明治大学付属明治中学校 入試対策
2024年度「明治大学付属明治中学校の算数」
攻略のための学習方法
本校の算数の問題は、年度によって難易度差があるので、平均点の変動は見られるが、受験者平均点と合格者平均点の差は例年15~20点程度となっている。受験生のレベルがしっかり点差に現れるような出題を心がけていることがよくわかる。
したがって、付け焼刃で対応するのは難しく、実力をしっかり身に着けていくことが何よりも重要である。
本校の問題は標準的なレベルの問題が中心だが、適度にひねりが加えられていることが多く、公式に当てはめて終わるような問題は少ない。したがって、ある程度の応用力が必要になってくる。基本をきちんと理解したうえで、応用問題にも取り組んでおきたい(過度に難しい問題演習は不要)。
・ニュートン算の対策
本校で最も出題されているのがニュートン算であり、出題されない方が珍しい。したがって、本校を受験するうえでニュートン算を避けることはできない。また、一般的なニュートン算の問題より、レベルの高い問題が多いので十分に練習しておく必要がある。少なくとも6年夏休みまでには典型的な問題はスラスラ解くことができる状態にしておきたい。
ある程度難しい問題まで取り組まなければならないので、典型的な問題演習をしている段階であっても、ニュートン算の考え方をしっかり理解したうえで解くことを心がけたい。
・点の移動の対策
点の移動に関する問題もよく出題されている。速さの問題とも図形の問題ともいえる分野で、両方の土台がしっかりしていないと点数に結びつきにくい。速さや図形(特に相似)に苦手意識があると、点の移動も苦労することになる。まずは、速さと図形の土台がきちんとできていることも確認しておきたい。
点の移動の問題は、慣れ・不慣れの差が出やすいので、多めに演習しておきたい。
・割合の対策
食塩水や売買に関する問題が多い傾向が見られる。難問は出題されていないが、問題文に書いてある情報をきちんと整理したうえで解いていくことが要求されている。問題文が長めの文章題にも積極的に取り組んでおきたい。
・立体図形の対策
本校の立体図形の問題は、切断に関する問題が多い。男子の難関校のように極端な難問は出題されていないが、立方体に限らず、様々な立体を切断する問題が出題されている。様々なパターンをしっかり練習しておく必要があるだろう。
・過去問演習について
まずは、学校の公式ページに掲載されている出題方針を一読することをおすすめしたい。ここには、式や考え方を書く欄についての説明が書いてあるので、大変参考になるだろう。
さて、本校の解答用紙を見ると、式や考え方を書く欄はそれほど広くない。解答欄の大きさに慣れる必要もあるので、過去問演習はなるべく実物サイズで練習するとよい。
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2024年度「明治大学付属明治中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
小問集合5問+大問4題という例年通りの問題構成である。
受験者平均点は57.73点、合格者平均点は73.62点であった。易しすぎず、難しすぎず、適切な難易度の問題であり、実力がしっかり点差に現れたことだろう。50分の試験時間で取り組むには、やや量的負担が多め。時間配分には注意したい。
【大問1】小問集合
- 難度:標準
- 時間配分:10分
(1)は計算問題。
(2)は、車と電車のすれちがいに関する問題。一定間隔で走る電車と何分ごとに出会うかを求める。
(3)は食塩水のやりとりに関する問題。溶けている食塩の量の和が一定であることに注目する。
(4)は割合と比に関する問題。差集め算のような問題だが、マルイチ算で考えた方がよい。
(5)では円すい台の表面積を求める。母線の長さを求めるには、3:4:5の直角三角形についての知識が必要。
【大問2】規則性
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
奇数を規則的に並べる問題。
(1)では、51が何段目の左から何番目にあるかを求める。51が何番目の奇数かを考えれば、あとは典型問題。
(2)では、1~10段目に並んだ数の和を求める。1から連続する奇数の和は平方数であることを利用すると楽に求めることができる。
(3)について。ある1段の和が729になるが、それが何段目かを答える。1段目から和を順に求めてみると、ある規則が見つかる。
【大問3】和と差
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
お菓子A,B,Cの買う個数を逆にしたときの値段から考えていく問題。
(1)では、Bだけを買う予定だったところを、Aだけを買うことに変更する。この問題は比を使って考えれば、容易にわかる。
(2)は、BとCの個数を逆にすることによって360円のおつりが発生する問題。値段の差から、BとCを買う個数の差を求めることがポイント。定石通りの問題である。
(3)は、(2)と同じ要領で、A,B,Cの個数の差を求めることが最初のポイント。そこまで分かれば、答えまでたどり着くのは難しくない。
【大問4】売買算
- 難度:標準
- 時間配分:9分
品物Aと品物Bを販売する問題。
(1)ではB1個の仕入れ値を求める。1日目のAとBの売れた個数の比、利益の比から、1個あたりの利益の比を求めることで、答えにたどり着く。
(2)では、翌日にいくら値下げしたかを求める。1日目に売れたAとBの個数、そして2日目に売れたAとBの個数の4つの比を求めることがポイント。
【大問5】ニュートン算
- 難度:やや難
- 時間配分:12分
本校ではおなじみのニュートン算。専用窓口と一般窓口の2種類で来場者を受付する。
(1)では、9時8分に一般窓口で受け付け待ちをしている人数を求める。専用窓口と一般窓口の状況を比較して、ニュートン算に持ち込めばよい。
(2)では、(1)より後に、受け付け待ちの合計人数が2回目に25人になる時刻を求める。途中で、専用窓口での受け付け待ちが0人になることに気づきたい。
攻略のポイント
問題量はやや多めである。また、問題ごとの難易度に差が見られるので、時間配分と難易度の見極めには注意したい。
【大問1】は標準レベルの問題が中心だが、(2)を苦手としていたり、(5)で3:4:5に気づかなかったりで、思っているほど全問正解者は多くないかもしれない。いずれにせよ、ここで時間を使いすぎないように注意したい。
【大問2】は(2)まではスムーズに解きたい。(3)は規則に気づけばすぐに答えがわかるが、気づかなければ、試行錯誤で解答にたどり着くこともできる。ここも時間の使い過ぎに注意。
【大問3】は定石通りの方法で解けるので完答したいところ。
【大問4】は易しすぎず、難しすぎずの問題。差が付く問題だったと思われる。【大問5】のニュートン算は、やはりひねりが加えられている。(1)だけでも正解しておきたい。
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