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明治大学付属明治中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「明治大学付属明治中学校の理科」
攻略のための学習方法

明治大学付属明治中の理科の得点は、例年75点満点。基本的な問題が中心で、実験や観察の結果(グラフ・表など)をもとに考えるタイプの問題も多い。化学や物理の計算問題も例年出題されるが、難問・奇問はほぼ出題されない。実験器具の使い方、時事的な内容を含む問題も出題されることが多いことも特徴。明大明治入試攻略のためには、まずは基本知識の定着、そして秋以降には、計算問題練習、過去問や出題傾向に近いタイプの問題の演習も十分に行って頂きたい。演習に使う問題の選択については、家庭教師に相談して欲しい。
時事問題対策としては、日頃からニュースや天気予報に関心を持つことが最も大切である。入試直前には、時事問題対策の問題集なども利用して頂きたい。

<分野毎の学習法>

生物分野 本年は「食物連鎖」よび「エンドウについて」の2単元から出題された。知識問題が中心だが、考察力が必要な問題も含まれていた。過去の出題を見ると、人のからだの働きについての出題頻度がやや高くなっている。今後は、人のからだの働き、植物、動物の分類、昆虫、食物連鎖など幅広く出題されることを想定して欲しい。学習方法としては、これら各単元の基本知識を固めるとともに、実験や観察を通して考えさせる問題の演習もしっかり行って欲しい。例えば、植物の光合成・だ液の働きに関する実験なども出題される可能性があるので、しっかり学習して頂きたい。

地学分野 本年度は「太陽の動き」に関する出題であった。過去の出題を見ても、星など天体に関しての出題が多い。この分野の学習についても、まずは知識を確実に固めることが第一である。月の満ち欠け・季節の星座や星の動き・太陽の動きに関して出題されることが十分予想される。天体の動きに関しては、単なる丸暗記ではなく、どうしてそう動いて見えるのかという理屈もしっかり理解して欲しい。また、気象、地層・岩石、地震や火山噴火についての出題も十分考えられる。どれが出題されても大丈夫なように、基本の確認・問題の演習を十分行って頂きたい。

物理分野 本年は「電気回路」および「物体の運動」についての出題であった。過去の出題傾向を見ても、「力のつりあい」「電気」の出題頻度が高くなっている。この分野の学習としては、てこのつり合いや浮力など力のつりあいについての計算問題をしっかり練習して頂きたい。また電気については、豆電球の明るさだけでなく、電熱線の発熱などについてもしっかり学習して欲しい。光、音についての学習についても怠りないように。

化学分野 本年度は「アンモニアの発生と性質」および「金属の燃焼」に関する出題であった。計算問題も出題されたが、難問ではなかった。過去の出題傾向を見ると、中和反応・水溶液の性質・気体の性質に関する出題頻度が高い。今後も中和反応・水溶液と金属の反応・金属の燃焼・溶解度等に関する出題が予想される。この分野の対策として、まずは水溶液や気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識を確実に固めて頂きたい。その上で、塾のテキストや問題集を使って計算問題の練習もしっかり行うことが必要である。

各分野の共通事項として、実験や観察の進め方、実験器具の使い方についてしっかり学習して頂きたい。また、時事問題対策としては、入試直前期には時事問題対策の本が各塾や出版社から出されるので、活用して欲しい。

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2023年度「明治大学付属明治中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問数は7、小問数は35で75点満点。(算数、国語は100点満点)試験時間は40分で例年通りであった。合格者平均は例年60点前後のレベルを保っている。適語を答える問題、記号選択問題、計算問題が中心で、記述問題は見られなかった。塾のテキストなどで見られる標準的な問題が中心で、際立った難問は見られない。基本知識を問う問題、実験や観察に関しての出題が多い。問題数が多いので、できる問題からてきぱきと埋めていきたい。

【大問1】 化学 アンモニアの発生と性質

  • 難度:
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

(1)塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの反応で「アンモニア」が発生する。
 
(2)アンモニアは水に非常によく溶け、空気より軽いので、上方置換法で集める。

(3)(4)アンモニアが水に溶けるとアルカリ性、BTB溶液は青色に変化する。紫キャベツ液は緑色に変化する。

(5)アンモニアは無色、刺激臭があり、水に非常によく溶け、空気より軽い。
 
アンモニアの発生と性質についての出題。(1)さえ正答できればあとは易問。
気体の性質、指示薬の色の変化など基本知識の定着度が試される内容。

【大問2】 化学 金属の燃焼

  • 難度:
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

(1)銅の性質についての選択問題。

(2)銅が燃焼してできる「酸化銅」は黒色。

(3)皿の重さを引いて考えること。1:0.25=4:1 となる。

(4)酸素が0.16gしか結びついていない。(3)より0.16gの酸素は0.64gの銅と結びつくので、反応しなかった銅は、1-0.64 より、0.36gとなる。

(5)同様に銅と酸素は4:1で結びつくので、6.4÷4 より、1.6g。
金属の燃焼についての知識と計算問題。計算問題は過不足なく反応する比を考えて解くという基本的なもの。しっかりと正答したい。

【大問3】 生物 食物連鎖

  • 難度:
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

(1)生物Aは植物。自ら光合成で養分を作る。

(2)「取り入れる物質やエネルギー」と聞かれているので、二酸化炭素・水・光エネルギーの3つを選択すること。

(3)生物Bはウサギなどの草食動物、生物Cはキツネなどの肉食動物。

(4)生物Dは生物の死骸・ふんなどを分解する「分解者」と呼ばれる。ミミズ・ダンゴムシ・アオカビが該当。

(5)呼吸によって作られる物質なので、二酸化炭素と水蒸気が該当。

食物連鎖についての出題。基本的な内容で特に難問はないが、注意点として、すべて選ぶように指示されていなくても解答が複数ある設問があること。

【大問4】 生物 エンドウについて

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

(1)遺伝子は「DNA」という物質でできている。

(2)AAAaaAaa が同じ割合になるので、1:2:1となる。

(3)(4)エンドウは双子葉類マメ科。種子は無胚乳種子。異なる形の花びらが5枚、めしべは1本、おしべは10本。子房が成長して実になる。

(5)マメ科の植物を選択する問題で、オジギソウとスイートピーが該当。
 
エンドウについての出題。前半は遺伝についての知識と考察問題。後半はエンドウの特徴とマメ科の植物についての知識問題で、こちらの方が間違いやすい。おしべの枚数まで覚えているか?マメ科の植物で○○マメのようにマメがついていない植物までしっかり覚えているかがポイント。

【大問5】 地学 太陽の動き

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

(1)秋分の日の太陽の南中高度は、「90-その土地の緯度」で求めることができる。

(2)秋分の日の日の出から日の入りまでは12時間。40×3÷2÷12 より5cm。

(3)札幌の南中高度は東京より低いが、秋分の日の昼の長さは12時間で変わらないので、線の長さも変わらない。

(4)冬至の日、太陽は真東よりも南よりから上り、真西よりも南よりに沈む。

(5)北緯23.4度の地域では、夏至の日の太陽の南中高度は90-23.4+23.4 より90度になる。

(6)秋分の頃太陽の近くに見える星座は、春分の頃真夜中に見える星座せある。選択肢の中では、おとめ座が春の代表的な星座である。

(7)赤道上では常に太陽が直角に上る。春分と秋分の日は真東から、夏至の日は真東より北より、冬至の日は真東より南寄りから上る。
 
太陽の動きの関する出題。各季節の代表的な星座、太陽の南中高度の求め方などの基本的知識問題および計算問題は正答したい。
(7)では赤道上での太陽の見え方について出題されたが、南半球の地域・北極・南極での太陽の見え方についても押さえておきたい。

【大問6】 物理 電気回路

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

(1)(2)AB間にニクロム線がつながると、豆電球の明るさは暗くなる。AB間が導線 の時は明るくつき、AB間に何もつながらないと、豆電球はつかない

(3)豆電球の両端を導線で結ぶとショート回路になりその豆電球はつかなくなる。スイッチ1と2を入れると、豆電球Aと豆電球Bはショートされる。

(4)スイッチを入れないと、電池⇒豆電球B⇒豆電球A⇒豆電球Cと電気は流れ、すべての豆電球が点灯する。

電気回路についての出題。ショート回路については、豆電球を通らなくても電気が流れる道があるかどうかを見極めること。

【大問7】 物理 物体の運動

  • 難度:やや難
  • 時間配分:7分

(1)1つの区間に5打点あるので、1/50×5 より、0.1秒。

(2)打点と打点の間隔がすべて等しいのは、区間④のみ。

(3)表に示された実験結果から、区間がの間が4.9秒、の間も4.9秒と4.9秒ずつ増えていることがわから。従って、7.4+4.9 より、12.3秒。

(4)砂袋の数=おもりの数+1のとき、条件の式を満たす。おもりは7個あるので、7通り。

(5)砂袋の数=おもりの数×2+2のとき、条件の式を満たす。おもりが0個、2個、3個、4個 の4通り。

物体の運動についての出題。実験結果から規則性を見抜くことができるかどうかがポイント。

攻略のポイント

基本的な知識を身につけていれば解答できる問題、実験結果など与えられたデータに従って考えていけば解答できる問題、基本的な計算問題が中心。大問7の中にやや難しい出題が見られたが、それ以外で確実に得点を伸ばしていきたい。明大明治の理科の出題は大問が7題と多いことが特徴。難問はないので、幅広くすべての単元の基本知識や基本的な解法を身につけることが攻略のための最大のポイント。その上で、実験や観察の結果をもとに考えるようなタイプの問題演習をしっかり行って頂きたい。また、力のつり合いなど物理の計算問題および溶解度や中和反応など化学の計算問題の練習には時間をかけて欲しい。
また、時事問題が出題される年度もあるので、対策が必要。日頃からニュース・天気予報などにも関心を持って欲しい。

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