明治大学付属八王子中学校 入試対策
2023年度「明治大学付属八王子中学校の社会」
攻略のための学習方法
〇[問題構成]
大問1~3までがそれぞれ歴史分野・地理分野・政治経済分野に割り当てられる形式が通例となっている。歴史・地理分野が10~15問、政治経済分野が7~8問ほどで、計30問前後の出題数である。
選択肢と適語記入が多く、これまで記述問題は出されていなかったが、2019年度以降は短文の説明記述が1問出されている。
〇[歴史分野]
リード文や資料を見て下線部について答えていく形が多い。
日本の戦いの歴史(2023年度)や歴史上の人物の評価(2022年度)といった話題で、古代から現代までの幅広い歴史について訊かれている。政治・戦争・外交・文化など、内容もさまざまである。
毎年、時代順の並べ替えが数問出されている。1つの時代の中での出来事の順番をしっかり整理して覚えておこう。
全体としては基本事項の問題が多く、ここ数年は史料なども使われていないようである。まずはテキストを丁寧に学習して、さらに資料集で補強できれば安心である。
〇[地理分野]
あるテーマに沿ってやや詳しく訊かれる問題が多い。
地図かるた(2023年度)や日本の国土(2022年度)といった話題で、関連する場所について問う問題が出されている。
範囲が狭い分、知っていれば高得点を狙えるが苦手な分野が出された場合大きく失点する恐れがある。難易度としては標準レベルなので、苦手な項目をなくしてどこから出題されても困らないようにしておこう。テキストを全体的に偏りなく学習すること。
2017年度のように、世界地理だけ集中して訊かれた年度もある。主な国や最近話題になった国などには注意しておこう。
また、地図上での位置や形を訊かれる問題が出されているので、地図・白地図なども活用して頭にイメージが浮かぶようにしておきたい。
〇[政治経済分野]
ある話題をもとに、憲法・政治のしくみ・国際関係などについて訊かれている。
ここ数年ではSDGs(持続可能な開発目標)や国際的なスポーツイベントといった話題で社会問題や経済についての問題が出されている。統計資料が使われた年度もある。
直近の数年で起きた出来事など、時事問題も含まれている。それほど細かい知識を問われるわけではないが、特にここ1~2年の国内・国外の重大ニュースについては、よく調べて詳しくなっておこう。
[選択肢問題]
選択肢問題が大きな比重を占めている。紛らわしくはないが、やはり一語一句に集中して目を通さないと見落とす恐れがある。「誤っているものを選ぶ」「正しいものを選ぶ」の両方の問題が入り混じっており、組み合わせて1つの正解となる問題もある。選択肢だから簡単、などと油断してはいけない。最後まで注意を切らさず、集中すること。
[記述問題]
例年は記述問題の出題は無かったが、2019年度以降では1~2行程度の説明記述問題が1問出されている。来年度以降も同様の出題があると考え、準備しておこう。
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2023年度「明治大学付属八王子中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は27問。歴史10問・地理10問・政治経済7問、そのうち1問が記述問題となっている。2023年度は政治経済分野の問題数がやや少なかった。
リード文もあるが、下線部だけ読んでも答えることは可能である。読み取りに時間がかかる統計やグラフも出題されており記述問題もあるので、時間配分に注意しよう。
【大問1】歴史分野
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
日本の歴史上の戦いという話題で、各時代の人物や出来事について訊かれている。
問1 西郷隆盛が中心となって起こした反乱、西南戦争。
問2 壬申の乱(672年)→源平合戦(1180~85年)→承久の乱(1221年)→応仁の乱(1467~77年)の順。
問3 源平合戦は平安時代末期にあたるので、アの中尊寺金色堂(1124年)が同時期である。
問4 アは平治の乱のことで、イは源義家ではなくて義仲が正しく、エは鎌倉幕府の滅亡についてである。
問5 壬申の乱では大海人皇子が大友皇子を破り、飛鳥へ遷都して天武天皇として即位した。
問6 ア. 借金の帳消しを求めたもので、将軍の交代を要求したものではない。
ウ. 一揆は農民や武士などが領主や大名に反抗する行動である。
エ. 山城の国一揆では山城(京都)の農民や国人が畠山氏を追い出し、その後自治を行った。
問7 エ. 元寇は外国との戦いだったため勝っても土地を得られず、御家人たちへの報償(領地)がなかったため困窮する者も出て不満がつのった。
問8 日清戦争の講和条約(下関条約)によって進出した台湾がもっとも早い。
問9 イ. 二十一カ条の要求は中国に対して出されたものである。
問10 ア. 柳条湖事件ではなく、盧溝橋事件。
イ. 日独伊三国同盟で朝鮮半島の共同統治は企図されていない。
エ. 近衛文麿内閣のときではなく、東条英機内閣のときである。
【大問2】地理分野
- 難度:標準
- 時間配分:13分
- ★必答問題
地図かるたを題材として、各県の特色などについて訊かれている。
問1 吉野ケ里・②(佐賀県)
問2 白川郷・⑤(岐阜県)
問3 黒部・③(富山県)
問4 石見銀山・⑥(島根県)
問5 天童・④(山形県)
問6 今治・①(愛媛県)
問7 ① 愛媛県松山市 ⑥ 島根県松江市
問8 茨城県・宮崎県・高知県の地図と考えられるので、ピーマン。
問9 オの千葉県銚子漁港がもっとも多い。
問10 農家や漁師などが、生産(第1次産業)・加工(第2次産業)・流通販売(第3次産業)をみずからが一貫して行うことで、商品の価値を高めようとする取り組み。
【大問3】政治経済分野
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
2022年の出来事を話題に、国際関係などについて訊かれている。
問1 18歳以上の成人であれば、すべてできる。
問2 沖縄返還は1972年なので、2022年は50周年である。
問3 違憲立法審査権
問4 エ. 安全保障理事会では5つの常任理事国に拒否権があるので、多数決で決まらないこともある。
問5 安全保障(理事会)
問6 ウ. 日本はNATOに加盟していない。
問7 広島で開催された(2023年5月)。
攻略のポイント
基本事項の問題が多いので、テキストをしっかり覚えるのが第一である。
選択肢問題がポイントになる点を意識して、文の細かい部分まで注意深く読むクセをつけよう。
地理分野はあるテーマについて詳しく訊く問題があるので、その分野で穴が開いていると大量失点の恐れがある。テキスト全体にムラが無いよう取り組んで、苦手な項目をつくらないようにしたい。
政治経済分野は直近の新しい話題も取り上げられているので、重大ニュース集などで最新の情報に触れておこう。
今年度から記述問題が出されているので、今後も出題があるという前提で対策を立てよう。
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