明治大学付属中野中学校 入試対策
2022年度「明治大学付属中野中学校の国語」
攻略のための学習方法
[問題構成]
大問は4つで長文読解1題と漢字・ことばの知識で3題という形がここ数年続いている。
長文読解については、素材文は年度により説明的文章の場合と文学的文章の場合がある。説明的文章は4000字ほど、文学的文章は7000字ほどの文量で出されている。総解答数は40問を超えるくらいである。設問はことばで答える問題が多く、書き抜きや文中の言葉を用いて答える問題と選択肢問題とは2対1ほどの割合である。
漢字を含めたことばの知識がしっかり出題されるのが本校の特徴と言える。配点で4割ほどもあるので、けっしておろそかにはできない。
[長文読解問題]
説明的文章・文学的文章ともに難解な文章は使われていないので読みやすい。文章量も多すぎることはないので、平均的なスピードがあれば読み切れるだろう。
ことばで答える問題が多いが、「文中の言葉を用いて」という指定がつくので、文中から適切な部分を見つけて組み合わせることで答えられる場合が多い。いわゆる「論説的」な記述問題は出されていない。選択肢問題も無理に迷わせるような意地悪な選択肢にはなっていない。読解力があれば正確に答えられる。
長文読解の基本をしっかりマスターしよう。
【論説的文章】
段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのよう
に書いてしまうとわかりやすい。
要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしておこう。
説明や言い換えなどは細部にあることが多い。
要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。
つまるところ、要旨を読み取るのが一番の目的である。
【文学的文章】
人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。
性格が違えばその言動の意味するところも違ってくる。
場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。
場面の変わり目を訊かれる問題もある。
心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。
多くの文章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。
主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、
よく描かれるテーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、
テーマをとらえる力もより付くことだろう。
[ことばの知識]
熟語の組み立て・四字熟語・慣用句・係り受けなど、文法も含めたことばの知識がしっかり
と出題されている。面倒に感じる人もいるだろうが、読解力の基礎となる部分でもある。語
彙が多いこと・文章を正確に理解できることは、読解力の根本ともいえる重要な能力である。
読書量の多い人は意識しなくてもこの部分が鍛えられている場合が多いだろうが、そうで
あっても、教材で体系的に学んでおくことは大事である。
配点も高い部分なので、専用の教材で丁寧に学習しておくべきである。
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2022年度「明治大学付属中野中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
今年度は論説文が用いられた。文量は7300字ほどで、総解答数は41問。
ことばで答える問題が多いが、選択肢問題は文量も少なく簡潔であるので取り組みやすい。
後半の知識問題はしっかり覚えてあればテンポよく解ける部分なので、ここでうまく時間と点を稼ぎたい。
【大問一】論説文の読解
- 難度:やや難
- 時間配分:40分
- ★必答問題
ピンポンダッシュの濡れ衣を着せられた主人公は事件を再現して疑いを晴らそうとして、想定外の結末を迎える。
問一 「再現」とは藤堂さんにも参加してもらって事件の時と同じ状況を作ることだが、少し後の部分でそのことを「実験」とも言っている。
問二 藤堂さんの迫力や貫禄に「こわっ」と思って後ずさっている。そのような、相手の迫力に押されて負けてはだめだ、ということであろう。
問三 「五メートルくらいはなれたところで、首をすくめてちぢこまっている」を20字以内で簡潔にまとめる。
問四 「やぶれかぶれ」であるから、どうにでもなれという気持ちである。
問五 イ. 指摘された後も「おまえ」と呼びかけているので、「恥ずかしい」とは思っていない。
問六 魔王の提案通りに、藤堂さんをちゃんと名前で呼ぶことができた。「それ」が藤堂さんの表情のこわばりを少しゆるめた。
問七 「飛び石は二手に分かれ、右が庭の方へ続いており、門と庭の間あたりに花台がある。」「花台から門のそとまで五メートルもない。」
問八 チャイムが鳴って人影が見えたので、また「ピンポンダッシュ」をされたのだと思った。
問九 特に空欄⑱のほうで龍介の様子を考えると「おずおず」が合う。
問十 「ない」ことを証明することの難しさを、「悪魔の証明」と呼ぶ。
問十一 藤堂さんの反論に魔王は冷静に答えているので、「動揺」は見られない。
問十二 最初から犯人役が指に赤い色を付けておくという「ずる」をしていないかどうかを確認した。
問十三 一回目の「再現(実験)」を描写している部分を探す。「よし、始めよう。」のあとの「まず、ぼくは前を~さっと逃げた」の部分がそこにあたる。
問十四 文が倒置になっているので、元に戻すとわかりやすい。「いたずらをした犯人が、
他にいるんだ。」→「犯人が――いる(んだ)」
問十五 この実験でわかったのは「主人公以外に犯人がいたかもしれない」という「可能性」
で、「主人公が犯人ではない」ことは証明できなかったのである。
問十六 直接には今見ている「となりの佐々木さんという家」のことだが十六字には足りな
いので、もっと詳しい「となりの佐々木さんの家の車のかげ」が答えとなる。
問十七 傍線Aまでの三つの言葉は全て魔王の一連の発言である。傍線Bは着ていたTシャツと同じ色のパーカーを見つけて主人公が発した声、傍線Cは主人公たち三人が互いに顔を見合わせて戸惑っている声である。
問十八 「ガレージにかくれる子どものすがたを見ていなかったか」と聞きたかっただけな
のに、とある。
問十九 前後の藤堂さんの言葉から、選択肢ウが合う。
問二十 エ. 犯人は見つかったが、想定外の流れで「思惑」通りではなかった。
問二十一 犯人を見つけて疑いは晴れたが藤堂さんが傷つく結果となり、少し後味が悪くなってしまった。
【大問二】慣用句
- 難度:標準
- 時間配分:3分
① 口を割る
② 相づちを打つ
③ 肩を持つ
④ 手を焼く
⑤ 大風呂敷を広げる
【大問三】画数
- 難度:標準
- 時間配分:3分
① 弓だけ三画、他は四画
② 近だけ七画、他は六画
③ 吸だけ六画、他は七画
④ 印だけ六画、他は五画
⑤ 世だけ五画、他は四画
【大問四】漢字の読み書き
- 難度:標準
- 時間配分:4分
説明的文章・文学的文章のどちらが出されるかは、学校側の考え次第である。どちらが使われても実力を出せるように、苦手な方の力を底上げしておこう。
ことばで答える問題が多い分は手間がかかる。誤字・脱字などは減点される恐れもあるので、慎重に書く意識を持とう。
漢字とことばの知識は全問正解を目指すくらいの気持ちで、得点源としよう。地味な努力になるが、読解力の基礎になる部分である。その日の調子に関係なく得点できる分野でもある。
攻略のポイント
説明的文章・文学的文章のどちらが出されるかは、学校側の考え次第である。どちらが使われても実力を出せるように、苦手な方の力を底上げしておこう。
ことばで答える問題が多い分は手間がかかる。誤字・脱字などは減点される恐れもあるので、慎重に書く意識を持とう。
漢字とことばの知識は全問正解を目指すくらいの気持ちで、得点源としよう。地味な努力になるが、読解力の基礎になる部分である。その日の調子に関係なく得点できる分野でもある。
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