年並みの難易度ではあったものの、昨年度と異なりかなり高難度な設問も含まれていたので、満点は臨めまい。

【大問Ⅰ】計算・約束記号

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

(2)は「10.5」という数に着目して式をまとめてから計算するもの。前のふたつのかけ算をまとめ、うしろのわり算を計算してからさらにまとめると上手にできるはず。

(3)の約束記号は(イ)がやや難度高し。□をまとめられればなんとか正解にたどり着けるだろう。
ここは全問正解しておきたい。

【大問Ⅱ】規則性(数表)

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

答える数字が5つあり、はじめの3つまでは正解しておきたい。また、(1)で求める5番目の図形から、(2)につながるきまりを見つけておきたいところ。

たとえば、5番目の図形には「1」が5×2-1=9(個)あるので、そのまま9番目にあてはめて9×2-1=17個と求めたり、1番目と2番目の数字の合計は4、2番目と3番目の差は9、3番目と4番目の差は16…と規則性を見つけ、9番目と10番目の差を求めるのに使ったりするところだ。

「エ」は上3行の数字の和に規則性を見つけ、そこから正解を出していきたい。

【大問Ⅲ】速さとグラフ

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

昨年度は見た目とは裏腹にかなり平易な大問が出題された【大問3】だが、本年度はダイヤグラム真っ向勝負という良問に変わった。

まずは問題文をじっくり読み、ルールやグラフの仕組みを理解しよう。

 

(1)の①はなにがあってもできると思うが②からはグラフの分析が必要となる。

48分までしかグラフが書かれていないB君が、65分までに休んでいないかどうかを考えなければならない。もちろん結果は休んでいないが正解で、48分から65分までは「2人の合計」が増え続けているからである。65分後に2人の合計が14040mで、A君の走った道のりが6240mであることからB君のはじめの速さが求まるだろう。

実はこの②の正解が問題全体の出来を大きく左右することが分かるので、要注意だ。

(2)は(1)を不正解でも求められる。

(3)のアでは、A君のグラフを用い、イのほうはB君のグラフを使うわけだが、それほど難しい設問にはなっていない。

(4)の旅人算風な設問も、それぞれが休んでいる間に抜きつ抜かれつしているので、Bくんのグラフを最後まで完成させたうえで慎重に計算を行おう。

 

全問正解できていると後半かなり負担が減ることになる、カギを握る大問だ。

【大問Ⅳ】三角形の回転移動

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

テスト後半は図形の問題で,【大問4】も【大問3】に続いてぜひ解いておきたい良問になっている。

図形の回転移動による図が提供されているものの直接関係があるのは(1)だけで、あとは図形のきまりや相似形、底辺と比の関係、面積の差の求め方などさまざまなパターンを1つにまとめてあり、非常に勉強になる問題である。

意外と(1)が最も解きにくく、(2)から(5)はぜひ正解しておきたい。

【大問Ⅴ】立体図形の移動

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

本年度の立体図形は易→標準→難と設問によってきっちりと難度差をつけてきた。            (2)までは解けておきたい大問だ。

攻略のポイント

テスト時間は50分100点満点

平成29年度では受験者平均・合格者平均から見て合格点は60点台前半なので,目標を70点くらいと定めて勉強を進めるといいだろう。

ここ数年やさしめの出題が続いたが本年度はやや難度をもとに戻しており、合格点まで取るのは至難ではないものの容易とも言えない、受験生の質量に合わせた適切な問題となっている。

この学校の特徴は、標準からやや難レベルの大問にいくつも設問が並べられているところにある。1行問題はほぼ存在しないので、普段の勉強でも設問が多い問題を選択し解いてみて、粘り強さを身につけておくとよいだろう。

志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談

お問い合わせ・資料請求はこちら

攻玉社中学校の科目別
入試対策一覧

中学受験のために
家庭でできること

インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは

リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。

TOP

創業以来、
最高峰のプロ教師陣を輩出

TRADITION
SINCE 1985

1985年法人設立以来、プロ家庭教師のクオリティーにこだわり続け、現役プロ教師の中でもトッププロと呼ばれる真の実力を兼ね備えた合格実績豊富な家庭教師のプロだけをご紹介しています。
特に中学受験·大学受験·医学部受験専門のプロ教師のクオリティーに自信があります。