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国府台女子学院中学部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「国府台女子学院中学部の算数」
攻略のための学習方法

国府台女子学院、算数の満点は100点満点、合格者平均点は例年7割~8割であるが、今年度は昨年度と比べて10点ほど高くなっている。満点は算数、国語が100点、理科、社会が60点で、算数と国語の比重が高くなっている。

標準的な問題が多く、計算問題と小問の比重が高くなっている。試験時間は50分、問題量に対して十分な時間は用意されているので、慌てることなく、落ち着いて取り組んで欲しい。各単元の出題傾向と学習法は次の通り。

 

<単元毎の傾向と学習法>

 

計算問題 

整数、小数、分数の計算が3題程度出題された。□を求める問題も含まれる。例年、大問1は計算問題が何題か出題される。計算問題への対策としては、毎日10題程度の計算練習を行って欲しい。素早く解くことも大事だが、落ち着いて丁寧に解く練習を心がけて頂きたい。□を求める問題も出題されているので、練習を十分に行って欲しい。

 

文章題

ここ何年かの出題傾向を見ると、速さ、仕事算・ニュートン算、和と差の文章題、売買損益算、食塩水の濃さ、などの出題見られる。際立った難問は出題されないので、テキストや問題集での練習を行えば正答できる問題が中心である。流水算、仕事算・ニュートン算などは頻繁に出題されているので、特に力を入れて学習して欲しい。

 

数に関する問題

今年度は約束記号に関する出題であった。ここ何年かでは、割り算のあまりに関する問題、場合の数、分数数列などの規則性から出題されている。この領域においても極端な難問は見られない。幅広くいろいろな問題を練習して頂きたい。

 

平面図形

面積や角度を求める問題は毎年出題さている。今年度は求積に工夫を必要とする問題も見られた。また、図形上の点の移動についても頻繁に出題されている。ここでも際立った難問は見られないが、多少応用的な内容も含めて練習しておきたい。また日頃から、等積変形・円周率の計算はできる限りまとめて1回だけ行う、といった工夫を考えて問題に取り組んで欲しい。

 

立体図形

今年度は展開図を見て体積を求める問題が出題された。近年では回転体の求積問題が頻繁に出題されているので、しっかり練習しておきたい。また、ここ何年かを見ると、水槽に水を入れた時の深さの変化に関する出題などが見られる。グラフの読み取り問題の出題が多いので、「水の深さの変化を表すグラフ」に関する出題が今後予想される。しっかり対策しておきたい。

 

グラフの読み取り

ダイヤグラム、点の移動、水の深さの変化に関する出題では、グラフの読み取り問題が頻繁に出題されている。今後もこの傾向は続くと思われるので、しっかり練習を行って欲しい。

 

模試や過去問はまだ仕上がっていない単元や苦手な単元をあぶりだす絶好のチャンスである。単に得点だけを気にするのではなく、失点の多かった単元については、塾のテキストに戻るなどして、もう一度基本の確認を行うことが必要であろう。なお、苦手分野の分析やその対策については、プロの家庭教師へ是非相談して頂きたい。

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2020年度「国府台女子学院中学部の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

計算問題が3題、小問11題、大問が1題で100点満点、試験時間は50分で例年通りであった。今年度の合格者平均点は8割以上で、昨年より10点近く上がっている。すべての小問数は18で多くはない。あせることなく落ち着いて取り組んで欲しい。

計算問題と小問が占める割合が高く、ここでの得点が合否を分ける大きなポイントになる。計算ミスなどによる失点は禁物である。

【大問1】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:7分

(1)整数の四則計算

(2)整数、分数、小数の四則混合計算

(3)□を求める問題 

 

いずれも基本的な計算問題であり、ミスなく確実に正答したい。

【大問2】小問集合(文章題)

  • 難度:標準
  • 時間配分:14分
  • ★必答問題

(1)連比を使って解く文章題。

(2)基本レベルの仕事算。

(3)相当算。線分図を描いて考えること。 

(4)基本レベルの時計算

(5)食塩水の濃さ。水を蒸発させた時の濃さに関する問題。

(6)速さと比。「同じ道のりを進むとき、速さと時間は逆比になる」を利用して解くこと。

 

割合、比、速さ等に関する文章題の小問集合。いずれも、中学入試頻出の典型題である。

ここで得点できなかった場合は、できなかった問題に該当する単元について、塾のテキストや問題集などを使って徹底的に復習して頂きたい。

【大問3】小問集合(約束記号、流水算)

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

(1)約束記号と計算の工夫に関する問題。

(2)流水算。途中計算や考え方の記述指定あり。

 

(1)は書かれてあるルールの理解がポイント。(2)は記述の指定があるが、内容的には基本的なもの。

【大問4】小問集合(平面図形、立体図形)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

(1)平面図形 求角問題

三角定規の角度、平行線の錯角を利用する求角問題。

(2)複合図形の求積

2つのおうぎ形を複合した図形についての求積問題。2つのおうぎ形が重なった部分にできる正三角形に気付くかどうかがポイント。

(3)立体図形の求積

展開図を見て、組み立てたらどのような立体が出来上がるかがわかるかどうかがポイント。この問題では、直方体から4つの三角錐を切り取った形が出来上がる。

 

図形分野の小問集合。(2)は工夫が必要。(3)の展開図を見ての求積問題については、日頃から展開図を組み立てた時にどのような立体ができるかを考える練習をしているかどうかが問われる。

【大問5】点の移動とダイヤグラム

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

(1)点Pは120秒間で720cm移動しているので、720÷120 より秒速6cm。

(2)点Rは、480÷120 より秒速4cm。

   点Pと点R、2点が合わせて720cm進む時間は、720÷(6+4)より72秒。

(3)点Pと点Rが初めて重なるのは24秒後で、Bから96cm。

   点Qは96秒で96cm進むことになるので、秒速1cm。

         従って、点Qは120秒間で120cm進むので、点Qがはじめにあった場所は、Aから120cm。

(4)3つの点はそれぞれ80秒、120秒、480秒で1往復するので、3つの点が再び重なるのは、最小公倍数である480秒後となる。

 

本校で頻出のグラフの読み取りと速さに関する問題。グラフから、3つに点の速さや動きを読み取ることができれば十分に正答可能。

グラフの読み取り問題は今後も出題される可能性が高いので、苦手な方は問題集等を使って練習を十分に行って欲しい。

攻略のポイント

計算問題と独立小問が中心で、大問は1題のみの構成になっている。やや難しい問題も含まれてはいるが、基本~標準レベルの問題が中心になっている。小問集合では、食塩水の濃さ、仕事算、約束記号、平面図形の求積、立体図形の求積などが出題された。塾のテキストや問題集の例題などでみかけるタイプの問題が中心であるが、図形の問題の中にややレベルの高い問題も含まれていた。計算問題と小問集合でミスなくどれだけ得点できるかが大きなポイントになろう。苦手単元をつくらないよう、まんべんなく基本を固めることと、日頃の計練習の積み重ねが大切になる。

大問では、点の移動とダイヤグラムの読み取り問題が出題された。ダイヤグラムに限らず、グラフの読み取り問題は頻繁に取り上げられており、今後もその傾向は続くものと思われる。

本校攻略のポイントとして、正確な計算力を身につけること、苦手単元を作ることなく、すべての単元の基本をしっかり身につけること、中でもダイヤグラムなどのグラフの読み取り問題の練習に力を入れることがあげられる。

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