晃華学園中学校 入試対策
2024年度「晃華学園中学校の国語」
攻略のための学習方法
出題傾向と特色
大問3つがそれぞれ文学的文章・説明的文章・漢字に割り当てられるのが近年の定形となっている。総解答数は25~40問程度で年度により差があるが、おおむね30問ほどである。
記号選択式の問題が多く、合わせて4問程度の記述問題が文学的学的文章・説明的文章の双方の分野で毎年出題されている。また、書き抜き問題が数問、出される年度もある。
長文問題は4000~6000文字・3000~4000文字の計2問で合わせて6000~9000文字程度の文量で、文学的文章は物語文・随筆文が主となっている。説明的文章のほうがやや難しい内容となっている傾向があるので、不得意な人は注力しておいたほうがよい。詩・短歌・俳句などの出題は見られない。字数の多い年度もあるので、読解のスピードを意識しておく必要がある。
選択式問題は基本レベルの問題が多い。選択肢もミスを誘うような意地悪なものではなく、素直に解けるものとなっているので、得点源としたいところである。
その分、記述問題はやや難度が高くなっている。理由や内容の説明・まとめを考えて答える問題が多い。ヒントや解答が傍線部から遠かったり、いくつかのポイントをまとめて解答としたりする場合が多く、文章全体を踏まえて考える必要があるので実力が問われるところである。
最初に設問と問題の構成を確認し、特に記述問題の概要はよく見ておいて、読み進めながら文章全体に目配りをしておく必要があるだろう。字数の多い記述問題もあるので、人物の心情や筆者の意見を50~70字でまとめる練習をしておくとよい。難しい分、配点も高いので、空欄になることはなんとしても避けて、満点の解答は作れなくても部分点の積み上げで地道に得点を狙っていきたい。
漢字は基本レベルの問題が5~8問ほど出題されている。特別な難問は見られないので、一般的な漢字演習帳にしっかり取り組んでおけば心配ないだろう。その他のことばの知識や文法なども出題されているので、油断なく勉強しておこう。
まとめ
問題の構成は毎年ほぼ一定なので自分なりの解き進め方を過去問で培っておこう。試験問題と解答用紙にまず目を通すやり方で慣れておくと良い。
・字数が多めの年度もあるので、読むスピードをつけておく。問題数はさほど多くないので、読むスピードがあ
れば考える時間が稼げる。
・選択形式が多いので、類似問題をこなしておく。難易度は標準的なものでよい。
・記述式問題は長いものもあり、難易度は高めとなる。要旨やテーマ・心情を60~70字ほどでまとめるような
訓練を。
合格者平均点は7割前後と高いので、基本レベルの問題は確実に正解し、記述問題で少なくとも部分点は稼げる
ように記述力を養いたい。
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2024年度「晃華学園中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
今年度は長文2題で計9000字ほど、総解答数は28問という分量であった。
記述問題3問とその他は選択肢問題が多く、書き抜き問題は2問出された。問題数が少ない分、記述問題の配点が高くなっていて、空欄だけは避けたいところである。
読み取りを早めに終えて、特に記述問題を考える時間を多く取りたい。
【大問一】説明文の読解
- 難度:標準
- 時間配分:17分
醤油を仕込む木桶の大事さと、もう修理する職人がいない現状を考えている。
問一 「対話しているような時間が楽しくて」とあるので、もろみがうまくできていることを感じさせる選択肢ウが合う。
問二 酸素を送るためかきまぜて空気を送るのがたいへんな重労働なので「地獄」と強い言い方をしている。
問三 普通は塩水で仕込むところを、一度作った醤油を使って仕込むのでとても濃厚な味わいになる、と最初の段落で書かれている。
問四 まず再仕込みに使う醤油を作るのに一~二年、それを使ってあと二年かかるので計四年かかるわけである。
問五 ウ. 木桶職人がいなくなることについて、醤油づくりの蔵人に責任はない。
問六 蔵にはそれぞれその蔵独特の微生物がすみつき、独自に進化した「生態系」を形作り、それが蔵の個性となる。
問七 長い時間をかけて培われた蔵にすむ微生物がそこにしかない独自の酵母や菌を生み、その微生物がつくりだす味や香りの成分が蔵独特の醤油や味噌の風味の決め手になるのである。
【大問二】小説の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:30分
- ★必答問題
「こよみさん」から「ぴったりなことば」を教わってきた主人公。こよみさんが亡くなってしまい、のこされた家計簿を見ていた「そーふ」は一人で旅に出る。
問一 Ⅰ. こよみさんが使うその場にぴったりのことばは、主人公の心を「しんと」おちつかせた。
Ⅱ. アリが「せっせと」えさをはこぶ……。
Ⅲ. 「とっとと」先を歩いていったにいちゃんが……。
問二 こよみさんが使うことばがその場にぴったりで、目の前の場面や事態をそう表現すればよいのだと使い方を覚えていった。
問三 そーふよりうんと年上の友だちの家から帰る時に、さりげなく見送られて「うれしくなるし、せつなくなる」と言っており、二つの感情を「だきしめるように」愛おしく感じている。
問四 とても小さいクマムシがのっしのっしと堂々と歩いているので、その小ささに似合わない感じである。
問五 心にぴったりのことばをつかうので、魔法つかいならぬ「ことばつかい」である。
問六 絵のコンテストで選ばれなかった主人公に、「おしかったね」といいながらほほえんだように思えた浅子にたいして、無性に腹がった。ことばに心がこもっていないのである。
問七 「カップのコーヒーがこぼれても、下のうすいお皿が全部うけとめられる」「どっちがどうなんだか」とかあさんは言っている。どちらかが相手を一方的にうけ受け止めるということでなく、どちらがどちらにもなれる関係ということであろう。
問八 こよみさんがつけていた最後の家計簿は、亡くなって以降が空白になっている。そーふはその空白が続くページを見るのがつらいのだが見るのをやめられないので、旅に出たのである。
問九 Ⅰ. 百回目
Ⅱ. 胸のうちではもっとつぶやいていた
Ⅲ. こよみさんが「話すにはちょっと勇気がいる」「さもしい話」といっているので、十一歳のときにこよみさんが「なにかよくないこと」をしてしまったということであろう。
【大問三】漢字の書き取り
- 難度:標準
- 時間配分:3分
1. 練(る) 2. 展望 3. 効能 4. 積乱雲 5. 追求 6. 取捨(選択)
7. 快挙 8. 馬耳東風
攻略のポイント
本文を速く読み終えれば考える時間に余裕ができ、記述問題にも落ち着いて取り組める。1分650~700字くらいを目標に文を読めるようになっておきたい。
ここ数年はことばの知識はほぼ出題が無いが、語彙の多さは長文読解の基礎を支える部分でもあるので、問題に出ないからとおろそかにしてはいけない。漢字も配点が大きいので、おざなりの練習で済まさないでがっちり取り組んでほしい。
記述問題は、要旨・要約をまとめてみたり、人物の気持ちや物語のテーマを書き出してみたりといった練習が役にたつだろう。
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