晃華学園中学校 入試対策
2016年度「晃華学園中学校の算数」
攻略のための学習方法
・過去問演習について
本校の場合、過去問演習において注意する点があることを知っておく必要がある。市販の過去問題集だが、出版社によっては発行されておらず、発行されている出版社もあるが、各年度の1回分ずつしか掲載されていない。本校のホームページでは、過去5年のすべての過去問を見ることができるが、自力で学習するのに十分な解説が掲載されていない。したがって、過去問演習を自力で行うには、いろいろ不都合が生じやすい。信頼できる指導者に、本校を目指していることを早めに知らせ、過去問の取り組み方やスケジュールなどを考える必要があるだろう。
・難易度を見極める力の養成
本校の算数では、時折かなり難度の高い問題が出題されることがある。このような問題は正解できなくても大きな影響はないが、時間の使いすぎには注意したい。そのためには、問題の難易度をしっかり見極められるようにしておく必要がある。自分で見極められるようにするには、難しい問題を経験しておくことも大切である。難問にたくさん取り組む必要はないが、模試で正答率の低い問題にもある程度は触れておくとよいだろう。
・基本事項の徹底
本校では、難易度が高い問題が出題されることがあるが、まずは土台をきちんと固めることが大切である。6年の秋以降には、ある程度難しい問題にも取り組む必要があるので、苦手な分野は早めに克服したいところ。夏休み中には、各分野の標準的な問題に触れて、理解不足になっている分野がないか確認しながら、土台を固めておくとよい。
・数の性質の対策
数の性質に関する問題は、標準的な問題だけでなく、かなり難しい問題も出題されている。難しい問題は、数学的な要素のある問題や原理・本質を深く理解していないと解けない問題など、男子上位校で出題されるようなタイプである。解法の丸暗記ではなく、きちんと理解するということに、強くこだわった学習を心がけたい。逆に、きちんと理解していれば解きやすい問題でもあるので、算数で差をつけたい人はじっくり学習しておきたいところ。
・図形の問題の対策
平面図形・立体図形どちらもしっかり対策をする必要がある。平面図形に関しては、特定の対策をするというよりは、多くの問題に触れて経験を積むことが大切である。できなかった問題は、ポイントがどこにあるのかきちんと確認しながら学習しておくことが重要である。立体図形に関しては、粘り強く考えることが大切である。解けないからといってすぐに解説に頼るのは好ましくない(もちろん程度にもよるが)。十分に手と頭を動かしてから解説を見るようにしないと、なかなか出来るようにならないのがこの分野の特徴でもある。
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2016年度「晃華学園中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
数年前までは、難易度が高めの問題がよく出題されていた。しかし、近年は高難度の問題は少なくなった。やや独創的な問題も見られるが、標準的な問題が中心の出題となっている。今年度も取り組みやすい問題が多く、試験時間も十分に与えられている。
一方で、考え方を書く問題や理由を説明させる問題が出題されるようになったのは本校の新たな特徴といえる。
【大問1】小問集合
- 難度:易
- 時間配分:5分
いずれも易しい問題であり、迷うような問題はない。短時間で全問正解する必要がある。
(1)は計算問題。
(2)は循環小数に関する基本的な問題。
(3)はつるかめ算の初歩的な問題。
(4)は比の問題。
(5)は平面図形の典型的な問題。斜線部分の面積は、直角三角形の面積と同じである。
【大問2】図形上の点の移動
- 難度:易
- 時間配分:5分
5秒後に、三角形ABCと三角形PQCが相似となることに注目して考えればよい。易しい問題なので、素早く終わらせておきたいところ。
(1)は点Qの速さを求めてしまえば、3秒後のPとQの位置はすぐにわかる。
(2)について。(1)の答えを求めるまでに、5秒後のPとQの位置は明らかになっている。迷うことなく答えを求めることができる。
【大問3】立体図形
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
(1)は立体の体積を求める問題。元の円柱の体積の3分の2倍であることに注目すると、楽に求められる。
(2)(ア)は易しい。
(イ)は表面積を求める問題。考え方は難しくない問題だが、ミスをしないように注意したい。
どの部分を計算しているのか確認しながら解き進めることが重要である。また、3.14のかけ算を何度も実行することは、ミスの原因や時間のロスにつながるので、3.14のかけ算は1度だけで済むように計算することが望ましい。
【大問4】場合の数・論理
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
(1)(ア)は易しい。(イ)も落ち着いて取り組めば難しくない。
(2)は理由を説明する問題。(1)の問題文を参考にすると、理由を書きやすくなるだろう。
【大問5】規則性
- 難度:標準
- 時間配分:9分
消費税を題材とした規則性の問題である。
(1)について。消費税が1円になるような本体価格、消費税が2円になるような本体価格の範囲を調べてみればよい。手を動かしてみれば、答えにたどり着くことができる。
(2)は、(1)を手がかりに規則を見つければよい。規則を見つけることができれば、答えを求めることはそれほど難しくないだろう。
攻略のポイント
典型的な問題が多いので、1つのミスが大きな影響を与えることになる。【大問3】までは、素早く正確に解き進めたいところ。前半で時間的ゆとりを作っておき、【大問4】以降では慌てずじっくり取り組むとよい。
見直しをするなら、【大問3】(2)(イ)のようにミスをしやすい問題を優先するとよいだろう。
【大問4】(2)では、理由を説明する問題が出題された。不慣れなタイプの問題かもしれないが、あまり自信がなかったとしても、自分なりの説明を書くようにしたい。白紙で解答用紙を提出するのはもったいない。
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