明治大学付属八王子中学校 入試対策
2020年度「明治大学付属八王子中学校の社会」
攻略のための学習方法
問題構成
大問1~3までがそれぞれ歴史分野・地理分野・政治経済分野に割り当てられる形式が通例となっている。歴史・地理分野が10~15問、政治経済分野が7~8問ほどで、計30問前後の出題数である。
選択肢と適語記入が多く、これまで記述問題は出されていなかったが、2019年度以降は短文の説明記述が1問出されている。
歴史分野
リード文や資料を見て下線部について答えていく形が多い。
元号の各時代について(2020年度)や中国・朝鮮との歴史上の関係(2019年度)といった話題で、古代から現代までの幅広い歴史について訊かれている。政治・戦争・外交・文化など、内容もさまざまである。
毎年、時代順の並べ替えが数問出されている。1つの時代の中での出来事の順番をしっかり整理して覚えておこう。
全体としては基本事項の問題が多く、ここ数年は史料なども使われていないようである。まずはテキストを丁寧に学習して、さらに資料集で補強できれば安心である。
地理分野
あるテーマに沿ってやや詳しく訊かれる問題が多い。
日本の貿易(2020年度)や日本を4つの範囲に分けて質問する問題(2019年度)といった話題で、関連する場所について問う問題が出されている。
範囲が狭い分、知っていれば高得点を狙えるが苦手な分野が出された場合大きく失点する恐れがある。難易度としては標準レベルなので、苦手な項目をなくしてどこから出題されても困らないようにしておこう。テキストを全体的に偏りなく学習すること。
2017年度のように、世界地理だけ集中して訊かれた年度もある。主な国や最近話題になった国などには注意しておこう。
また、地図上での位置や形を訊かれる問題が出されているので、地図・白地図なども活用して頭にイメージが浮かぶようにしておきたい。
政治経済分野
ある話題をもとに、憲法・政治のしくみ・国際関係などについて訊かれている。
ここ数年ではラグビーのワールドカップや平成時代の出来事といった話題で社会問題や経済についての問題が出されている。統計資料が使われた年度もある。
直近の数年で起きた出来事など、時事問題も含まれている。それほど細かい知識を問われるわけではないが、特にここ1~2年の国内・国外の重大ニュースについては、よく調べて詳しくなっておこう。
選択肢問題
選択肢問題が大きな比重を占めている。紛らわしくはないが、やはり一語一句に集中して目を通さないと見落とす恐れがある。「誤っているものを選ぶ」「正しいものを選ぶ」の両方の問題が入り混じっており、組み合わせて1つの正解となる問題もある。選択肢だから簡単、などと油断してはいけない。最後まで注意を切らさず、集中すること。
記述問題
例年は記述問題の出題は無かったが、2019年度以降では1~2行程度の説明記述問題が1問出されている。来年度以降も同様の出題があると考え、準備しておこう。
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2020年度「明治大学付属八王子中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は28問。歴史10問・地理10問・政治経済8問、そのうち1問が記述問題となっている。地理分野・歴史分野がやや多かった。
リード文もあるが、下線部だけ読んでも答えることは可能である。読み取りに時間がかかる統計やグラフも出題されており記述問題もあるので、時間配分に注意しよう。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
- ★必答問題
元号を話題として、各時代の人物や出来事について訊かれている。
問1 世紀は1年~100年までという区切りである。21世紀は2001年~2100年までとなる。
問2 「漢委奴国王」と記された金印が福岡県・志賀島で発見された。
問3 (ア) 蘇我馬子ではなく、蘇我蝦夷である。
(イ) 命じたのは聖武天皇で、奈良時代の出来事である。
(エ) 律令政治について規定したのは大宝律令(701年)である。
問4 (ア) 道長と頼通は争っていない。
(イ) 頼朝と義経は親子ではなく兄弟である。
(ウ) 後鳥羽上皇は鎌倉時代、後醍醐天皇は室町時代の人物である。
問5 (エ) 平治の乱は源氏と平氏の争いで、敗れた源義朝の子・頼朝は流刑となった。
問6 承平・天慶の乱(931~947年)→保元・平治の乱(1156年・1159年)→承久の乱(1221年) →文永の役(1274年)→応仁の乱(1467年)。
問7 元は文永の役・弘安の役と2度、日本に攻めてきた。
問8 Bは田沼意次の行った施策なので、×。
問9 大正政変とは、憲政擁護運動(護憲運動)で第三次桂太郎内閣が倒された出来事である。
問10 アメリカでの株価暴落がきっかけとなった世界恐慌の影響が日本にも及んだ。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
日本の貿易についての問題。
問1 工業地帯や大都市などが日本の太平洋側に帯状に多く存在するので「太平洋ベルト」と呼ばれる。
問2 日本製品の不買や、パフォーマンスで日本製品を壊すなどの事態が発生した。
問3 原材料を輸入し製品の形にして輸出する「加工貿易」。
問4 適正な価格で購入することで現地の労働者や生産者が正当な収入を得られるよう、公正な取引を行う「フェアトレード」。
問5 アメリカなどに工場を建設し現地で労働者を雇用した。
問6 ア・エ・クが第一次産業、イ・オ・キが第三次産業に分類される。
問7 急成長で現在1位となっているDが中国、A・Bがアメリカ・ドイツで、Cは日本である。
問8・問9 図2において3か国で2位となっているZは自動車で、アメリカ・ドイツ・日本と考えられる。中国は自動車の輸出は他の製品と比べて少なく、衣類が多いことからも(ア)と推定できる
問10 日本の輸入品目第2位は石油で、第3位に液化天然ガスが位置している。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:9分
平成時代の出来事について訊かれている。
問1 ドイツの首都ベルリンはかつて、東西冷戦の結果コンクリートの壁で東西に分断されていた。
問2 国連平和維持活動(PKO)では、停戦や軍の撤退の監視など紛争解決の支援を目的とした活動を行ってきた。
問4 複数の政党により与党と内閣が構成される形を連立内閣という。自由民主党と公明党は長く連立を組む関係にある。
問5 小選挙区制では1人だけが当選するので、2位以下の候補に投じられた票は死票となってしまい、その分の国民の意見が政治に反映されないという問題が生じる。
問6 国民投票の結果、イギリスのEUからの脱退が決まった。
問7 アメリカ同時多発テロが起こったのは2001年、安倍内閣が集団的自衛権行使を認める閣議決定をしたのは2014年である。
攻略のポイント
基本事項の問題が多いので、テキストをしっかり覚えるのが第一である。
選択肢問題がポイントになる点を意識して、文の細かい部分まで注意深く読むクセをつけよう。
地理分野はあるテーマについて詳しく訊く問題があるので、その分野で穴が開いていると大量失点の恐れがある。テキスト全体にムラが無いよう取り組んで、苦手な項目をつくらないようにしたい。
政治経済分野は直近の新しい話題も取り上げられているので、重大ニュース集などで最新の情報に触れておこう。
今年度から記述問題が出されているので、今後も出題があるという前提で対策を立てよう。
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