鷗友学園女子中学校 入試対策
2015年度「鷗友学園女子中学校の社会」
攻略のための学習方法
[出題構成]
例年、大問3つに、地理・歴史・政治がそれぞれ割り当てられるという形式で出題されている。
満点が100点となっているのは女子校としては珍しく、理科・社会にも算数・国語と同等の重きをおくという、本校の校風が現れている。
テスト時間は50分で総解答数は30問ほどだが、そのうち8~9問が字数制限のない記述問題であり、本校独特の問題構成となっている。
記号選択問題も多少は出されるが、その他多くは用語記入問題で、記述問題と相まって書き込む分量が大変多い。
女子校の社会の試験としては、かなりハードなものとなっている。
[地理分野]
あるテーマに沿って、関連する地形や産業・貿易など、広い範囲から出題される。地図やグラフ・統計も多く用いられ、特に地形図の読み取りの問題は非常によく出されている。
記号選択や用語記入は基本的事項を問うものが多く、ここは落とさずに得点源としたい。
グラフや統計を読み取る問題は、これまで一度も見たことが無いというような珍しいデータを示されるわけではないが、やはり資料集などをよく見ておき、データの意味を考えるような訓練をしておかないと、テストでいきなり答えるのは無理というものである。
基本的事項をしっかり覚えた上で、地図や白地図、資料集などで各事項の場所や具体的な数値・順位などまで含めて覚えてしまいたい。
[歴史分野]
歴史上の女性にスポットを当てたり法律を題材にしたりと、ある話題について関係のある歴史的事柄が訊かれている。内容は各時代・各項目から幅広く訊かれている。
この分野では少し深い知識を問われる問題が多い。例えば、平成25年度・1次の記述問題などは、当時の法律について法律名をただ知っていればよい、という問題ではない。法律名を漢字で答え、その規定する内容と施行した結果どうなったかまで、詳しくわかっていないと答えられないような問題になっている。
基本事項を知っているのは当然として、その背景やその後の影響など、関連事項まですぐ引き出せるようにしておかなければならない。時代順の並べ替え問題も毎年のように出題されているし、選択問題でも時代順がわからないと答えられないものが見られるので、年表を活用して各年代・各事項のつながりをしっかりとらえておきたい。
[政治分野]
毎回、様々なテーマに沿って、憲法や政治のしくみ、社会的な問題などについて出題される。
基本的事項を問う設問もあるが、記述問題のなかには教科書では詳しく触れられない話題について考えさせられるようなものもある。
日本国憲法・三権のしくみや選挙制度などの基本的事項をおさえ、ニュースや新聞で多くの社会的な出来事を知り、自分なりの意見を持てるようによく考える習慣をつけることが大事である。
[記述]
以上に見てきたように、本校の試験は、用語記入と記述問題を合わせるとかなりな分量の答えを記述しなければならない、書き応えのある試験となっている。
特に記述問題は、問題本文と資料の情報を使ってあとは自分で考える・・・という思考力が必要なものも出されていてなかなか手強い。通常の受験勉強はもちろん、普段からどれだけ社会の出来事に興味を持ち、積極的にニュースに触れて調べたり考えたりしてきたか・・・本校の記述問題を見ていると、そのようなことを学校側は訊きたいのだろうと思えてくる。
しかし、記述以外の問題は、細かい部分まで正確に覚える必要はあるものの、基本事項・重要事項をマスターしていれば答えられるものがほとんどである。
まずはテキスト・地図・白地図や資料集で基本的事項を漏れの無いよう丁寧に学習する。
その上で、環境・人口・地域紛争など、現代社会を取り巻く様々な問題に興味を持ち、教科書を超えて学ぼうとする意欲が必要となろう。
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2015年度「鷗友学園女子中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
問題数と構成は例年通りで大きな変化は無い。28問中、地理・政治経済分野が各8問、歴史分野が12問と歴史の比重が大きくなっている。
大小合わせて10問の記述問題が含まれ、そのうち2問は考えを問う問題でやや難しい。その他は知識を問う問題が多いので、50分という時間を考えると、記述問題に当てる時間は確保できるだろう。
[大問1]地理分野
- 時間配分:14分
和食を話題として、伝統産業・漁業・農業・地形図の読み取りなど幅広く訊かれている。
問2のような短文記述が試験全体で計8問出されている。用語の説明と関連する内容について簡単に訊く問題となっている。
問3の魚の種類を訊く問題は他校でも時折見受けられる。買い物などで実地に見ておくのも良い社会勉強となる。
問4では世界地理も出されている。問5の地形図は本校では頻出なのでしっかりマスターしておく必要がある。
また、資料も多く用いられる傾向にあるので、各種副教材を活用して資料の読み取りにも十分慣れておきたい。
[大問2]歴史分野
- 時間配分:21分
長野県に関連して、いろいろな時代から出題されている。訊かれているのは基本的事項が多く、丁寧に勉強してあればそう難しくはない。
問4の五街道についてはいい加減に覚えているとミスにつながる。
問5の記述はいくつか考えられる噴火の影響のうち、ひとつが答えられればいいので、得点できるところ。
問6は日清・日露戦争期の時代の流れが頭に入っていないと難しい。出来事の原因と結果、そのつながりを一連の流れとして思い出せるようにしておきたい。
問7も同様で、世界恐慌から満州事変を経て太平洋戦争に向かう当時の日本の状況が物語のように頭に浮かべられれば理想的である。用語だけのぶつ切りの暗記にならないよう、注意して学習して欲しい。
[大問3]政治経済分野
- 時間配分:15分
国際関係を中心に、憲法・国際連合・条約・財政支出など、幅広く問題とされている。意見を述べる問題も多い。
さっそく問1で憲法の解釈変更の問題点を問う記述問題が出ている。ニュース・時事問題集などでさまざまな意見に触れておかないと、いい解答にならないであろう。
問4も兵器の無人化に反対する理由を訊かれていて、関心を持ってこのニュースについて考えた経験がないと、答えに窮する。
この2問は多少時間がかかるその割に配点は大きくはないので、他の問題に影響するようなら諦めるという手もあろう。その他の問題はテキストレベルでぜひ正解したいところである。
攻略のポイント
記号選択や用語記入などは、基礎的な知識が問われる問題なのでここで大きくつまずくようだと心もとない。出来事の順番を訊くような問題もあるので、年代などは正確に記憶しておくこと。
記述問題については、出来事や用語の説明をさせるような単純な記述は答えておきたいところである。
後半に出される自分で考えるような記述問題は、やはり社会的な出来事への関心と考察の量がものを言うので、普段から新聞やニュースを見て、少し「大人な」視点で物事を考えるようにして、思考力を養うように意識したい。
そして、自分の考えを100字程度で抜けやミスが無いようにまとめられるよう、練習しておくとよい。
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