国府台女子学院中学部 入試対策
2024年度「国府台女子学院中学部の社会」
攻略のための学習方法
〇[問題構成]
大問3~4つに地理・歴史・政治経済が割り振られている。それぞれに500~800字程度のリード文がつく。総解答数は35~40問ほど。地理・歴史が12~15問、政治経済が10問ほどと、政治経済分野がやや少ない。
あるテーマに沿ったリード文を読んで下線部について答えていく、一問一答のような形式である。記号選択が多く、適語記入が10問程度、ここ数年では1~2行ほどの短文記述も1~2問出されている。
〇[地理分野]
ある土地・地域についてのリード文を読んで、下線部について答える問題が多い。日本の地形(2023年度)や日本と海との関係(2024年)などついて訊かれている。日本の農業についてひろく訊かれる問題(2019年度)なども見られる。地形図・地図を使った問題も多い。また、合わせて国際関係の問題なども数問出される場合がある。統計・グラフがよく使用されており、地図・写真などの資料も用いられている。
基本事項の問題が多い。テキストで各地の地形・地名や産業・交通・貿易などの基本事項をしっかり頭に入れ、資料集・白地図などの補助教材で関連するデータや情報も補足しておこう。
〇[歴史分野]
リード文を読んで問題に答えていく形である。日本と中国の歴史的関係(2023年度)や千葉県に関係のある歴史(2024年)などを話題に問題が造られている。各時代の人物・出来事など幅ひろく訊かれている。時代順の並べ替えも出されている。
基本事項の問題が多いので、まずはしっかりテキストを暗記しよう。人物の名前など、漢字で正確に書けるように。その時代に起こった出来事を時代順に思い出せるように、政治・文化・外交などの分野別の年表などもよく見て流れを把握しておこう。
〇[政治経済分野]
リード文を読み、下線部に答える形である。安倍晋三元首相の国葬(2023年度)や日本や世界における男女の平等(2024年度)を話題とした問題が出された。日本国憲法や政治の仕組み・選挙制度などについてよく訊かれている。また、国際関係の質問も見られる。
憲法と三権の仕組みについてしっかり学習しておこう。重大ニュース集などで国際的な出来事についても目を通しておくこと。
〇[記述問題・時事問題]
ここ数年、記述問題は地理分野で出題されていたが、2020年度以降は地理分野・歴史分野の両方で短文記述が1問ずつ出題されている。2024年度は堤防が設置された目的を説明する問題が出された。30~50字程度で書ける分量だが、知識だけで答えられない問題もある。普段から社会的な出来事に関心を持ち、その原因・今後の影響・対処法などよく考える習慣をつけよう。
また、前年など、直近に起こった出来事についてもよく訊かれている。直近1~2年の社会的・国際的な重大な出来事についてよく調べて、時事問題集などにも取り組んで詳しくなっておくとよいだろう。
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2024年度「国府台女子学院中学部の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
各大問にリード文がつく。総解答数は44問。記号選択と適語記入が大半で1行の記述問題が1問出されている。リード文の文量が多い場合には注意が必要だが、下線部だけ見れば答えられる問題も多い。地図の読み取りと記述問題以外はさほど時間は取られないだろう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
日本と海との関係を題材に各地の地形や産物について訊かれている。
(1) 試験の時点では決まっていなかったが、2024年7月27日の会議で佐渡島の金山が世界文化遺産に登録されることが決定した。
(2) 奈良県・滋賀県
(3) イ. 領空の定義は一般に上空100㎞とされ、宇宙空間は含まれない。
ウ. 領海は海岸線から12海里である。
エ. 南極大陸などはどの国家にも属していない。
(4) 石炭・鉄鉱石などの輸入1位はオーストラリア。2021年時点ではロシアからの資源の輸入が多かった。
(5) 山梨県には現在新幹線は通っていない。佐賀県は西九州新幹線が通っている。
(6) 旅客輸送で1位は鉄道、2位は航空、3位が自動車で4位が船である。
貨物輸送では1位が自動車、2位が船、3位が鉄道で4位が航空である。
(7) ① 排他的経済水域
② 沖合漁業では主にマイワシやサバがと多く獲れるが、海水温の変化や乱獲によりマイワシの漁獲が大きく減ってしまった。
(8) ① リアス海岸
② 砂浜海岸に造られた港なので、砂の流入により港が使えなくなる恐れがある。
(9) イ. 果樹園ではなく、広葉樹が多くみられる。
(10) 千葉県ではだいこん・にんじんなどが近郊農業で多く栽培されている。さつまいもの1位は鹿児島県である。
(11) 千島海流
(12) エルニーニョ(現象)
【大問2】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:13分
- ★必答問題
日本と中国の歴史上の交流を題材に、各時代の人物や出来事について訊かれている。
(1) 廃藩置県
(2) ウ. 縄文時代に祭祀などに用いられたのは土偶で、埴輪が作られたのは古墳時代である。
(3) 鉄剣と鉄刀に刻まれていた「ワカタケル」は雄略天皇のことと考えられ、倭の五王の
一人である武と推定される。
(4) 飛鳥寺は蘇我馬子が建立した(6世紀末~7世紀初頭)蘇我氏の氏寺である。
(5) ア. 女子には男子の3分の2の口分田が与えられた。
イ. 雑徭は年間60日間を国司の下で働く労役である。
エ. 3年間九州の警備に就くのが防人である。衛士は1年間の都の警備。
(6) アは桓武天皇、ウは中大兄皇子、エは元明天皇のことである。
(7) 藤原純友
(8) 太政大臣
(9) 承久の乱(1221年)→文永の役・弘安の役(1274年・1281年)→勘合貿易(15世紀初め)→応仁の乱(1467~77年)→桶狭間の戦い(1560年)
(10) 時宗は一遍、浄土真宗は親鸞、曹洞宗は道元が開祖である。
(11) ア. 秀吉は征夷大将軍になっていない。
イ. 太閤検地によって荘園制は崩壊した。
エ. 亀甲船は朝鮮軍の船である。
(12) 堀田正睦は19世紀半ば、松平定信は田沼意次の後、水野忠邦は19世紀前半に老中を務めた。
(13) 韓国併合(1910年)→第一次世界大戦(1914~18年)→関東大震災(1923年)→五・一五事件(1932年)→二・二六事件(1936年)
(14) ポツダム宣言
(15) 玉音(ぎょくおん)放送
(16) サンフランシスコ平和条約に調印したのは吉田茂。
(17) 所得倍増計画(1960年)→公害対策基本法(1967年)→第一次石油危機(1973年)→バブル崩壊(1990年代初め)
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:8分
基本的人権や男女平等を話題として、憲法や政治のしくみについて訊かれている。
(1) ア. 内閣が最高裁判所長官を指名し、その他の裁判官を任命する。
イ. 国会が内閣総理大臣を指名し、天皇が任命する。
エ. 国会は唯一の立法機関である。
(2) エ. 核保有国であるアメリカへの配慮から、日本も批准していない。
(3) 「人種、信条、性別、社会的身分又は門地」によって差別されない。
(4) 夫婦それぞれが結婚前の姓を名乗るかどうか選べる制度である。
(5) ① 三審 ② 高等 ③ 6
(6) ア. 英・米・露・仏・中の五か国が常任理事国である。
(7) 市川房江は女性解放運動家で、参議院議員としても活躍した。
(8) ジェンダー(ギャップ)
(9) 議員のうち、候補者や議席の一定の割合を女性に割り振る制度をクオータ制という。
(10) 男女雇用機会均等法
攻略のポイント
全般的に基本事項の質問が多いので、まずはテキストを丁寧に学習する。グラフなど資料が多く用いられるので、資料集も活用しよう。リード文の分量が多いが、下線部だけ読んで答えられる問題も多いので、時間が足りないようなら重要な部分だけ読んで済ますのも手である。記述問題は得点できれば差がつく部分なので、自分の考えを30~50字でまとめられるように類似問題で慣れておく。適語記入の問題に備えて、人名や地名は漢字で正確に書けるようにしておこう。
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