国府台女子学院中学部 入試対策
2019年度「国府台女子学院中学部の社会」
攻略のための学習方法
[問題構成]
大問3~4つに地理・歴史・政治経済が割り振られている。それぞれに500~800字程度のリード文がつく。総解答数は35~40問ほど。地理・歴史が12~15問、政治経済が10問ほどと、政治経済分野がやや少ない。
あるテーマに沿ったリード文を読んで下線部について答えていく、一問一答のような形式である。記号選択が多く、適語記入が10問程度、ここ数年では1~2行ほどの短文記述も1問出されている。
[地理分野]
ある土地・地域についてのリード文を読んで、下線部について答える問題が多い。
島根県・鳥取県や福島県などが題材として取り上げられている(2017・2018年度)。その地域の産業や地形について訊かれている。日本の農業についてひろく訊かれる問題(2019年度)なども見られる。
地形図・地図を使った問題も多い。また、合わせて国際関係の問題なども数問出される場合がある。
統計・グラフがよく使用されており、地図・写真などの資料も用いられている。
基本事項の問題が多い。テキストで各地の地形・地名や産業・交通・貿易などの基本事項をしっかり頭に入れ、資料集・白地図などの補助教材で関連するデータや情報も補足しておこう。
[歴史分野]
リード文を読んで問題に答えていく形である。
商業の発展や女性の社会進出などの話題をもとに問題が作られている(2018・2019年度)。各時代の人物・出来事など幅ひろく訊かれている。時代順の並べ替えも出されている。
基本事項の問題が多いので、まずはしっかりテキストを暗記しよう。人物の名前など、漢字で正確に書けるように。その時代に起こった出来事を時代順に思い出せるように、政治・文化・外交などの分野別の年表などもよく見て流れを把握しておこう。
[政治経済分野]
リード文を読み、下線部に答える形である。
憲法改正や選挙制度などについての問題が出された(2017・2018年度)。日本国憲法や政治の仕組み・選挙制度などについてよく訊かれている。また、国際関係の質問も見られる。
憲法と三権の仕組みについてしっかり学習しておこう。重大ニュース集などで国際的な出来事についても目を通しておくこと。
[記述問題・時事問題]
ここ数年、記述問題は地理分野で出題されていたが、2019年度は歴史分野で出題された。桃の生産量が東日本大震災の影響をあまり受けなかった理由(2018年度)などが問われたが、承久の乱の説明(2019年度)を2行ほどで答える問題が出されている。
30~50字程度で書ける分量だが、知識だけで答えられない問題もある。普段から社会的な出来事に関心を持ち、その原因・今後の影響・対処法などよく考える習慣をつけよう。
また、前年など、直近に起こった出来事についてもよく訊かれている。直近1~2年の社会的・国際的な重大な出来事についてよく調べて、時事問題集などにも取り組んで詳しくなっておくとよいだろう。
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2019年度「国府台女子学院中学部の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
計3400字ほどのリード文がつく。総解答数は40問。記号選択が多く適語記入が13問と2行ほどの記述問題が1問出されている。
リード文の文量が多い点に注意が必要だが、下線部だけ見れば答えられる問題も多い。
地図の読み取りと記述問題以外はさほど時間は取られないだろう。
【大問1】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:6分
いろいろな地図を見て答える問題。
(1) ① 鳥居のマークは神社なので、ウが×。
② サンドウィッチと飲み物を図案化した、コンビニエンスストアのマークである。
(2) ① 二重の線が見えるが、内側が領海で外側は接続水域のラインである。
② 200海里の排他的経済水域。
(3) 海抜の低い地域や河川沿いが示されているので、洪水の危険度を表している。
(4) 地図を作成しているのは国土地理院。
(5) 関東地方は関東平野を代表として平地・台地が広い地域なのでアが選べる。
(6) 4.6cm×25000=115000cmで1150mとなる。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
日本の農業について。
(1) 他の仕事も兼ねているという意味で兼業農家という。
(3) 小麦の輸入先1位は、アメリカ。
(4) ① 北海道・新潟・秋田が含まれるので、米。
② 静岡・三重・鹿児島から、茶。
③ 青森・長野・山形で、りんご。
④ 栃木・福岡・熊本では、それぞれブランドいちごが栽培されている。
【大問3】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:11分
- ★必答問題
女性の権力者という話題で、各時代の出来事や文化などについて訊かれている。
(1) ア. 血筋ではなく、能力で登用しようとした。
ウ. 派遣されたのは唐ではなく、隋である。
エ. 法隆寺は奈良に建てられた。
(2) 天皇が退いたあとは上皇という地位に就く。
(3) 唐の都・長安を参考に造られ、中央の朱雀大路をはさんで左京・右京に分かれていた。
(4) 天平文化は聖武天皇の時代に栄えたので、アの正倉院が合っている。イは平等院鳳凰堂・ウは法隆寺五重塔・エは銀閣である。
(6) 尼将軍として知られる北条政子。執権・北条義時を倒そうと後鳥羽上皇が兵を挙げたが、敗れて隠岐に流された。
(7) 加賀の一向一揆。加賀国の一向宗(浄土真宗)信徒たちが守護を追い出し、その後100年にわたり自治を行った。
(8) ア. 宗氏ではなく、尚氏。
イ. 毛利氏ではなく、島津氏。
ウ. 8月ではなく、4月。
(10) 18世紀後半であれば、1787年の老中・松平定信の寛政の改革が当てはまる。
(11) 女性解放運動で活躍した平塚らいてう。雑誌「青鞜」を創刊するなどした。
(12) イ. 民本主義を提唱したのは吉野作造。
ウ. 殺害されたのは犬養毅。
エ. 大日本産業報国会ではなく、大政翼賛会。
【大問4】政治経済分野
- 難度:やや難
- 時間配分:8分
(1) ① 以前は正式に結婚していない男女間(内縁・愛人など)で生まれた子(嫡出でない子)は嫡出子の2分の1の相続権しかなかったが、「法の下の平等」に反するとして改正された。その場合でも父親による認知(自分の子だと認めること)が必要であり、この点を争って裁判になる事例も多い。
② ヘイトスピーチ対策法。他国・他地域の出身者や特定の人々に対する差別的な言動を規制する法律である。
(2) 女性に参政権が認められたのは、戦後GHQの指示で衆議院議員選挙法が改正された時である。
(4) ① 人口を維持するには女性1人が2人以上の子どもを産むことが必要である計算になる。
(5) イ. 30%から、高齢になるに従って20%→10%と下がっていく。
(6) メディアリテラシー――情報の取捨選択を適正にできる能力。
(8) 20~30歳の投票数がおよそ2700×0.4=約1100万人、60歳以上が4300×0.66=2840万人。2840÷1100=2.58倍ほどになる。
(9) 公職選挙法の改正により、18歳以上は投票権がある。18歳以上が成人とされるのは2022年からである。
攻略のポイント
全般的に基本事項の質問が多いので、まずはテキストを丁寧に学習する。グラフなど資料が多く用いられるので、資料集も活用しよう。
リード文の分量が多いが、下線部だけ読んで答えられる問題も多いので、時間が足りないようなら重要な部分だけ読んで済ますのも手である。
記述問題は得点できれば差がつく部分なので、自分の考えを30~50字でまとめられるように類似問題で慣れておく。
適語記入の問題に備えて、人名や地名は漢字で正確に書けるようにしておこう。
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