大宮開成中学校 入試対策
2024年度「大宮開成中学校の算数」
攻略のための学習方法
大問1~3で出される計算、小問は5割という高い配点であり、なおかつ受験教材において定番として扱われる問題がほとんどであるから、この3題でいかに高得点を取るかが極めて重要と言える。まずは受験教材に載っている各単元の基本的な考え方を理解し、標準程度とされる問題を一通り自力で解けるようにしたい。それが済んだら、本校過去問の大問1~3か、10問程度の計算と小問がランダムに掲載されている問題を繰り返し、ほぼ毎回高得点をとれる状態にしておくような練習をしておきたい。
大問4~7についてはおよそ半分が受験教材で学習する内容、もう半分は初見と感じる人が多い内容となる。前者の得点率を高める学習としては、過去問演習や受験教材を使った演習を継続することが有効と思われる。一方の後者の得点率を高める学習としては、第一に過去問演習、第二にパターンが無いような問題に挑戦するような学習が有効と思われる。後者は人によっては高度な要求ともなりかねないから、理解の程度によっては割愛しても良い。
以下、頻出単元について対策法を述べる。
【文章題】
和と差、割合、速さの文章題の練習は必須と言っても良い。文章題を解く鍵は、述べられていることを、数値を使って整理したり、線分図や面積図、ダイヤグラムなどの図を描くことで整理したりすることにあると言っても良い。丁寧に解説されている参考書を読んだり、先生に教えてもらったりするなどして、その手法を学んで欲しい。
【図形】
この分野は解法のパターンが絞られていること、文章題と異なり、自分で図を描く必要がないことから、比較的対策の効果が出やすい分野であるから、是非、練習を重ねて得点源にしておきたい。小学校で学習する三角形、四角形、円、扇形等に関する学習は勿論、相似な図形、辺の比と面積比の関係、図形の移動が絡む問題についても深い理解に達しておきたい。
【調べ作業を伴う問題】
このタイプの問題に強くなる秘訣は、詰まる所、経験を積むという点にあるように思う。それから、「算数はパターンだ」という感覚は、勿論有効に働くときもあるが、特にこの手の問題に対峙するときには、役立たない場合もあることを念頭に入れるべきだと思う。書かれていることを率直に受け止め、自分の手を動かして情報を集め、自分の目で確かめるという姿勢が何よりも重要だろう。問題文または問題の作者という他者とのコミュニケーションをしましょうね、ということでもあるように感じる。自分を含め、普段周りにいる人とのコミュニケーションをとってみることが案外有効な対策となるかもしれない。はまれば奥の深い単元だ。
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2024年度「大宮開成中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
全体の構成は例年通りだが、大問1が計算2問、大問2が文章題の小問4問、大問3が図形の小問2問とそれぞれ例年より1,2問減った。大問4~7は例年通りテーマ毎に2問ずつで、計16問だった。出題内容の大半は受験教材において定番とされる内容であるが、問い方に一ひねり加わっているものが多い印象。50分という制限時間であることを考えると1問に掛けられる時間は3分程度だ。
【大問1】計算
- 難度:易
- 時間配分:5分
整数、小数、分数が含まれる四則計算。2問とも確実に正解したい。
(1) 整数の四則計算。分配法則を用いた工夫を行えると良い。
(2) 小数、分数の四則計算。こちらも分配法則を用いた工夫を行いたい。
【大問2】小問(文章題)
- 難度:標準
- 時間配分:12分
標準的な難易度の文章題4問。是非高得点を狙いたい。答えが出た後に、問題文の通りになるか否か確かめると良い。
(1) 3量の和差算。線分図などを用いて整理すると良い。
(2) 比の文章題。やや方針が立ちづらいかもしれない。整数の問題として捉えると良い。
(3) 仕事算。一文目を「仕事全体を○日で終わらせ」と言い換えると良い。
(4) ニュートン算。はじめの草、生える草、食べる草の3種の草があることに注意したい。
【大問3】小問(図形)
- 難度:標準
- 時間配分:6分
平面1問と立体1問の出題。難易度はいずれも標準的だが、同様の問題を解いた経験が無いと厳しいかもしれない。
(1) 平面図形の面積の差に関する問題。共通な図形の面積を付け足しても面積の差が変わらないことを利用する。
(2) 三角柱を斜めに切断した立体の体積に関する問題。解法の学習の経験が無いと難しいかもしれない。
【大問4】濃さと比
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
砂糖と食塩の2種類の物質が解けた水溶液の濃度についての問題。濃度が何を意味するのかを理解していることが重要。
(1) 2:3であれば何gずつでも良い。例えばA200gとB300gを混ぜた時の濃度を求めればよい。
(2) 中級者以上向け。比の扱いに慣れていないと難しいかもしれない。
【大問5】フィボナッチ数列
- 難度:やや難
- 時間配分:7分
どのような規則かは問題文に書いてあるので、名前を知らなくても良い。
(1) 調べる。
(2) 8で割った余りのみを書き出すと、規則があることに気づける。
【大問6】速さと比
- 難度:標準
- 時間配分:6分
- ★必答問題
周回に関する速さと比の問題。定番ではあるが、問われている物を正しく把握することに努めたい。距離、時間、速さの関係性について整理してから解くと良い。
(1) 必ず解きたい。同じ時間で進む距離の比が速さの比であることを思い出したい。
(2) (1)が解けていなくても解ける。1周にかかる時間の比を考えると良い。
【大問7】平面図形(図形の移動)
- 難度:標準
- 時間配分:7分
難易度は高くないが、文に述べられている内容を正しく把握することと、それに基づいて作図することが重要。
(1) 確実に得点したい。図さえ描ければ容易だろう。
(2) やや中級者向け。外周として描かれる円の半径を求められるか否かにかかっている。同様の経験が無いと難しいかもしれない。
攻略のポイント
得点全体の約5割を占める大問1~3は、受験教材において定番とされる内容が主たるものであるため、Sクラス狙いの人はこの3題に時間をかけるべきだろう。一方、Tクラス狙いの人にとっては高得点をとっておかないと厳しいと考えた方が良い。大問4~7については、問題によって相性が分かれる所。文を読み、解けそうと判断したものから優先的に解くのが得策と思われる。1題や2題捨ててしまったとしても割り切って、確実に正解できる問題を1問でも多く確保する姿勢が必要だ。
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