大宮開成中学校 入試対策
2025年度「大宮開成中学校の算数」
攻略のための学習方法
大問1~3で出される計算、小問は5割という高い配点であり、なおかつ受験教材において定番として扱われる問題がほとんどであるから、この3題でいかに高得点を取るかが極めて重要と言える。まずは受験教材に載っている各単元の基本的な考え方を理解し、標準程度とされる問題を一通り自力で解けるようにしたい。それが済んだら、本校過去問の大問1~3か、10問程度の計算と小問がランダムに掲載されている問題を繰り返し、ほぼ毎回高得点をとれる状態にしておくような練習をしておきたい。
大問4~7についてはおよそ半分が受験教材で学習する内容、もう半分は初見と感じる人が多い内容となる。前者の得点率を高める学習としては、過去問演習や受験教材を使った演習を継続することが有効と思われる。一方の後者の得点率を高める学習としては、第一に過去問演習、第二にパターンが無いような問題に挑戦するような学習が有効と思われる。後者は人によっては高度な要求ともなりかねないから、理解の程度によっては割愛しても良い。
以下、頻出単元について対策法を述べる。
【文章題】
和と差、割合、速さの文章題の練習は必須と言っても良い。文章題を解く鍵は、述べられていることを、数値を使って整理したり、線分図や面積図、ダイヤグラムなどの図を描くことで整理したりすることにあると言っても良い。丁寧に解説されている参考書を読んだり、先生に教えてもらったりするなどして、その手法を学んで欲しい。
【図形】
この分野は解法のパターンが絞られていること、文章題と異なり、自分で図を描く必要がないことから、比較的対策の効果が出やすい分野であるから、是非、練習を重ねて得点源にしておきたい。小学校で学習する三角形、四角形、円、扇形等に関する学習は勿論、相似な図形、辺の比と面積比の関係、図形の移動が絡む問題についても深い理解に達しておきたい。
【調べ作業を伴う問題】
このタイプの問題に強くなる秘訣は、詰まる所、経験を積むという点にあるように思う。それから、「算数はパターンだ」という感覚は、勿論有効に働くときもあるが、特にこの手の問題に対峙するときには、役立たない場合もあることを念頭に入れるべきだと思う。書かれていることを率直に受け止め、自分の手を動かして情報を集め、自分の目で確かめるという姿勢が何よりも重要だろう。問題文または問題の作者という他者とのコミュニケーションをしましょうね、ということでもあるように感じる。自分を含め、普段周りにいる人とのコミュニケーションをとってみることが案外有効な対策となるかもしれない。はまれば奥の深い単元だ。
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2025年度「大宮開成中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問1が計算2問、大問2が文章題の小問4問、大問3が図形の小問2問、大問4~7はテーマ毎に2問ずつの計16問と、昨年と同様の構成だった。出題内容の大半は定番とされる内容であるが、問い方に一ひねり加わっているものが多い印象。50分という制限時間であることを考えると1問に掛けられる時間は3分程度だ。
【大問1】計算2問
- 難度:易
- 時間配分:5分
- ★必答問題
整数、小数、分数が含まれる四則計算。2問とも確実に正解したい。
(1) 整数の四則計算。分配法則を用いた工夫を行えると良い。
(2) 小数、分数の四則計算。通分や約分などの処理を手際よく行いたい。
<時間配分目安:5分>
【大問2】小問(文章題)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
標準的な難易度の文章題4問。いずれも定番の内容ではあるが、適切な解法を知らないと厳しい。答えが出た後に、問題文の通りになることを確かめるとなお良い。
(1) 差集め算。図に整理する方法や比を用いる方法などがある。問われているものの確認も怠りなく。
(2) 倍数算とも呼ばれる比の文章題。変わらないものについて着目すると良い。
(3) 仕事算。1人1分当りの仕事量を①とおくと良い。
(4) ニュートン算。はじめの草、生える草、刈る草の3種の草があることに注意したい。
<時間配分目安:10分>
【大問3】小問(図形)
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
昨年同様、平面1問と立体1問の出題。難易度はいずれも標準的だが、同様の問題を解いた経験が無いと厳しいかもしれない。
(1) 三角形の外角に関する問題。70°とアのそれぞれについて、●と○を用いて表してみると良い。
(2) 回転体の体積に関する問題。適切な移動と、分配法則の利用で、労力を削減したい。
<時間配分目安:5分>
【大問4】濃さ
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
食塩水の濃度についての問題。(1)は確実に解きたい。(2)は中級者以上向け。
(1) つるかめ算や比の利用などの解法がある。適切な図を描いて処理すると良い。
(2) 食塩水からある量を取り出し同量の水を加える操作を、量を変えずに2回繰り返す問題。操作1回につき濃さが同じ倍率で薄まることを利用すると良い。少し考えて解法が閃かない場合、飛ばした方が得策。
<時間配分目安:7分>
【大問5】場合の数
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
電車の席の座り順に関する問題。やや経験値を必要とする内容のため、後回しにするのも手。
(1)(2) 調べるのが基本姿勢だが、適切な着目法、場合分けによって計算に持ち込んでも良い。与えられた優先順位を良く確認しながら解き進める。
<時間配分目安:7分>
【大問6】速さ、条件整理
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
電車の路線図および時刻表に関する問題。必要知識としては道のり、速さ、時間に関する基本法則だが、本問攻略の鍵は与えられた条件を整理する能力にある。
(1) こちらは是非正解したい。どの情報を使えば良いか、探す姿勢が大切。
(2) こちらは中級者以上向け。着目すべき列車を見つけられると効率良く解ける。推理力が必要。
<時間配分目安:8分>
【大問7】平面図形(回転図形)
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
正方形の回転移動に関する問題。比較的解き易い部類のため、確実に正解したい。本大問を先に解くという作戦は賢いかもしれない。
(1)(2) ずばり、図を正しく描き、求めるべき部分を正しく特定できるか否かにかかっていると言って良いだろう。(2)では半径×半径の値の利用に気づきたい。
<時間配分目安:7分>
攻略のポイント
得点全体の約5割を占める大問1~3は、受験教材において定番とされる内容が主たるものであるため、Sクラス狙いの人はこの3題に時間をかけるべきだろう。
一方、Tクラス狙いの人にとっては高得点をとっておかないと厳しいと考えた方が良い。大問4~7については、問題によって相性が分かれる所。文を読み、解けそうと判断したものから優先的に解くのが得策と思われる。1題や2題捨ててしまったとしても割り切って、確実に正解できる問題を1問でも多く確保する姿勢が必要だ。
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