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明治大学付属八王子中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「明治大学付属八王子中学校の国語」
攻略のための学習方法

[問題構成]

大問は2題で各15問の計30問という構成が定型である。ここ数年は大問1に小説、大問2に論説文という順番になっている。

設問は「文中の言葉を使って」「書き抜いて」など言葉で答える問題と選択肢問題とがおおよそ各10問ずつ、漢字の読み書きは各大問で5問ずつの計10問という内訳である。いわゆる記述問題は出題されていない

素材文の文量は計10000~12000字とかなり多い分速600~700字くらいを目標に、速く読む練習を積んでおきたい
 

[小説の読解]

登場人物や舞台の設定が学生や学校である場合が多く、受験生にもなじみがあるので理解しやすいだろう。文中の言葉を使って答える問題が多いので、読解がしっかりできていれば得点しやすい。

ただし、選択肢問題は文中の細かな表現まで注意していないと惑わされる場合がある。一字一句、また全体に渡ってよく内容を吟味し、本文との一致・相違を見逃さないように注意しよう。

文学的文章の読解の技術を磨こう。

人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその
       言動の意味するところも違ってくる。

場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もあ
       る。

心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文
       章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。

主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれる
       テーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くこ
       とだろう。 

[論説文の読解]

ここ数年は人文科学分野からの文章が多い印象である。それほど難解な用語が出てくるわけでもなく、平易な言葉で書かれているので難しくは感じないだろう。2種類の文章を組み合わせたりして(2018年度)、読み易くする工夫をしてくれているようである。

説明的文章の読解の基礎をしっかり身に付けよう。 

段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのように書いてしまうとわかりやす
       い。

要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしておこう。説明や言い換えな
       どは細部にあることが多い。

要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。つまるとこ
       ろ、要旨を読み取るのが一番の目的である。

[漢字]

各大問の最後に漢字の問題がまとめられている。通常、漢字だけ最初に終えてしまうことが多いが、すべて文中にあるのでかえって時間がかかってしまうかもしれない。本校の試験では、読解を進めながら漢字の問題が出てきたところで答えを書き込んだほうが良いだろう。

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2019年度「明治大学付属八王子中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度は約9200字の文量で、ほぼ例年通りであった。分速600~700字くらいで読めるようにして、問題を考える時間を確保したい。
幸い、問題数は30問と控えめで記述問題も無いので、速読ができれば時間には余裕があるはずである。

【大問1】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:25分

両親の離婚や母親の病気、部活での友人との付き合いなど、不安や不満を感じることが多く主人公は鬱屈する。

問一 部活をサボりがちな主人公に、顧問の先生として言葉では言わなくとも「ちゃんと部活に出てほしい」と伝えたいのであろう。

問二 絵を描く気になれない主人公にしつこく部活に戻るように勧める穂香の言葉を面倒に感じている。話についていけない(ア)・自分から部活に協力(ウ)・話があまりにつまらない(エ)などは合わない。

問三 父親の電話は母親の入院に関しての話が主題である。父親には新しい奥さんがおり、主人公も一緒に暮らすのは無理だとわかっているだろうから、が誤り。

問四 電話での会話の様子から、娘と孫を捨てて再婚してしまっている父親を「許していない」ことがわかる。

問五 穂香は主人公と違って、両親や兄との家族関係がうまくいっている様子で、そこを恵まれていると感じている。それを象徴するのが「アイロンがきっちりとかかった、きれいなさくら色のハンカチ」で、特に母親の愛情が感じられるアイテムである。

問七 こちら側のイライラで理不尽に穂香に怒ってしまっているので、「八つ当たり」が抜き出せる。

問八 病室での母親の言葉に「手嶋さんには~迷惑とか、かけたくないから」とある。父親に頼りたいと思っている自分の気持ちよりも、父親への配慮を優先したように感じられたのであろう。

問十 直前の母親の「産んだと思っていない。自分の力で生まれてきてくれた」という「勝手に生まれた」と取れそうなことばに、親としての子に対する責任=「育てる」を果たしていないように感じているのである。

【大問2】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:25分
  • ★必答問題

サル社会を参考にしながら、家族から離れて集団原理だけで生きていく危険性を論じている。

問一 文中には直接には言及がない。一般的に、争わないほうがいいのは怪我や死を避けられるからで、動物社会には決定的な衝突を避ける仕組みがあるのはよく知られていることである。

問二 内容が合っている部分は何箇所かあるが、二十二字でという条件なので2段落前の「群れの中で~従うこと」が抜き出せる。

問三 最後の数段落から探す。家族から離れて個として生きるとどうなるかが書かれている部分がある。三十七字なので、「人間は上下関係~なってしまう」が抜き出せる。ピラミッド型の不平等な社会になってしまうのである。

問四 直後に「憧れる(憧れ)」、もう少し後に「シンパシー・同情(心)」が挙げられている。

問五 ひとつめの、「見返りのない奉仕」が当たる。「『奉仕』の精神」でもよい。

問六 「向社会的行動」とは「相手のために何かをしてあげたい」「他人のために役立つことをしたい」という思いによる行動であると述べられている。は合っている。は「向社会的行動」を受けている側である。

問七 最後から2番目の段落に、家族としての帰属意識があることで、心の「安定」が得られると書いてあるので、ここが使える。

問八 そのような社会は「サル社会」と同じであり、「自分の利益のために集団を作るということ」だと言っているので、「個人の利益」が選べる。

問九 第八段落で初めて「共感能力」について述べ、その定義も説明しているので、ここから二つ目が始まっている。

問十 「向社会的行動が人類の認知能力を高めたのだと思います」と述べているので、が選べる。

攻略のポイント

多い時には12000字にもなる文量に慣れること。速読が必要である上に、何度も読み返す時間はないので正確な読み取りが求められる。速く・正確に読めるように、同じように文量の多い女子校の過去問なども利用しながら、読解のスピードを上げていこう。

文中の要素を使った適語記入・書き抜きが多い点も意識して、重要点をマークしながら読むコツをつかんでおくとよい。

漢字が大問の最後にまとめられているという特徴にも、過去問を多くこなして効率良く解答できるように慣れておきたい。

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